「HD振動」でプレイヤーに「感触」を 新ゲーム機「ニンテンドースイッチ」にもVR的なアプローチ

LINEで送る
Pocket

nintendoswitch1
任天堂は、1月13日~15日にかけて、新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の発表会および体験会を開催した。「ニンテンドースイッチ」本体にVR機能は搭載されていないが、VR的なアプローチがなかったわけではない。さまざまなセンサーが搭載されたコントローラ「Joy-Con」の機能「HD振動」は、きわめて「VR的」な発想だ。

 
ニンテンドースイッチは、大きく分けて3つの遊び方を提案する新しい据置型ゲーム機だ。タブレットのような画面がゲーム機の本体にあたり、自宅ではドックにセットして大画面でのゲームプレイを楽しむ「TVモード」、どこでも好きな場所で本体(画面)を内蔵スタンドで立て、付属のコントローラ(Joy-Con)でプレイする「テーブルモード」、本体にコントローラをセットして携帯ゲーム機のようにプレイする「携帯モード」と、場面によって自由にプレイスタイルが選べる。持ち運べて、どこでも遊べる据置型ゲーム機という提案と言えるだろう。

 
ゲーム機本体の話題は、任天堂の公式サイトをはじめ、さまざまなサイトで詳しく紹介されているので、ここでは省略する。ではなぜ、VR機能が搭載されていないゲーム機をPANORAが紹介するのか。そこに極めて「VR的なアプローチ」があったからである。

 
●コントローラ「Joy-Con」に搭載された「HD振動」機能
nintendoswitch2
ニンテンドースイッチのコントローラ「Joy-Con」にはさまざまなセンサーや機能が内蔵されている。ひとつの多機能コントローラとして使用できるほか、2つの小型簡易コントローラとして2人プレイなどが可能なことも大きな特徴と言えるだろう。ジャイロセンサーによるモーションコントロールプレイを大きく普及させたWii同様、より精細なジャイロセンサーをそれぞれが搭載しており、本体と同時発売となるソフト「1-2-Switch」ではテレビ画面を使わないセンサーを使ったミニゲームも多数収録されているようだ。

 
PANORAがもっとも注目したいのは、「HD振動」と呼ばれる機能だ。これまでのゲーム機のコントローラにも、振動機能は搭載されているが、例えばダメージを受けた時にバイブレーションするといった具合に、驚きは感じられたものの決してリアルな体験を覚えるものではなかった。「HD振動」は、ゲーム機のコントローラに搭載された振動機能を1歩前進させたもの言える。

 
●「HD振動」で味わう「感触」
nintendoswitch4
「HD振動」が具体的にどのようなものかというと、振動をより細かに表現することで、コントローラから感じる「感触」をプレイヤーが味わえるという。ニンテンドースイッチのプレゼンテーション動画では、コントローラをコップに見立て、そこに入る氷、氷の数、注がれる水の感触を表現している。

 

 
nintendoswitch5
この機能をフルに活用したコンテンツとして、本体と同時発売のソフト「1-2-Switch」には「カウントボール」というミニゲームが収録されている。Joy-Conを箱に見立て、箱の中にいくつボールが入っているか当てるというのだ。「箱」の中で、ボールはガシャガシャと動き回り、跳ねたりぶつかったりする。その「感触」をプレイヤーは感じ取り、正確な数を当てるゲームとなっている。これまでのゲーム機のコントローラの振動機能ではここまで精細な表現はできなかっただろう。

 

 
体験会1日目のステージイベントでは、ゲストの有野晋哉さんと小松未可子さんが「カウントボール」に挑戦している。有野さんの「うわー、みんなに触らせたいなー」という感想は非常にわかりやすい。コントローラを持っているはずなのに、確かにボールがそこに入っているという「感触」は、VR体験同様、プレイしてみなければわからないのだ。

 

 
●「HD振動」がもたらす影響
nintendoswitch3
VR分野では、映像体験や音響体験の次に「感触」の再現がひとつ大きなトピックとなっている。仮想現実の世界のキャラクターに触れるといった遊び方が模索されている中で、任天堂が新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」のコントローラ「Joy-Con」に搭載した「HD振動」機能は、大きなヒント、あるいは答えをもたらすものになり得るかもしれない。

 
現状は紹介してきたミニゲーム程度にとどまっているが、例えば、攻撃や防御の「感触」や「手応え」を搭載したアクションゲームは、すぐにでも世の中に出てくるだろう。「HD振動」は、簡易的ではあるものの「感触」におけるVR体験といってもまったくもって過言ではない。あの小さなコントローラにその機能が集約されている点にも大きな可能性を感じる。

 
任天堂は今回、ゴーグルのような大掛かりなデバイスをプレイヤーが装着するVR体験は見送っているが、小さなコントローラで「感触」によるVR体験を提案してきたと言える。「感触」の再現は、2017年のVR分野において、ひとつ大きなテーマとなりそうだ。

 
●関連リンク
ニンテンドースイッチ 公式サイト
1-2-Switch 公式サイト