Bullet Train体験や稲船さんの講演にアツくなった 「Unreal Fest 2015 YOKOHAMA」レポート

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10月18日、神奈川県横浜市にあるパシフィコ横浜にて、Unreal Engine(UE)開発者のためのイベント「UNREAL FEST 2015 YOKOHAMA」が開催された。

 
VRコンテンツの制作にも活用されているUEで、かつ入場無料、さらにOculus TouchもPS VRもデモ出展するということもあって、定員の1200人(!)を超す参加希望が集まり、当日も大盛況だった。現地の雰囲気を、個人ゲーム開発者として参加した「そねみ」さんにレポートしていただいた。

 

「ぷちコン」作品も出展

 
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まず自己紹介をしますと、Twitter上ではカエルアイコンの「そねみ」と申します。「アイコンを見たことがある!」とよく言われます。本業の方が忙しいので、有益な情報は特に出せてないです(がんばります)。ちなみに私は普通の参加者で、プレスとして入っていないため、写真などがあまり状態がよくないことを先にお断りしておきます。

 
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私は昨年もパシフィコ横浜で開かれた「Unreal Fest 2014」に参加しました。なんでも今回は、参加を募った「ATND」で登録数がトップだったとか(笑)。昨年は台風で雨が降っていたのですが、今年はギリギリ天気が悪いという感じ。この流れだと、悪天候が毎年恒例になってしまうのでしょうか!?

 
会場は昨年と同じですが、フロアは会議センターの3階に変更されました。昨年は折りたたみテーブルがありましたが、今年はフロアにパイプイスが敷き詰められています。1200人募集で1000人ほどの来場見込みとのことで、きちんと座れるためのいい判断だったんじゃないかと思います。

 
今年はイベントへの関心が非常に高まった印象で、来場者も前回より幅広い感じです。新規と以前から関わってる方々は、大体半々かな? UEはアーティスト先行で期待された感がありますが、エンジニアが増えたと感じました。

 
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開場時の9時30分で、恐らく150〜200人が待機列を作っていました。私が列に加わったのは9時20分。やや早い程度で、100か120人くらいのところでしょうか?

 
受付を済ませてから、VRデモの整理券をもらえる列に並ぶという順番でしたが、目玉のひとつであった「Oculus Touch」を使った「Bullet Train」のチケットは100人ほどで尽きて、この段階では取れませんでした。あとで聞いたところ、チケットを入手できた方は7時ぐらいから並んでいたとか。

 
Oculus Tocuhのデモは当初、抽選方式を予定していましたが、後日、Oculus Japanから「なるべく多くの方に体験していただきたい」という話が出て、プレイの1時間前に整理券を配布するかたちに変更されていました。

 
ちなみに懇親会で知ったのですが、Oculus Touchに使われたOculus Riftはコンシューマー版のプロトタイプだったとのこと。Oculusの社員でもあるGOROmanさんが本社から借りてきたモノで、日本では初のお披露目だったようです。

 

 
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Bトラックの会場。長さはこの4倍ぐらいで、意外と人が入ります。

 
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写真素材が悪いのですが、右手の扉がAトラックの入り口。その前に企業ブース、対面の左手にUE4のコンテスト「第4回UE4ぷちコン」のブースがそれぞれ用意されています。

 
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ぷちコンブースでは、予選を通過したノミネート作品が、PCで遊べる状態で展示されていました。プレイして、いいと思った作品に写真の右端にあるメダルを入れる形ですが……よく考えたらコレ、一人で何票でも入れられますね(笑)

 
ちなみにぷちコンのブース写真は、3位を取ったぶっさんさんに直に素材提供をしてもらいました。ご自身のサイトでブループリントを公開してまとめているので要チェック。ノミネートでは、おそらく唯一の学生です。

 
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企業ブースでは、部屋作りシミュレーターの「GRID VRICK」という変わりネタを見つけました。一部の方はすぐわかると思いますが、上方にカメラを設置して、ブロックの色や位置などを認識して、CG内に表示するモノを変えています。動的な変更が可能で、例えばオレンジブロックがテーブルだとすると、設置したあとにタッチモニターでテーブルの種類を変えられます。最近では非ゲームでもUE4が使われだしたという一例です。

 
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少しずつ増えているUE4関連の書籍も販売。登壇者の湊さんの「極め本」(Unreal Engine 4で極めるゲーム開発、Amazon.co.jpで見る)などもこちらで売られていました。エピック・ゲームズの思想に近い形で書かれているのでお勧めの一冊です。

 
10月7日に発売された「マテリアル本」(UnrealEngine4マテリアルデザイン入門、Amazon.co.jpで見る)は、共著の茄子さんが「売られないかも」と心配してましたが、無事に販売していました。買って行かれた方も結構いるようなのでよかったです。

