Nintedo Switch ― 「HD振動」がどの程度のもんなのか体感してみた!【だいぶVR #03】

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PANORAをご覧の皆さま、こんにちは。本サイトでお手伝いをしていますフリーのゲームライター、自称「ゲームソムリエ」の津久井箇人です。不定期連載VRコンテンツレポート企画「だいぶVR」第3回をお届けします。今回は、VRゴーグルを装着して遊ぶようないつものVRゲームの話ではありません。そうです、発売したばっかりの任天堂期待のニューハード「Nintendo Switch」についてお送り致しますよ!

 
尚、不定期連載企画「だいぶVR」の目的は、「体験」しなければなかなか伝わらないVRの魅力を、できる限り文章でお伝えすることです。レポート記事を読んで少しでも「気になる!」と思っていただければ幸いです。逆に「そんなの知ってるよ!」という基本的な部分にも触れていくと思うので、そういうところはジャンジャン読み飛ばしてください(笑)。ヨロシクお願いします。

 
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……って、あれ?「Nintendo Switch」にVR機能なんてあったっけ?そう思った読者の皆さま。

 
ありません!!スイッチにVR機能なんてありません!!

 
さすがにPANORAの読者の方々、鋭いですな。では、なんでPANORAでわざわざNintendo Switchの話題を取り上げるのかと言いますと、発売前からプロモーションで伝えられていた「HD振動」機能が「触覚」におけるVR的なアプローチなのではないかと睨んでおりました、ええ。しかし「HD振動」から得られる「感触」は、実際にプレイしてみるまでわかりません。

 
そこで、今回の「だいぶVR」では、発売前から「HD振動」の遊びを取り入れたミニゲームが入っていることが紹介されていた任天堂の「1-2-Switch」。そして、近年「Nindies」という呼称が浸透し始めた任天堂ハードでゲームを展開しているインディーズメーカーたちの、バカゲー日本代表(※最上級の褒め言葉ですよ!)だと筆者が勝手に思っているメーカー・ポイソフトによる「HD振動」をふんだんに取り入れているらしい「空飛ぶブンブンバーン」に注目してレポートをお届けします。後者は、配信開始ギリギリまで情報が全くと言っていいほどなかったので楽しみですね。それでは、レッッッツ……だぁーいぶ!!(←連載が不定期すぎて誰も覚えていないキメ台詞)

 
 

「1-2-Switch」の「カウントボール」に注目してみる

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さまざまなセンサーを搭載したNintendo Switchのコントローラーである「Joy-Con」。そのセンサーをフルに使った遊びを28種類のミニゲームに落とし込んで収録しているのがこの「1-2-Switch」です。主に2人プレイで、周囲にいる人と交代して巻き込んで楽しみたくなるようなパーティーゲームになっています。ゲーム画面は進行上のサポート程度で、基本は向き合った2人と、片方ずつ持った「Joy-Con」でプレイします。

 
繊細な「HD振動」を楽しむゲームもいくつかありましたが、今回はやはりもっともわかりやすい「カウントボール」にフォーカスしていきましょう。

 
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●Joy-Conを箱に見立てて中に入っているボールの数を当てる
「カウントボール」は、箱に見立てられたJoy-Conの中に、いくつボールが入っているのかを当てるゲームです。箱の中身はもちろん見えません。というか、画面上に箱は表現されていますが、実際手に持っているのは、箱どころかこんなコントローラー1個ですし。

 
これを箱に見立てて中に入っているボールの数を当てろという、無茶振りにも聞こえてしまいそうなミニゲームなのですが、いざプレイしてみると……あるんですよ、Joy-Conの中にボールが。

 
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●慣れてくると100%当てられる程度にボールの存在を感じる
ジャイロセンサーがJoy-Conのわずかな動きをとらえ、箱の中のボールの挙動を振動で表現してくれます。振れば確かにボールが箱の中で暴れまわる手応えが、ゆっくり傾ければボールが箱の中で転がる手応えが、たしかに感じられました。

