「魔法つかいプリキュア!」のVRデモが初お披露目 EDで見ていたあのシーンに入れる!【Unite】

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8、9日に東京国際フォーラムにて開催しているUnityの開発者向けイベント「Unite 2017 Tokyo」。VRカノジョ+VAQSOに続いて、展示会場にあった「魔法つかいプリキュア!」のVRデモについてレポートしていこう。

 
「プリキュア」シリーズといえば、東映アニメーション制作で10年以上にわたって日曜日朝に放映されている女児向けアニメだ。今回展示していたのは、前作「魔法つかいプリキュア!」の後期エンディング「魔法アラ・ドーモ!」になる。この「魔法アラ・ドーモ!」のCGは、前半が3D制作ソフト「Maya」でつくった素材を映像制作ソフト「Adobe After Effects」で仕上げ、後半の宇宙に飛び出した後のシーンがMaya+Unity+After Effectsで制作している。

 
後半をUnityにしたおかげで制作の手間が軽減されて、毎週放送という限られたスケジュールでも5パターンのエンディング映像をつくって、1ヵ月ごとに差し替えることができたそうだ。VRデモもこのエンディング後半部分で、Oulus Riftをかぶって円形舞台で3人のプリキュアが踊るシーンを眺められた。

 
日本のVR業界では、キャラクターに会えるというコンテンツがひとつの大きなジャンルになっている。プリキュアといえば、非常に知名度の高いコンテンツにもかかわらず、今までVRコンテンツはDMM VR THEATERぐらいで、公式には発表されてこなかった。

 
その背景には、プリキュアのメインターゲットは女児で、多くのVRゴーグルは視力への影響を配慮して13歳以下の体験を禁止しているという相性の悪さもありそうだが、それがいきなりUniteで初お披露目になったのだから驚きだ。

 

8日には、午前中に「『魔法つかいプリキュア!』EDでのUnity映像表現の詳細解説」というセッションも開催されて、立ち見もでるほど来場者の関心を集めていた(別記事でお届けする予定)。そのセッション後、登壇者の3人に話をきいたところ、VRデモは社内でも一部の人間が細く長く試験的に研究している段階とのこと。今回のVRデモはもともと計画があって、エンディングの制作が終わった2016年の秋冬あたりから制作に着手した。

 
テクニカルディレクターの中谷純也氏は、「自分自身も社内で映像をつくることしかやってこなかったため、VRやアプリについては本当に初心者。まずつくるというのが一番の難関だったので、自分でも不十分に思っているところがある。この場でみなさんに見ていただいて、フィードバックを受けつつ今後につなげていきたい」と語ってくれた。

 
実際に筆者もVRデモを体験してみたが、Xboxコントローラーのスティックを動かして空間を動き回って、さまざまな角度から彼女たちを眺められた。エンディング曲の後半だけということもあって非常に短時間だったが、テレビで流れていたエンディングのCGと同じモデルが目の前で踊っているわけで、まさに「映像で見ていたアーティストにライブで会えた」感じがある。

 

 
一方でプレイヤーを認識して目を合わせてくれたり、手を振ってくれたりといったインタラクティブ性は仕込まれていないものの、その辺についても東映では認識済みだ。先の中谷氏も「目の前にプリキュアがいると感じられるのは、自分で体験しても楽しかったし、つくってよかった。今は踊っているのを一方的に見る形ですが、アプリなら体験者とキャッチボールできるもののほうがいいですよね」と語ってくれた。

 
「VRで次元の壁を超えてキャラに会える」という動きが本格化してきている中、プリキュアもぜひVR活用を続けていってほしいところ。今後の動きに超期待ですぞ!

 
超余談だが、現在放送中の「キラキラ プリキュアアラモード」は、Mayaではなく3ds Maxでつくっているとか。映画で異なる世代のプリキュアが登場するときはMayaと3ds Maxのモデルが混在するわけで、想像するだけでちょっと大変そうですね。

 
©ABC・東映アニメーション

 
(TEXT by Minoru Hirota

 
 
*Unite 2017 Tokyoまとめページはこちら

 
 
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