DJI、3軸カメラスタビライザー「RONIN 2」発表 あらゆる状況で滑らか安定な映像撮影を実現
DJIは、米国ラスベガスにて開催中のイベント「NAB Show」にて、3軸カメラスタビライザーシステム「RONIN 2」を発表した。6月頃に発売予定で価格は未定。同社のジンバル技術をもとに、大型カメラの搭載を可能にするパワーと高出力なトルクを備え、さまざまな撮影状況下において滑らかで安定した映像撮影を実現する。
「Ronin 2」を使用することで、映像制作者は撮影にあわせて最適なカメラを自由に選択できる。拡大したカメラケージと延長可能な50mmのアームは、一眼レフカメラから映画撮影用カメラ、多様なレンズに対応。強力なジンバルモーターは、最大13.6kgまでのペイロードに耐えられる十分な出力を確保している。また、内蔵GPSとエンコーダ付きモーターによって、ユーザーが求める1ピクセル単位よりさらに精密な0.02度の正確さを維持しながら、時速120kmを超えるスピードにも耐える仕様となっている。
新設計の取り外し可能なグリップは、あらゆる種類のカメラに取り付け可能。標準的な手持ち型やジブクレーンのセットアップ、Ready Rig (レディリグ）、ケーブルカム、車両やドローンへの搭載まで、映像撮影のクリエイティビティに柔軟に対応する。
ステディカムを取り付けるための新しい2軸オペレーションモードは、ユニークで創造的な動きを実現。クイックリリースマウントは、シーンごとの移行がスムーズかつ簡単に安定した操作が行える。新たに設計された2.4GHz送信機も、干渉が最小限に抑えられており、操作性が損われることはない。2人のオペレーターは離れた距離からでも操作できる。
新しい軸固定レバーと微調整用のダイヤルによって、素早く正確なバランス調整を提供。Auto Tune Stability機能は、モーターのパラメーターを制御し、わずかな時間で最適な状態に調整する。新たに輝度1,000nitのタッチスクリーンも内蔵され、飛行中でもジンバルの設定や取り付けられたREDカメラの操作を直接行える。
再設計されたカーボンファイバー・フレームはモノコック構造が、軽量かつ高い耐久性を実現しているため、持ち運びにも便利だ。新しい折りたたみ式の脚で、カメラマンはスタンドを別途使用することなく、撮影中にプラットフォームを地面に置ける。モーターは防滴設計で、電源を内蔵し、SDIとデータケーブルで難しい撮影環境下でも安心して撮影が行える。
2個のホットスワップバッテリーで、電源を落とさず連続した作業が行える。電力を同時、あるいは片方ずつ使用し、ジンバルとRED Dragonを2時間半動作させることが可能。「INSPIRE 2」と同様に超高速充電・大容量・自己発熱型バッテリーを使用しているため、バッテリー管理が容易で、-20度の超低温環境下でも電源が確保できるほか、バッテリーシステムは取り外し可能なため、12V P-Tapを使用するカメラやアクセサリーへの電力供給もできる。
ジンバルアシスタントのモバイルアプリも刷新され、より直感的で使いやすくなったインターフェースによって映画のようなシーンを映し出す。また、これまでは専門家や追加の機材が必要だった複雑なカメラの動きも簡単に捉えられるスタジオ向きの機能も搭載した。
新しいパノラマモードは、カメラのセンサータイプやレンズの焦点距離、ユーザー指定のオーバーラップ率を反映したパノラマの静止画を自動的に作成。新しいタイムラプスモードは、撮影ルートの異なるポイント上で、複数の動きやカメラアクションがプログラムでき、リアルタイムで映像が確認できる。また、新しいCamAnchorモードで、オペレーターは特定の場所で好みのジンバル方向を素早く記録可能。カメラが移動しても、ワンタッチ機能で記録した方向に簡単に戻せる。さらに、スムーズトラックシステムのアルゴリズムのアップデートにより、オペレーターの動きとタイミングをあわせ、カメラが動いている際にも安定した映像が提供される。
DJIのシニアプロダクトマネージャーであるPaul Pan氏は、以下のようにコメントを寄せている。
●DJI シニアプロダクトマネージャー Paul Pan氏 コメント
「Ronin 2は、カメラの操作体験の全てを劇的に高める、DJI史上最も優れたスタビライザーです。今日の映像プロフェッショナルのニーズを満たすために、全面的に新しく設計されたRonin 2は、どのような状況下においても、驚異的なシネマレベルの映像を簡単に実現します」
DJIでは、「Ronin 2」によって撮影された短編映画「The Legacy」とそのメイキング映像も公開しているのであわせてチェックしてみてほしい。
●関連リンク
・DJI ウェブサイト
