ヘッドホン装着が革命的に楽に! フォスター電機の「Ear Free Headphone」を体験

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VRでは、ゴーグルを使う映像面が取り上げられがちだが、音や振動といったほかの五感もリアリティーを高める上で重要な要素になる。特に音はヘッドホンで外界からの音をきっちり遮断することで、バーチャル空間に自分はいると体験者の脳が騙されやすくなる。

 
一方でVRデモにおいては、ヘッドホンの装着が意外と面倒だ。ゴーグルをつけてもらって、きちんと見えるかどうかを確認してから、ヘッドホンをかぶせて位置を合わせるという作業は、1人に何十人もかぶせていると案外ロスになる。

 
そんな問題を解決するために、フォスター電機が開発したのがVRゴーグル向けヘッドホンの試作「Ear Free Headphone」だ。CES 2017のプライベートデモで実物を体験してきたので、簡単にレポートしていこう。

 
 

外界の音が聞こえるから有事のときも安心

 
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デモではGear VRを使用していた。ゴーグルのヘッドバンドの根元にヘッドホンが固定されているが、将来的にはどのスマホVRゴーグルでも取り付け可能な調節機構を追加する予定だ。

 
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上から見たところ。Oculus Riftの標準ヘッドホンや、HTC VIVEの「VIVE DELUXE AUDIO STRAP」は、着脱時に翼をあげるように上に持ち上がるタイプだが、Ear Free Headphoneは横方向に外側に向けて開く。

 
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ドライバーユニットは5cmほどとかなり大きめ。シンプルに万人に合わせることを目標にして、このサイズにしているとのこと。

 
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装着したところ。バーチャルディスコアプリのデモを体験したが、ボーカルの声が明瞭に聞き取れるなど音質もしっかりしていると感じた。ま低域については、特殊な信号処理により従来のヘッドフォン同等の感覚を実現しているとのこと。なお筆者が唇を噛んでいるのは、乾燥で荒れていたからだ(どうでもいい情報)。

 
 
つけてみての率直な感想は、ゴーグルを目に当ててヘッドバンドを通すだけで、耳の位置にヘッドホンが来てくれるので非常に手軽ということ。フォスター電機の方いわく、理想は「HoloLens」のような全部が一緒になっている状態とのことで、まさに一体型VRゴーグルのように単体で運用できるのが新鮮だ。

 
例えば、自宅の部屋で1人でVRコンテンツを楽しんでいる場合、目も耳も塞いでしまっては周囲の変化に気づけなくなる。「視覚は没入、聴覚は『半』没入にすることで、ドアのノック音や部屋の外からの呼びかけに反応することができる」というメリットがある。

 
また、イベントや店頭にGear VRを長期間置いて、VRコンテンツを体験してもらう用途などに役立つだろう。外部からの音はやっぱり聞こえてしまうが、無人運用の店頭では逆に完全に外界の音をシャットアウトしてしまうと、「マトリックス」のような映画ではないが、リアルで何か事件や事故が起こったときに体験者が気づけないというジレンマもある。日本においてVRは、店舗での体験機会が非常に増えているので、ネットカフェやカラオケボックスなどでの運用でも注目かもしれない。

 
このEar Free Headphoneは、すでに昨年11月、米国で開かれた「VRDC」にてejeが「VR CRUISE」を出展した際、Gear VRで利用されていたとのこと。フォスター電機自体は、スマートフォン向けヘッドホンや車載向けスピーカーのOEM/ODM製造で名の知れた企業だ。興味のある方は、ぜひ同社にコンタクトを取ってみてはいかがだろう(PANORAでもおつなぎします)。

 
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ちなみに車向けの振動シートのデモもVR向きと感じた。シート内に6つのユニットが2列で入っており、左右で振動を使い分けられる。ADAS(先進運転システム)と連動させての振動警告や、エンターテインメント用途、VRでいえば視線誘導などにも使えそうだ。

 
 
(TEXT by Minoru Hirota

 
 
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