エンタメの枠を超えて、VR/ARが生活を変える!? Japan VR Summit 2レポート

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グリーとVRコンソーシアムは16日、「Japan VR Summit 2」を東京ロイヤルパークホテルにて開催した。「先駆者から学ぶ〜VRアトラクション編〜」に続いて、「VR/ARはゲーム/エンタメから各産業へ花開く」と題したパネルディスカッションのレポートをお届けしよう。

 
主に語られたのは、VR/ARの普及が加速し、ゲームやエンターテイメントの枠を超えて医療、広告、報道と産業分野での活用が進んでいる現状と今後の可能性について。

 
モデレーターはVRメディア「Mogura VR」を運営するMogura代表取締役の久保田瞬氏。パネリストは、ゲームエンジンUnityを提供するユニティ・テクノロジーズ・ジャパン日本担当ディレクターの大前広樹氏、360度動画配信プラットフォームLittlstarを運営するLittle Star Mediac創設者のTony Mugavero氏、ポケモンGOを開発運営するNiantec Inc. ポケモンGOゲームディレクターの野村達雄氏、 コロプラおよび360channelの代表取締役である馬場功淳氏──という4名だ。

 
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久保田氏

 
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大前氏

 
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Mugavero氏

 
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野村氏

 
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馬場氏

 
大前氏は、Unityがゲーム以外でも活用例が多く、VRではすでに医療の現場で患者の3DスキャンデータをVRで見られるようなっているという事例について語った。手術室にヘッドマウントディスプレーを持ち込み、実際に手術計画を検討したり、手術を始める前にイメージを作り上げるためにすでに実用的に使われているのが驚きだったと話す。

 
360度動画については、Mugavero氏によると人気があるコンテンツは旅、音楽、ジャーナリズム、スポーツ。教育分野もNational Geographicの国立公園の映像などが人気がある。治療目的で、入院中に落ち込みを緩和する目的の360度動画も作られている。馬場氏は、360Channelで、ANAの機体工場見学の360度動画がとても人気があると語る。現実では予約が殺到していてなかなか体験できない工場見学が、360度動画でいつでも体験できるのが魅力だ。

 
野村氏は、ポケモンGOについて、人々を外に連れ出すというミッションを叶えるために現実にポケモンGOという世界を拡張したと話す。実際に自閉症の子供が、ポケモンGOを始めて外出し他の人とコミュニケーションをとるようになった事例や、あまり流行っていなかったアイスクリーム店がポケモンが出やすくなる「ルアー」というゲーム内アイテムを使って、人が集まるようになりビジネスが回復した事例を紹介した。東北三県でレアなポケモンを出現させる地域振興イベントも開催する。

 
今後のVR/ARの展開について、大前氏は公開されたばかりのVR用のエディター「Editor VR」について、先々はゲームソフトのマインクラフトで遊ぶようにプロでない人がVR体験が作れるようになっていくと話す。馬場氏も実際にVR内のステージをプレイヤーが作ることができるゲーム、Fly to KUMA Makerをリリースして人気があると紹介した。

 
野村氏もGoogle TangoのAR技術、HoloLensやMagicLeapなどARデバイスが出てこれからさらに現実に違うレイヤーを重ねて拡張する技術が進むと言及した。既にGoogle Tango対応端末で自分の部屋を計測し、新しく家具を置いた時の様子をARで正確にプレビューできるアプリも登場している。

 
Mugavero氏は、最初は試験的な予算だった放送局が今では、50万ドルや100万ドルの予算を360度動画にかけていて、360度動画を利用した広告にも積極的だと話す。VRの技術で視聴者が映像のどこを注視しているのか把握できるので、広告が機能しているか正確に分析し、視聴者の行動に対してインタラクティブに広告を見せることができる。広告業界に大きな影響をもたらすという。

 
VR/ARは既に産業分野での実用化が始まっている。ゲーム、エンターテイメントだけでない個人向けのツールとして使えるようになり、生活を変えていく未来もすぐ近くまで来ているようだ。

 
 
(TEXT by Somelu)

 
 
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