 
しかしながら、個人的には「カシャカシャ」と聞こえる音から木箱に入ったパチンコ玉のようなイメージが湧くのですが、実際の手応えはもう少し柔らかさのあるボール、やや重みがある小さなゴムのボールぐらいな感触でした。音とのイメージのズレはやや感じるものの、ボールの存在ははっきりとあります。HD振動、さすがです。慣れてくれば、よりはっきりとわかるようになってくるので、確実にボールの数が当てられるようになってしまうレベルです。「ゲーム」として100%当たってしまうのはダメだと思うのですが(笑)、それだけ手応えや感触がはっきりしたものだと言えると思います。

 
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●ほかにも「HD振動」を利用したゲームが
「1-2-Switch」に収録されているミニゲームで「HD振動」を主体としたゲームは「カウントボール」だけではありません。「ひげそり」なんかは、完全に電気シェーバーでヒゲを剃っているときのアレです。ウチの嫁はプレイしながら「気持ち悪い!」と言っていましたが、この感触は世の男性、おっさん諸君には馴染みのもの。女性がその感覚を体験できるというのは、ある意味ではやっぱりVR的な発想ですよね。

 
ほかには、Joy-Conを炭酸水の入ったビンに見立て、ビンを振って他人に渡し、泡立つ感触からあとどのぐらいで栓がスポーンと抜けるかを予測するチキンレース的なミニゲーム「ソーダ」なんかも、HD振動ならではのゲームです。ビンの中が完全にシュワシュワ言っててヤバいです(笑)。

 
 

「空飛ぶブンブンバーン」はバイクのハンドル握ってる感

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ニンテンドー3DS向けのダウンロードソフトを多数リリースしている、福岡のインディーゲームメーカー・ポイソフトの新作がこの「空飛ぶブンブンバーン」です。Wii向けにはダウンロードソフトを複数リリースしていたものの、Wii Uにはリリースしていなかったので、据置きゲーム機へのリリースはものすごーく久しぶり。任天堂の紹介ページによると「HD振動によるエンジンの振動・風圧・衝撃などのリアルな現実感が特徴」とのこと。

どんなゲームかというと、「魔法少女が……」ふむふむ「ほうきを背に……」なるほど「バイクにまたがり」えっ「夜空を駆け巡るゲームです」ってバカヤローほうきで飛ばんのかーい!(笑)……という独特な世界観が持ち味の同社らしいゲームであることは間違いなさそうで、なんというか、実家に帰ったかのような安心感です(笑)。さて、気になるHD振動の面はどんな感じなのでしょうか。

 
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●1-2-Switchとは違う大胆な振動
走っているとき(正確には夜空を飛んでいますが)のブロロロローン。ターンでギュンギュギュン。アイドリング中のルロルロロ。とにかく振動です。大胆です。しかし、その大胆さの中にも、場面やマシンによってちゃんとした違いが感じられるのがNintendo Switchの「HD振動」ならではの部分と言えます。HD振動界の「超人バロ●1」ですよ!

 
コンフィグで振動の強度が「なし」「ソフト」「ノーマル」「アヴァンギャルド」と4段階用意されているあたりからも振動推しなゲームなことが伝わってきます。個人的なオススメはやはりちょっと強めの「アヴァンギャルド」。手にブルブルきます。

 
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●バイクに乗ったことないけどなんとなくわかる
筆者は自動二輪の免許など一度も持ったことがなく、もちろんバイクにも乗ったことがないわけですが、そりゃあバイクに乗ればこういう振動が手に来るのだろうというイメージは伝わってきました。その振動が実際にリアルなものかどうかは、そもそも乗ったことがないのでさておき(笑)、イメージとしてはしっくりきてます。

 
やり込み時間が足りなかったため、使用可能になったバイクは少ないのですが、バイクごとの性能の違いはもちろん、振動の違いも楽しめそうです。かなりやり込まないと手に入らない良さげなバイクではどんな振動を楽しませてくれるのか、マシンの違いによる振動の違いには注目したいところですね。

 

総評

Nintendo Switchの「HD振動」は、リアルなVR体験を与えるほどではないが、
細やかな振動表現はこれまでのゲーム機の振動機能とは確かに一線を画する!

