Sphericam 2やAV機器風PC、ライブ配信など盛りだくさん! ピクセラがAR/VR事業に参入

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ピクセラは28日、記者発表会を開き、自社サーバーを用いた法人向けパノラマVRサービスを2016年3月に開始すると発表した(事前記事)。

 
コンテンツ製作に使う360度カメラ「Sphericam 2」(スフィリカム)の販売、AV機器のような外観の専用PC「パノラマVR PC」の提供、VRヘッドマウントディスプレーやタブレット/スマートフォンで閲覧できる360度パノラマ映像シリューションなど、複数の新要素を明らかにしている。

 
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事業の全体図。撮影、編集、配信、再生というすべての段階を一気通貫でおさえているのがポイントになる。コンテンツの配信サーバーでは、従来のH.264形式よりデータ容量をおさえられるH.265形式のリアルタイム変換を2016年中に実現する。

 

Sphericam 2

 
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米スフィリカムが手がける「Sphericam 2」は、6つのレンズを用意し、最大4096×2048ドット/60fpsで撮影できる360度カメラになる。既存のGoProを6台使った360度撮影システムは、別々に撮影した映像をくっつける処理(スティッチング)が必要になるが、Sphericam 2は映像を統合した状態で出力してくれるのが特長だ。ライブストリーミングにも対応しており、後述する360度配信にも使える形だ。

 
国内での発売日、価格は未定。国内で販売するにあたってのさまざまな認証を取得するためにピクセラが協力しており、2016年の第2四半期(4〜6)月の発売を目指している。価格はKickstarterでは2000ドル(約24万円)だが、その認証の手間などがプラスアルファされる形で調整しているという。

 
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サイズは直径77mm。開発機はテニスボールサイズだが、量産機は若干大きくなるとのこと。

 
バッテリーは2400mAh、録画時間は60〜90分。インターフェースは、マイクロSDカードスロットを6つ、USB-C、RS422。データ形式はモーションJPEG。出力仕様は、色深度が8/10/12bit、スティッチパノラマで4K/30fps/800Mbps、RAWビデオで4K/60fps/1200Mbps、ライブストリーミングで30〜800Mbps。

 
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スフィリカムの創業者でCEO、ジェフリー・マーティン(Jeffrey Martin)氏もSkypeで出演。「VRでの用途を目的にに数年かけて制作してきた、4K60fpsで撮れるのはスフィリカムだけ」とアピールしていた。

 
ライブ配信が可能なカメラというと「THETA S」も23日に発売しているが、「没入感を優先すると4Kの解像度が必要」とのことでSphericam 2が選ばれたそうだ。

 

パノラマVRサービス

 
Sphericam 2で撮影したコンテンツを提供するのがパノラマVRサービスになる。再生方法はPC+Oculus Riftのほか、スマートフォンやタブレットにも対応。PCやモバイル端末のローカルにあるコンテンツのほか、ライブ配信も可能と柔軟な設計になっている。

 
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ウェブページからリンクで、紙からQRコードでコンテンツサーバーにアクセスしてもらい、VRHMDやスマートフォン/タブレットなどで閲覧する。賃貸マンションの雑誌、旅行パンフレットなどでの利用を想定しており、2016年3月に商用サービス提供開始とのこと。ちなみにCardboardやGear VRなどについても順次対応していくそうだ。

 
発表会では「例えばハワイのワイキキビーチを勧める場合、ピクセラが発行するQRコードを読み込むことで、自動的にピクセラのコンテンツサーバーに接続して、スマホの画面上にハワイノワイキキビーチを表示させて、自分の視点で360度が閲覧できる」と解説。

 
さらに「今までの紙媒体は、大量に配布してもどういう風に反応があるのかなかなか見えにくかった。このシステムを使えば、紙媒体からQRコードを介して、どういう属性の人か、どういうコンテンツが好まれているのかがすぐにわかる。今までの一方向から、双方向に変化していく」とメリットをアピールしていた。

 
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こんな感じでタブレットのカメラでQRコードを読み取って……。

 
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端末を持って360度見回して観光地をバーチャル体験したり……。

 
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不動産の室内を下見することが可能だ。

 
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パノラマVRの世界観を体験してもらうために、アプリを年内に公開していくとのこと。

 
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ライブ配信システムは、Sphericam 2で撮影した映像を、モバイル配信BOXがストリーミング受信。LTE通信でコンテンツサーバーに送って、VRHMDやスマホで視聴するという流れだ。音楽ライブ、スポーツ、観光地などでの利用を想定している。例えば、ライブなら「50人、100人、1000人が同時に同じ席に座れる」と解説していた。

 

パノラマVR PC

 
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このパノラマVRサービス向けに、ピクセラブランドのオリジナルパソコンもセットで提供する。CPUがIntel Core i7-4790、メモリーがDDR3 PC3-12800 4GB×2、GPUがNVIDIA GeForce GTX970 4GB、HDDが2TB(SATA接続)、光学ドライブがDVDスーパーマルチドライブ——といった構成だ。価格などは最終調整中。

 
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シアタールームやホテルのスイートルーム、ショップやPRイベントでの利用を想定している。「Oculus Rift向けのPCはゲーマーらしいパソコンが多いですが、シアターやスイートなどに置く場合はあまり似つかわしくない」ということで、高級オーディオのような外観を採用したとのこと。

 
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機材は販売だけでなく、レンタル事業も手がけていく。VRでイベント出展したいというニーズにはぴったり。

 

VR TV

 
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ほかにも参考出展として、デモスペースにてOculus Riftでテレビを視聴できる「VR TV」を披露していた。モザイクがかかっているのは地上波の番組なので配慮した結果で、いかがわしいものをみてるわけじゃないですよ。

 
中央に巨大スクリーンがひとつあり、その左右に3つずつ小さなスクリーンが置かれている。視線を脇のスクリーンにフォーカスすると、その内容が大きなスクリーンに映し出される。つまり6番組を同時に眺めながら、気になったシーンは拡大して見るというテレビ好きにとってたまらない仕様となっている。制作にはUnreal Engineを使用したとか。

 
 
ピクセラといえば、TVキャプチャー機器でご存知の方も多いはず。そうした既存の技術がVRに生きてるのが面白い。世界中のユニークなデバイスと組み合わせ、これまでにない新しい映像体験を提案するのが、同社のコンセプトとか。

 
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思い返せば、ピクセラは1980年代からMac用のプリンタードライバーなどを手掛けていたり……。

 
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2000年代からは、PCやMac、iPhoneの地デジチューナーなど、時代のデジタル機器に合わせてソリューションを提供してきた。筆者的には、東芝のDVDレコーダー「RD」シリーズでDVR-RAMに録画した番組をMacで抜き出せる「Pixe VRF Browser EX」にめちゃくちゃお世話になっておりました。

 
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米テッククランチの記事を引用して、AR/VRの市場規模は全世界で18兆円になると予想されるとも。このビックウェーブでピクセラが新たな成長局面に入る!?

 
(文/広田稔

 
 
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