内田彩さんとの共演に観客が大興奮! 中国のボカロライブ「洛天依2017全息演唱会」を上海で体験

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Vsinger Press conference Promotion Video from Lateensail on Vimeo.

 
6月17日、中国・上海のメルセデスベンツアリーナにて、VOCALOIDキャラのライブ「洛天依2017全息演唱会」が開催されました。私は美少女コンテンツを嗜む一介のおたくですが、上海で中国の方々に混じって観てきましたので、レポートさせて頂きます!

 
ちなみに中国語の「全息」は、ホログラフィックの意。下の告知画像にあるコピー「穿越星河的旋律」は、銀河を通り抜けるメロディ、という感じの意味になります。



 
 

洛天依を始め6人の中国ボカロキャラが出演

洛天依(ルォー・ティェンイー)は中国のVOCALOIDです。上の画像の中央の娘で、青系のコスチュームと独特の髪型が特徴。歌声はとても可愛らしく、DTMで様々な楽曲が作られているほか、中国の動画共有サービス「bilibili」では多くの動画も投稿されるなど、中国において大変に人気のあるキャラクターです。

 

 
*杉田朗「66CCFF」。スマートフォンで見られない場合はこちら

 

 
*ilem「普通DISCO」。スマートフォンで見られない場合はこちら

 
現地では複数のメーカーがVOCALOIDを発売しており、初音ミクと同様にヤマハの歌声合成技術を使用。このうち洛天依は「Vsinger」というシリーズで展開されています。

 
洛天依2017全息演唱会は、この洛天依を含め6名のVsingerが登場するライブ公演です。公演のイメージとしては、初音ミクのコンサートやライブと同じと考えていいと思います。

 
そんなライブになぜ私が行ったかというと、もともと年に数回、中国で開催されている同人誌即売会(漫展)に一参加者として出かけていた背景があります。洛天依は以前から動画などで知っていましたが、去年から今年にかけて、たまたま洛天依の同人CDや同人誌を手にする機会があり、彼女のファンになりました。

 

この写真は筆者が今年の上海の同人イベント「ComicUp20」で購入したCDと同人誌です。

 
そしてネットで洛天依のことを調べていた所、上海でライブイベントが開催されることを知りました。国は違いますが、ファンとして「洛天依ちゃんに会いたい!」という気持ちが抑えられず、今回出かけて行った次第です。


 

私のボカロ歴というかミクさん歴は少々薄く、足を運んだコンサートは2010年の「ミクの日感謝祭」だけです。ですのでミクさんライブとの比較はあまりできないので、そこはご了承頂きたく……。なおMMD動画は大好きで、毎日色々と観まくっております。

 
 

日本から入手するとチケットは約2万8000円に

本題に入る前に、ライブのチケット入手方法についても書いておきたいと思います。一般的に、中国のイベントのチケットを日本から入手するのは、手間がかかる上に不確実です。今回はたまたま、以下の方法で入手できました。

 
まず、洛天依ライブの公式チケットは「大麦網」という所が発券していますが、海外への発送は行っていないようでした。そこで中国の大手通販サイト、タオバオで販売業者を探しました(公認の業者もありますので、転売屋とは限りません)。

 
タオバオは楽天のようなネットのモールなので、「洛天依2017全息演唱会」を検索し、扱っているお店を見つけます。さらにクレジットカード決済が可能で、かつ海外発送してくれそうな所を探します。

 
落とし穴としては、発送先として海外を選べても、送料が無料だったり十数RMB(人民元)の安い金額が表示される場合は、海外発送してくれません。数百RMB程度の、ちゃんと手続きしてくれそうな送料が出るお店を選びます。

 

送料の例(今回のチケットの送料ではありません)。


 
決済後、EMSで日本へ送ってもらいます。実際の発券タイミングが不明で、いつ手元に届くのかは全く分かりませんでした。しかし微博でチケットをゲットしたという中国の方の報告が開催1か月前には上がり始めたので、その頃に購入履歴の出荷催促ボタンを押したところ、次の日には日本の私の住所宛に出荷されました。

 
無事、ライブの3週間前にチケットは届きましたが、それまではドキドキでした。上海への航空券を予約したのは、このライブチケット入手後です。

 

なお、どうせ行くならということでS席(1280RMB)にしました。ほか、業者への上乗せ分と送料を合わせ、チケット費用は1800RMB位に。日本円で2万8000円くらい(!)でしょうか。

 
 

物販は列の途中でなんと売り切れに

さて、会場となる上海のメルセデスベンツアリーナは、1万8000人収容の大規模なアリーナです。現地に駐在する方によれば、中国国内外の著名なアーティストの公演も行われる有名な会場とのこと。

 

前日に上海に渡航していた私は、19時30分の開演を前に余裕をもって18時には到着していました。すると会場前には、既に中国のVsingerファンによる行列ができておりました。もしかしたら私のように日本から来ていた人もいたかもしれませんが、パッと見では分かりませんでした。

 

写真には写っておりませんが、洛天依のTシャツなんかを着てる人も居て、なんとなく親近感がわいてきます。そして10分位したら門が開いて、入場開始!

