アダルトVRエキスポ2016レポート 女王様に体験していただいたら雄化した

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2016年8月27日、仕切り直しとなったアダルトVRエキスポが都内某所で開催された。当初は錦商会館での開催予定だったが、外部からの申し入れが直前にあり、会場を変更、予定よりも狭い場所での開催となった。そのため、出展を表明していたイリュージョンは機材の設置に問題が生じるとして出展を取りやめ、その代わりなのかKissが出展となり、ドタバタ続きではあるが無事に開催された。

 
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AVで見たことにあるセットが多いと思いつつの取材だった。

 
前回はアダルトとVRの親和性について触れたが、今回は「おっさんが腰を振ってる写真がイヤだ」ということで、モデルさんを用意しつつ、女の子がアダルトVRを体験したらどんなインプレッションを得るのかを見ていこう。

 
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北見えりさん。フリーのモデルで女王様。VRの体験はほぼ皆無。筆者もときおり椅子になっている

 
アダルト向けのVRは、端的に言えば、前回から大きな変化はない。普及を考えた場合、ハイエンドなPCを用意して、HTC Viveも設置となると知識的にもスペースにも問題が多い。もちろん、予算的にもだ。そのため、まずはスマホとゴーグルからエントリーしてもらおうという段階であるのは、前回でも触れている。ただ既存のアダルトグッズとの親和性は高いため、お手軽な環境にフィードバックを追加する流れは一層明確になっており、HTC Viveのような製品が普及価格帯で登場するまで、この路線ではないだろうか。

 
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Gear VR+ヘッドフォン。FUTURELEAPでは視界を180度に絞り、つなぎ目などがわかりにくくVR映像を生成できる技術を中心としたワンストップでアダルトVRを制作できるソリューションをアピールしていた

 
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HBOX.JPではサービスを開始している製品のデモをしていた。ポイントとしては推奨ポーズが明記されていること。使用するHMDはスマホをディスプレイの代替とするVR SHINECON。スマホのサイズをあまり気にせずよく、視度補正もあり、かつ安価と、今回のアダルトVRエキスポで良く見かけた

 
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ポスターの一角に推奨ポーズがある

 
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推奨ポーズで楽しむ北見えりさん

 
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またVR体験用アイマスクはすっかり定着していた。プレイ中にマスクがずり上がってくるのを気にしていた

 
余計な情報をシャットダウンして、いかに浸れるかという重要なステップはすでにクリアしているともいえる。既存のアダルトグッズとVRの良さは、前回でも訴求されており、今回は大型のグッズ展示が目立った。SSI JAPANはReal Bodyシリーズを自社ブースで展示しつつ、他の出展者にも貸し出していた。Real Bodyシリーズの特長はボーンが入っており、ホールドした際の反発力もイイ感じといったもの。加えて重量もあるため、得られるフィードバックは豊富だ。

 
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祭壇前で騎乗位にてもりもり犯されるシチューエーションのImagineVRのデモにも設置されていたReal Body。「肋骨とか恥骨の感覚がいいですねぇ〜……けど、マグロの女って重い……あと単調すぎる。乳の触り具合はよかった!」と北見えり先生

 
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クロマキーレイヤードARのデモ。Real Bodyのようなものを使うとしたら、自分の手が画面内に反映されたほうがいいといった感想を北見えりさんと同じく持った人も多そうである

 
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ボーンが入っているため、持ち上げてもクタらないところがステキ

 
北見えりさんから取材途中に質問があった。映像を見ているだけなのに、実際に触れられているような感覚があるのはなぜか。クロスモーダル知覚のことだが、既存の記憶から脳味噌がフィードバックを得たと誤認するものだ。説明ののち「童貞と非童貞が同じのを体験したら、まったく違うものになるの?」といった質問も出てきたが、答えとしてはイエスだ。映像に加えてフィードバックが豊富な場合や分かりやすいシチュエーション場合は、没入感は高い。

