ハシラス「Gold Rush VR」に大興奮! これはロケーションVRのひとつの到達点だ【SXSW 2017】

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10〜19日に米国オースティンにて開催しているクリエイティブコンテンツの祭典「SXSW 2017」。メイン会場となるオースティンコンベンションセンターの隣では12〜14日、ソニーが「THE WOW FACTORY」という先進的なデモを13集めて出展していた。

 
いずれも興味深かったのだが、その中からロケーションVR向けアトラクションを数多く手がけているハシラスが手がけた「Gold Rush VR」をレポートしていこう。

 

 
 

トロッコのスピード感に絶叫!

ハシラスといえば、社名でもあるVRアトラクション「Hashilus」の開発・運用で、昨今のVRブーム初めから知られている存在だ。2015年12月に法人化し、ハウステンボスやサンシャインシティ、渋谷の「VR PARK」などに大型ハードをからめたVRアトラクションを納めて実績を積み上げてきた。今年2月にはソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)と資本と包括的な業務の提携を発表し、その流れでこのSXSWのTHE WOW FACTORYに出展している。

 
そんな同社の最新作となるGold Rush VRは、最大4人でプレー可能だ。背中に背負った掃除機の吸入口を両手に持ち、ヤシの実などを吸いよせて宝箱やギミックにぶつけ、現れた財宝をさらに吸引してポイントを稼ぐという内容になっている。

 
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メイン会場の目の前にある倉庫のような建物にブースが設けられていた。

 
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お隣はAOI Pro.の「JAPAN FACTORY」。

 
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Gold Rush VRのブースについてみると、トラスが組まれただけの5×5mほどのがらんとした空間が……。

 
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と思いきや、奥にトロッコ的な乗り物が! 多分、ここに乗るんだろうが、一体どうなってしまうのだろうか。

 
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「百見はいち体験に如かず」ということで、早速4人でプレーすることに。バックパックPC「VR ONE」を背負い、VRゴーグルの「HTC VIVE」をかぶってコントローラーを両手に持ったら準備完了だ。

 
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特別にハシラスの代表取締役社長である安藤晃弘さんに案内してもらいました。両手を挙げて一番楽しそうにしている人物です。

 
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モニターでバーチャル空間の様子を見ると、この背中のPCがそのまま掃除機となり、両手に吸引機があることがわかるはず。

 
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対象にコントローラーを向けて、人差し指にあるトリガーを引くと吸引。壊したいものに向けてトリガーを離すと飛んでいく。このバーチャル空間でものをつかんで何かに投げて壊せるというのは、VRでしか表現できない楽しさだ。

 
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ってな感じでアホみたいに破壊&略奪を繰り返していたところ、安藤氏に促されるようにトロッコに乗ることに。ちなみにユーザーの頭の上に番号が出ていて、乗る場所が決まっていたようだが、全員が無視して適当な位置に立っていた。

 
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リアルとバーチャルできちんとトロッコの形と位置が同期されているため、足を踏み出すとそこに物理的に段差があって、手を伸ばして手すりにつかまることが可能だ。これは「あちらの世界」にいる感覚を高めるのに効果的なやり方だ。

 
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猛スピードでトンネルの中を駆け抜けるトロッコ。

 
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VRゴーグルによる視覚だけでなく、トロッコ前にある扇風機で風を発生させて触覚でも再現しているため、本当に猛スピードで突き進んでいる気分になる(しかし、写真だけ見ると安藤さんが一番楽しんでる感がある不思議……)。

 
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視覚は実際速いので……。

 
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思わず必死になって手すりを掴んでしまいます。ちなみにヘッドホンをつけないのでお互いの声が聞こえて、それがさらに楽しさを煽ってくれます。

 
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ってな感じで別の部屋まで来たら、またトロッコから降りて破壊&略奪! 360度さまざまなところにギミックが仕掛けられていて、それを歩き回って探すのも楽しいです。

 
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写真で見ると、やっぱり安藤さんが楽しそうな不思議! この後、もう1回トロッコに乗って別の部屋に移動して財宝を稼ぎまくって終了。

 
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最後にスコアとランクが出てきます。だいたい5分ぐらいの体験とのことですが、実際に体を動かしてトロッコに乗ったりするので10分以上に感じました。大満足!

 
注目すべきところは、まずトロッコのシーンを挟むことで、同じスペースでも別空間に移動したという実感を出せている点だ。アミューズメント施設のライドものでは、乗り物が移動するぶんだけ敷地が必要になるが、このやり方ならより狭い面積でも済む。トロッコも単純に段差と手すりだけ用意するのではなく、車輪付きにして揺れを感じられるようにして乗った感覚を高めているのが素晴らしい。

また限られた空間にも関わらず、4人のプレイヤーがぶつかりにくい点も見逃せない。各プレイヤーの体の動きはUnityのアセットである「FINAL-IK」の「VRIK」を使って表現し、UNETで同期しているとのこと。遅延もなく位置も違和感がないため、きちんと相手とそのパーソナルスペースが認識できる。

 

 
言葉ではなかなか伝えにくいVRコンテンツの面白さだが、会場では70〜80分待ちだったこともあるとのことで、その人気で関心と満足度の高さが伝わるはず。Gold Rush VRは、VRアトラクションをつくり続けてきたハシラスのひとつの到達点といえる。

 
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PCの背中にスピーカーを仕込んでいるのも芸が細かい。

 
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移動を前提としたPCセットも非常に運用面が考えられている。

 
業務提携したSMEといえばアニプレックスが子会社だが、今後はアニメなどのIPを活用して、その世界観をロケーションVRで体験できるようにしていくとのこと。これは2017年の展開にかなり期待していいのではないでしょうか!

 
 
*SXSW 2017まとめページはこちら

 
 
(TEXT by Minoru Hirota

 
 
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