 

アリーナ内でチケットのチェックとセキュリティチェック(手荷物のX線検査)を通過すると、物販列に並びました。混雑はしていますが、並ぶ列は整然としており、割り込む人もいません。

 

並んでいると、スタッフから購入物品と数量を記入する用紙が渡されました。私は欲しいグッズがいっぱいあり、特にカタログは5冊買う!と意気揚々としていたものの、なんと在庫が切れたのか、物販は途中で終了! 列もスタッフによって解散させられてしまいました。気持ちが高まっていただけに、私だけでなく他の人々も残念がっていました。

 

なお販売グッズの目玉は、色々入った福袋的なものだったようです。

 

物販を諦めてゾロゾロと会場に入ると、中の空間の広さにびっくり。当たり前ですが上の方の2階席、3階席にも人がいます! 観客はやはり若者が多く、3、4割位が女性だったと思います。

 

ステージを見ると、中央に透明スクリーンらしきものがあり、初音ミクのコンサートと同様、そこに映像を投映することが分かりました。周囲には大小7つの菱形のディスプレイ装置らしきものもあります。

 

私の座席はステージから20m位。全て指定席で、スタンディングはありません。

 

席に行くと袋が置いてあり、中には応援用ライトとコール表、そして乳酸菌飲料が入っていました。飲料はVsingerとタイアップして販促を行っている商品で、ホテルに帰ってから飲みましたが、ヤクルト的な味でとてもおいしく頂きました。

 
座席で開演を待っていると、物販を打ち切られた悲しみはすぐに吹き飛び、もうすぐ洛天依ちゃんに会える!という期待と嬉しさで幸福な気持ちに。

 
周囲の中国の方々は様々な表情で開演を待っています。なお私の前の席に座っていた若者は、なぜかAKB総選挙の映像をスマホで見ていました……。

 
 

日本から内田彩さん、217さん、みうめさんらが出演

カウントダウン後にライブが開始され、ステージ上に洛天依ちゃんが現れました!! この時点で大興奮で、私も周囲の方々も大歓声!!

 
なお撮影は禁止だったと思うのですが、皆ライトを振りながら、自分のスマフォで普通に撮影したり録画していました。自由です。
スクリーン周囲のディスプレイには、ライブを盛り上げるエフェクトのほか、投映された洛天依ちゃんだけでなく、CGのクッキリした洛天依ちゃんも合成された映像が表示されていました。これで遠くの客席の方々も、鑑賞しやすかったのではと思います。ネットで配信された映像も、こちらのCGが合成された映像だったようです。

 
そしてここまで書いておいて私は中国語は全く分からず、歌詞も理解できなかったのですが、それでも会場と一体になって、歌って踊る洛天依ちゃんを応援するのがとても楽しい! 「あー来てよかった、生きててよかった」と実感できる体験を満喫できました!

 

会場の様子はAcFunにて生放送していた。すぎさんのTwitterより。

 

 

 
極楽浄土というMMD動画等でも定番の曲では、日本から来た人気踊り手の217さんとみうめさんが登場!中国のVsingerと共演している様を中国の観客の方々も楽しんでいました。

 

会場が一番盛り上がったのは、声優の内田彩さんが登場したときかもしれません。内田彩さんといえば、ラブライブのことりちゃん、けもフレのかばんちゃんなど、今や日本・中国を問わず大人気の声優さんです。

 
それまで皆、興奮しつつも座ってライブを楽しんでいましたが、内田彩さん&洛天依ちゃんの歌唱が始まるや否や、S席の一部の人々が立ち上がってに猛烈なコール&応援を開始! すると通路にいるゴツい警備員達が「座れ座れ!」と怒鳴り出しました!

 
結局、内田彩さんの出番が終わるまで彼らは座らず、なかなかエキサイティングな状況でした。私はその自由な状況がとても楽しく、笑いながらライブを鑑賞。しかし録画や撮影は止めないのにスタンディングはNGと、中国のライブマナーは日本人からすると謎な部分もありますね。

 
ともあれ洛天依ちゃんと内田彩さんのコラボという、異国の地で起きた奇蹟を目の当たりにし、私の幸福感もMAXになったのでした。一通りのプログラムが終わると、観客たちが「アンコール!」と連呼。これは仏語のencoreではなく、完全に日本のカタカナ語だったように思います。そして全ての歌唱が終わると、Vsinger全員が登場。お別れのときがやってきました。


 
公演全体の印象としては、ライブ・映像・演出のクオリティはとても高く、非常に満足度が高かったです。この分野で先行した日本のノウハウを活かすだけでなく、中国のパワーと自由さで、これからさらに突き抜けてゆく予感もあり、今後の発展も楽しみです。

 
今回のライブでは洛天依以外にも、紹介はできませんでしたが5人のVsingerが登場しました。また中国にはVsinger以外にもVOCALOIDが存在し、例えば「星尘」(発音はシェンチェン、Stardustの意)といった娘が存在します。私は星尘も大好きで、洛天依だけでなく、星尘のライブも開催されたら是非行きたいな〜と思っております。

 

上の画像は、ComicUp20での星尘発売元のサークル参加の様子と、私が買ったCDと本です。

 
ということで、今後も大きく発展するであろう中国のVOCALOID文化は、ますます目が離せません。興味を持たれた方は是非、動画サイト等で洛天依ちゃんをはじめとした中国ボカロ楽曲に触れて頂ければと思います。

 

 
 
(TEXT by 澁澤博之

 
 
●関連リンク
Vsinger公式微博
「洛天依2017全息演唱会」告知動画
しぶさわ氏ウェブサイト

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