 
大がかりな施設であるほど、よりわかりやすいものとなる。これはVR ZONE Project i Can (VR ZONE) がいい例だろう。これに対して、映像のみの場合は、体験する人の経験に依存する部分がある。耳に息をふきかけられるのは、どういう状況であったかは別として、経験のある人は多いし、耳の近くでささやかれるというのも同様だろう。

 
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いまのところ、映像用にユーザーがフィードバックを任意に追加するというのが大きな流れ。写真はVRGブースになるが、担当者がM系男児であり、北見えりさんがプレイ中に発情していたので、取り急ぎ、面白いからOKで掲載しておく。VRG担当者曰く「ボクもフィードバックがほしくなりました!」とのこと。素直が一番である

 
普段は隠れている部分へのフィードバックについては、たとえば乳首を攻められるというのは、経験の差が生じる。このあたりで「生々しい」と感じるか「ドキっとした」に留まるのかといった感想の差に繋がってしまう。この辺、実に人体は面白く、筆者の場合だと右乳首が弱く、左乳首はとくに感じない。実写系アダルトVRコンテンツにも、乳首攻めのシーンはあるのだが、得られるゾワゾワ感は、やはり右乳首のほうだけである。

 
少し脱線した気もするが、制作側でも同様で、アトラクション性が高く、アダルトグッズ前提であれば、フィードバックは豊富なので、個人の経験値に依存しないで済みやすい。逆に単一的なコンテンツ、特定の感覚を攻めるものの場合は、個人の経験値に依存するし、制作側の実体験の影響も大きくなる(これはアダルト系以外でも同様だ)。マンガやアニメの場合は、ファンタジーとして解釈されるが、そのままの文法を取り入れると相手の反応が悪い。制作側ではOKであってもだ。プレイヤーの過去の体験に依存する部分を上手く引っぱり出せるフックは、今後の課題でもあるし、VRコンテンツをチェックしていくときにも制作側のアイディアを楽しめるポイントになるだろう。

 
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PORNOSブースで行なわれていたのは、セクシーバイノーラル音声×VRでフェラ体験。写真は後ろからおっぱいが当たる人力フィードバックが実行されたところ

 
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「ないからわからないんだけど、ボールとかもって押さえつけてみたかった」とのこと

 
といった話を北見えりさんにしたところ「作る側と楽しむ側も、とりあえず、3万円くらい握ってプロのサービスを受けてこいってことかっ! とくに童貞はっ!!」といった反応だったが、最終的に生じる差が明瞭すぎるし、現実での経験を踏まえたうえで、現実からグッバイするわけなので、真意かもしれない。こと実写系や単一要素のものであるほど、というのは上記した通り、大きな課題になるのではないだろうか。

 
また「繋がってるとこ見ようとすると、男優のアゴが見えて、一気に現実に戻された」といった発言もあった。撮影する環境の問題が大きいのだが、たしかに見えても鼻くらいだ。現状での収録はGoProなどのアクションカムを連結されて、映像を繋ぎ合わせているし、もともとレンズが広角である影響もある(筆者の場合だと、元ソースが広角すぎる部分で違和感を感じることが多い。胴が長すぎるなどで)。CP+2016やInterBee2015では存在を確認できていないが、より人間の視界に近いタイプのものが出てくると、また変化があるだろう。

 
アトラクション性といった部分で見ると、際立っていたのはVRJCDブースとKissブース。VRJCDブースではコミックマーケット90でも領布されていた「なないちゃんとあそぼ!」を体験できた。HTC Viveに対応しており、ユーザーだけでなく、下記写真にある人形の位置も取得させることで、入力操作ナシに正常位と後背位、騎乗位の切り替えが可能だ。「なないちゃん最高……ベニバンもってこればよかった……」とプレイ後に感想を漏らしていたあたりで、楽しんでいたのがよくわかる。要望としては、自分の体の大きさに合わせて、目線の高さをある程度変更できると、より襲い甲斐があるとのこと。