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VR的な「感触」を期待し過ぎると、ものすごく正直に言ってしまえば“そこまでではない”と思います。ただし、「1-2-Switch」の「カウントボール」のように、「こういうものですよ」と提示されると、言われてみれば確かにそのように感じることはできる、というぐらいのものでした。逆に言うとこれがもしVRゴーグルを装着した状態で、状況に合った映像を見ながらだったら、もっとVR的に感じられたのかもしれないです。

 
振動機能という面においては、「HD振動」と名乗る通り、これまでのゲームコントローラーの振動機能よりも、より繊細な表現が振動でできるようになっていると思います。「1-2 Switch」における振動を楽しむミニゲームたちは、その繊細な振動を上手く利用すればVR的な触覚にも近い「感触」を表現できるよ!といった例を示している感じでした。

 
全体としては、ファミコンよりも昔の、おもちゃ的なアナログゲームを作っていた頃の任天堂の発想が、最新のゲームソフトに詰め込まれているというような印象を受けました。ただ、せっかくインパクトが強いゲームが多い中、ほとんどがパーティーゲームを想定した作りで、1人では楽しみにくいというのがやや残念です。CPU戦も用意してくれたら良かったのになぁ……。

 
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「空飛ぶブンブンバーン」は、おそらく「振動」というコンセプトからスタートしてゲームを仕上げていったと思われます。バイクならではのハンドルから手に伝わる振動をひっくるめて楽しむシンプルなゲームですが、バイクの種類によって伝わってくる振動の違いまで表現しています。これもまたVR的とまでは言えないですが、これまでのゲームあるいはゲーム機よりもはっきりと「振動」の変化や違いを感じられました。

 
VRにおける触覚の研究は、筋肉に電気を流したり(関連記事)、風圧をコントロールしたりと、かなりいろいろな方面からのさまざまなアプローチがあります。そんな中で、任天堂という老舗ゲームメーカーが、ある意味では灯台下暗し、「振動」というゲームファンにとってかなり身近なところでも“安価でコレぐらいはイケる”ということを、身をもって示してくれたという印象が強いです。

 
結果的に、Nintendo Switchの「HD振動」は、使い方次第で「感触」を擬似的に再現できるほど「繊細な振動機能」ということでした。振動の利用方法はさまざまですが、使い方やリアルさの部分は、おそらく開発メーカーの腕次第と言えそうです。まだまだローンチの時期ということを考えると伸び代は充分にあると思います。ゲームメーカーの皆さま、Nintendo Switchの「HD振動」を極限まで利用した「感触」のゲームができあがりましたら、ぜひぜひPANORAまでご一報ください!

 
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●1-2-Switch
・販売方法:店頭パッケージ購入/ニンテンドーeショップダウンロード購入
・プラットフォーム:Nintendo Switch
・価格:4980円(税抜)
・公式サイト:https://www.nintendo.co.jp/switch/aacca/index.html

 
【コンテンツ内に実在した印象的なもの】
・「カウントボール」の転がる玉の感触
・本来おっさんにしかわからない「ひげそり」の電気シェーバーの手応え

 
 
●空飛ぶブンブンバーン
・販売方法:ダウンロード購入(ニンテンドーeショップ)
・プラットフォーム:Nintendo Switch
・価格:1000円(税込)
・公式サイト:http://www.poisoft.co.jp/vroom/ja/index.html
 
【コンテンツ内に実在した印象的なもの】
・ハンドルから伝わってくるバイクのエンジンならでは振動

 
 
(C)2017 Nintendo
(C)POISOFT

 
 
●だいぶVR 過去記事
PS VR「サマーレッスン」 ― 俺はゲームしたいのか、宮本ひかりに会いたいのか【だいぶVR #02】
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●筆者プロフィール
津久井箇人 a.k.a. そそそ
作・編曲家・ライター。自称「ゲームソムリエ」。新旧・ジャンル・ハード問わずゲーム好き。音楽制作活動と並行して、2011年にゲームニュース原稿執筆・ライター活動を開始。2016年4月からPANORAでの活動を開始。
・Twitter:@sososo291
・ブログ:sososo activity

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