 
セッションに関しては、スライドしか取ってないので画像がありません。恐らく全セッションの中で一番熱かったのが、元カプコンの稲船敬二さんの基調講演でしょうか。インディー作品を作っている方には大きなエールになったのではないかと思います。私も感銘を受けた口です。

 
セッションは、Bトラックを中心で見ることにしましたが、実はあまり見れませんでした(理由は後述)。先ほども出てきた「極め本」の著者である湊さんのセッションは、自分のイメージをいい意味で裏切られて、楽しいドタバタ紙芝居を見せてもらった印象でした。

 
内容は、湊さんが関連していたチームが、国内のフローから海外のフローに転換したときの苦労話です。あとはちょっと自信あったことが、翌年鼻をエピック・ゲームズさんに鼻をへし折られたという話でしょうか(笑)。懇親会でもお会いできてよかったです。

 
 

デバイスの進化を感じたOculusデモ体験

 
デモブースでは、日本で始めて一般お披露目となるOculus TouchとBullet Trainの組み合わせが一番人気。以前から公開されている「Showdown」は、Oculus Riftの第3世代試作「Crescent Bay」で体験できましたが、内容が知られているためかチケットが余っている感じでした。

 

 
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これがOculus Touchの整理券。1時間ごとに配ってるはずなのですが、残念ながら配布の30分前に行ってもなくなっているので、体験の機会を逃した方も多いかと思います。

 
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自分の場合は、1時20分から並び始めて、ようやく3時台に体験できました。実は自分の目の前で3時台のチケットが尽きて、4時からの予定でしたが、前の二人が辞退してくれたおかげで3時台に繰り上がった感じです。

 
私はそれほど強く興味があった方ではないのですが、体験の先取りとしては非常に有意義だったと実感しました。

 
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ブースは3×3mのエリアで区切られていて、グレーのカーペットが敷かれていました。そこまで動き回るコンテンツではないので、実際はカーペットが4分の1ほどでも遊べそう。ただし前方は、ポジショントラッキング用のカメラと距離を取る必要があるので、製品版でも写真のような距離は必要になると思います。

 
Oculus Riftをかぶると、非常に軽いことが実感できました。体感的には半分ほどです。市販されている第2世代の試作機(DK2)の場合、バンドで多少締めて固定する感じなのですが、今回のデモ機(コンシューマー版プロトタイプ)は頭にかぶる程度でいい感じで、装着感もアップしています。

 
解像感はかなり向上しています。 網目が見えていたところ、図のようにかなり目立たなくなったイメージです。図では形式上、サイズ感を出していますが、目視ではもっと差が大きく見えます。あくまで印象なので、人によっては違うかもしれませんがご容赦下さい。

 
Oculus Touchに関しては、正直、言葉で伝えにくいものです。構造としては、人差し指と中指にそれぞれトリガーがあって、親指があたるところにはアナログスティックと2つのボタンを用意しています。この2つのトリガーで「握る」ということを再現しています。

 
まず面白かったのは、Oculus RiftをかぶってからスタッフがTouchを渡してくれるので、前方から手が飛んでくるところです(笑)。手に持つとかなり軽く、フィット感がいいのですが、過去のゲームでは「握る/離す」というアクションが意外になかったので、しばらく慣れが必要かなという印象でした。

 
BULLET TRAIN自体は、少数の精鋭がほとんど使い回しの素材で数ヵ月でつくったものらしいですが、VRゲームとしては珍しい試みで、エピック・ゲームズ自らお手本を示したという意味合いも強いです。

 
内容としては、敵が撃った弾丸をスローモモードにしてつかめるなど、VR内に出てくるものを持てないストレスをなくそうという方針をとったのが正解だと思います。ダメージを食らって死ぬこともなく、また空間内の移動がテレポートなのでVR酔いも少なく、DK2よりもはるかに疲れません。

 
たまたまお知り合いになった、IZUN∀@IT芸社 漢組さんからプレイ動画を提供していただきました。外から見てもよく分からないのはご愛嬌。

 

 

 

 
フェスの総評としては、UE4への注目度が非常に高まったのと、ユーザーの熱意が上がっていることを実感できた内容でした。

 
もちろんエピック・ゲームズさんの日々の猛烈なアップデートや、コミュニティーへの素早い対応などの結果なので、ユーザーはユーザーで何かがんばってコンテンツを作るだけでも貢献できるかなといういい状態にあると思います。春に大阪、秋に横浜と毎年恒例になっているので、行ったことがない方はぜひ熱気に触れてほしいです。

 
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懇親会に現れたブルーマンこと「マテリアル本」の著者の一人である「もんしょ」さん。自分の知ってる方に会えたり、自分のTwitterが意外と見られていることを知ったりと、懇親会もとても楽しかったです。エピック・ゲームズ・ジャパンさん、ヒストリアさん、ほかスポンサー各社さんに感謝。

 
(文/そねみ

 
 
●関連リンク
UNREAL FEST 2015 YOKOHAMA

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