Hololensの「Select」発音はグルーヴが大事 日本人が覚えておきたい音声入力のコツ

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iOSの「Hey Siri」やAndroidの「OK、Google!」など、今やスマートフォンにとって音声入力は当たり前の技術になっている。北米では、Google HomeやAmazon Echoなど、少し離れた位置からも声で操作できる家電が増えてきており、これから機械を操作する手段として声を使うことが多くなりそうだ。

 
マイクロソフトのMRゴーグル「HoloLens」でも、Windows 10のパーソナルアシスタント機能である「Cortana」を活用して音声操作が可能になっている。しかし一方で、アメリカ英語できちんと発音しないと認識してくれないという現状があり、それが「カタカナ英語」に慣れ親しんだ日本の「ホロレンジャー」(HoloLensユーザーのこと)を苦しめている。

 
特に問題になるのが、最初のチュートリアルでも現れる「Select」。正しく発音できれば人差し指を出して前に倒す「AirTap」と同様、目線で合わせたカーソルの先のものを押して、例えばアプリを起動したり、ウィンドウを閉じたりといった操作が可能になる。しかし、カタカナ英語の「セレクト」では絶対に通らない。

 
想像していただければお分かりだと思うが、大の大人が謎のゴーグルをつけて「セレクト!セレクト!セレクト!」と連呼している様子はかなり脳にバグを抱えているようにしか見えない。これは由々しき事態だ。ちゃんと操作できれば、魔法のようにウィンドウを扱えて非常に快適なのに、このハードルをなんとか超えられないものか……。

 
と、そんな殺伐としたHoloLens界隈に、一筋の光が!

 
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先に取り上げた「Tokyo HoloLens Meetup vol.1」のライトニングトークにて、Tomoto Shimizu Washioさんによる「You say, “Select!” 〜5分で学ぶHoloLensに通じる発音〜」という講座が実施されて、会場に集まったホロレンジャーから拍手喝采を集めていた。

 

 
 

日本人の舌のホームポジションは高い

 
アメリカ西海岸に6年在住していたというTomotoさん。「5分で日本人ならみんな苦労しているSelectの言い方を勉強しようのコーナーです〜」と会場に呼びかけると、「イエーイ!」と大歓声があがった。

 
ちなみにTomotoさんは、声やジェスチャーによる入力装置「Kinect」を使って、ウルトラセブンやカメハメハをつくった方です(まじすか!)。

 

 

 
この「Select」の発音はアメリカ英語で、イギリス人も苦労しているとのこと。非常に興味深かったのは、グルーヴが大事という話と「舌のホームポジション」だ。

 
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「家でSelectをどれだけ日本語風に言っていいかを実験してみたんです。ここの部分(əˈle)をちゃんと共鳴をつくって言わないとなかなか認識率が上がらない」

 
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「グルーヴを使います。セレクト日本語は4つ音符がありますが、英語では2つです。1つ目が八分音符。後半の「クトゥ」は音を出さない。ちなみに『Go Back』『Remove』『Adjust』も全部同じグルーヴです」

 
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「タッチタイプと同じように、舌にもホームポジションがあります。日本人の舌は高い位置にある。これではいくらしゃべってもアメリカ英語にならない。アメリカ人は舌の位置がすごく下がっていて、のどちんこが見えるぐらい。人によっては『ハトになったみたい』というぐらいに違和感があって難しいですが、練習してみましょう」

 
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「さっきのホームポジションで『ウー』といったら、上の歯茎をめっちゃ推します。そのあと顎を落として喉に突っかかったものを出すイメージ。ホームポジションをつくって、『スーウー』「レクトゥ』。これを最初のグルーブに乗って発音すると『səˈlekt』」

 
……と、わずか5分ほどの講座だったが、実は筆者もこのやり方を実践したところ「Select」のヒット率が大幅に改善されて、声で操作できるようになった。これはスゴい! ありがとうTomoto先生!

 
今回のSelect騒動は、音声入力を日常的に使うようになった未来では意外と日本人が苦手な英語の発音が改善されているかも……と思わせる出来事だった。みなさんもHoloLensを手に入れた際には、ぜひ試してみてください。Say、Select!

 

 
その後、スマートフォンで日本語入力できるキーボードもオープンソースとして登場し、現在iOSのApp Storeに申請中とのこと。日本語における入力環境が、リアルタイムで劇的に改善されていってますね。

 

 
*お詫びと訂正:初出時、HoloLens用キーボードアプリについて、配信元をWindows Storeとしておりましたが、正しくはApp Storeに申請中でした。訂正してお詫び申し上げます(2017年2月9日16時39分)。

 
 
(TEXT by Minoru Hirota

 
 
●関連リンク
Tokyo HoloLens Meetup vol.1
ホロラボ
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