1時間のレンダリングを13ミリ秒に短縮! Google、VR用レンダリングツール「Seurat」を発表

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米Googleが現地時間5月17日〜19日にかけて開催している開発者向けイベント「Google I/O 2017」。その2日目となる18日9:30からの講演「VR, AR, and paths to immersive computing」では、モバイルVRでもリアルタイムに高品質なシーンを提供するレンダリングツール「Seurat(スーラ)」を発表した。

Seuratでは、PCゲームなどから高品質なシーンを読み込み、開発者はユーザーに動いてほしい、あるいは見せたい範囲を定義。続いてポリゴン数やオーバードロー※1の値を決めると、後はSeuratが自動で数千の画像を撮影し、オリジナルと同じ見た目だが劇的にシンプル化した完全に新しい3Dシーンを自動生成する。

※1カメラからいちばん遠いオブジェクトを最初に描き、それらの上にカメラに近いオブジェクトを描画すること。

 

左のキューブがSeuratもしくはユーザー視点の位置、右が高品質シーンのイメージ。Seuratが高品質シーンを撮影しているところ。

 

撮影した画像から新たに3Dモデルを生成。

 

大幅にシンプル化するものの、写真のようにユーザー視点から眺めると見た目は変わらないという手法を用いるようだ。

 

シンプル化したといっても、Seuratで生成したシーンには、飛び回る飛行機などインタラクティブな要素を入れ込むことができる。

ここで登壇者であるプロダクトマネージメント ディレクターのAndrey Doronichev氏は「だが少し待って欲しい。見た目の品質を保ちつつシンプル化できるのに、なぜデスクトップレベルのグラフィックスにとどまる必要があるのか?」として、プロモーションムービーを紹介。

 
講演で流れた上のムービーは、「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」をベースにしたモバイルVRコンテンツの開発現場インタビュー。アメリカのVFX制作会社であるルーカスフィルムのインダストリアル・ライト&マジック(ILM)が、スターウォーズの世界にユーザーを連れて行く、次世代の没入型体験を目指したものだ。

 

ムービー内に登場したモバイルVRコンテンツ内のワンシーンでは、約5000万のトライアングルと、3GBのテクスチャーが使われていて、1フレームのレンダリングに高性能PCでも1時間を要する。しかし、Seuratで処理したあとはモバイルGPUでも13ミリ秒しかかからないという。

Doronichev氏によれば「Seuratを用いるとテクスチャーは300分の1、ポリゴンは1000分の1にまで圧縮可能」で、スタンドアロン型VRヘッドセットでもリアルタイムで快適に動かせる。開発者はモバイルVRをターゲットに、シアター品質の美しくすばらしい体験を構築できるとした。

SeuratはすでにUnityとUnreal、Mayaをサポートしていて、今年後半には提供予定だ。

 
 
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Google I/O 2017

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