 
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ハッスルしている北見えりさん。その1

 
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ハッスルしている北見えりさん。その2

 
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表情がマズイことになっている。「マスクがなかったら、掲載NGにしていたレベル」だそうだ

 
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プレイ後に「なないちゃんとあそぼ!」とスマホ対応ゴーグル(VR SHINECONベース)を購入していた。なお「なないちゃんとあそぼ!」には、HTC Vive向けのデータのほかに、スマホで楽しむための映像版も収録されている

 
Kissの「カスタムメイド3D2 with Chu-B Lip」のデモはアトラクションに寄っており、ドリームであり、ファンタジーだった。現時点でさじ加減が良好なタイトルといってもいいだろう。とても優れたカスタム性をもっており、キャラクターメイキングのやりたい放題さが魅力で、HTC Viveを導入することで、自分好みのキャラクターにやりたい放題できるわけだ。

 
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スカートめくりを楽しむご様子

 
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好みのアングルを探る様子

 
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外部デバイスとして用意されていたもの。透明な棒の出し入れがゲーム内で反映され、また本体側にはフィニッシュボタンも用意されている

 
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「イカせまくれるのは楽しい」「とてもいい」「欲しいぞ」といった感想だった

 
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最終的に、プレイを楽しむ男児と変わらぬ口元になっていたのが印象深い

 
プレイ後に詳しく感想を聴いてみたところ、ゲームの画面であることであまり違和感は感じず、自分のアクションが画面内に反映されたところが気に入っていた。また上記しているように、実際にイカせまくると相手がダウンするが、そこを無視できるのもよかったようだ。というか、上記写真で楽しんでる様子がよくわかるわけなのだが。ともあれ、現状の環境・技術からするとアトラクション的であるほうが受け入れられやすいといった感じだが、室内に設置できるかどうかといった物理的問題もあるため、アダルトVRを楽しむのであれば、自分の環境やツボに合わせて周辺機器の最適化を優先したほうがいいかもしれない。

 
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ホットパワーズで配布していたサンプル。匂い付きのうちわ。人力フィードバック実行用の小物としてよさそうだった

 
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ONASISが参考出展していたスピーカー。音声などに合わせてグッズに振動を与えるもの。入力はAUXで汎用性が高く、またなんにでも取り付けられるため、アダルトVRだけでなく、VRソフト全般で活躍してくれそうである

 
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SSI JAPANのサイクロンX10 USB。対応ゲームとセットで運用すると男性器によるインプット、及びゲーム内との連動した動作が実現する。VirtualDesktopでゲームを表示させるとより楽しそうである

 
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Insta360 Stereoのデモ。ライブストリーミングも可能なもの。ライブチャット向けの展示と思われるが、取材に訪れたタイミングで動作していなかった。国内ではInsta360 Nanoがすでに販売されている

 
「雄の気分になれる」と、楽しんでいた北見えりさんであったが、そういうのもあり、女性客が意外にも多いことに繋がっているのではないだろうか。また女性向けのアダルトVRコンテンツは、あまり耳に届かないのだが、シンプルに“イケメン同士が乳繰り合っているのをドアの隙間から覗き見するみたいなもの”が出てきてもいいような気がするのだが……腐女子さんらの世界は男性よりも業が深かったりするので、登場はまだ先かもしれない。このあたりは、PANORAの偉い人がちゃんと押さえていってくれるだろう。

 
短期間で第2回となったため、劇的な変化はなかったが、1年後にまた開催されると技術的にも見せ方的にも大きく変化していそうな印象を受けた。どちらかというと開催場所の問題が気になってしまうのだが、そのあたりをしっかりとクリアして、またアダルトの未来を我々に見せてほしい。

 
 
(TEXT by Yuki Hayashi

 
 
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