自分で見上げる怪獣の大きさや怖さがヤバい! 「ウルトラマンゼロVR」「ウルトラファイトVR」体験レポ

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9月11日、円谷プロダクションとポニーキャニオン、ejeが協力して制作した、ウルトラマンシリーズ初のVR作品となる「ウルトラマンゼロVR」および、「ウルトラファイトVR」の完成披露体験会が行われた。本作の監督である田口清監督(中央右)とゲストの辻本貴則監督(中央左)によるトークセッションも実施し、制作秘話を披露して会場に集まったファンやプレス陣を大いに沸かせた。

 

 
ウルトラマンゼロVR、ウルトラファイトVRのPV。PCやスマホの画面をドラッグすることで、視点を360度変えられる。

 

ポスター。ダダとメトロン星人がVRゴーグルを装着しているのが面白い。

 
両作品とも、ウルトラマンゼロの格闘シーンを360度映像で堪能できるというもので、体験時間はウルトラマンゼロVRが6分40秒で、ウルトラファイトVRが6分。10月1日からインターネットカフェなどの店舗で常設提供している「VR THEATER」(関連記事)にてそれぞれ600円で視聴できる。一般公開に先駆けて、会場で2コンテンツをじっくり味わってきたので、その魅力を凝縮してレポートしていこう!

 

会場ではコンテンツ連動型振動チェア「TELEPOD」(関連記事)を用意。VRゴーグル(Gear VR)を装着してポッドの中に座ると、映像に含まれる重低音に応じて振動して迫力を増してくれる仕組みだ。なお、今回の体験会では両作品とも音が出る方向がわかる360度音響を使っていたが、VR THEATER版は対応していないとのこと。

 
ウルトラマンゼロはウルトラセブンの息子で、頭部に2本「ゼロスラッガー」がついているのが特徴だ。2009年の映画「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE」に登場して以来、映画やテレビシリーズなどのウルトラマン作品に登場してファンを増やしてきた。

 
同時公開となるウルトラファイトは、1970年から約1年間放送されたテレビ番組が元で、ウルトラマンやウルトラセブンが怪獣と野外でひたすら戦う様子をナレーターの実況付きで楽しめるというもの。熱い格闘シーンやシュールな展開などで今でも根強い人気を博してる。

 
繰り返しになるが、そうした日本が誇るウルトラマンという特撮シリーズが、今回初めて360度映像化されたというのが一番のニュースだろう。VRゴーグルをかぶったことがない方は文章だとピンと来ないかもしれないが、装着すると今までテレビや映画のスクリーン、スマートフォンといった画面越しに見ていた世界に入れるわけだ。つまり前も後ろも、右も左も、上も下もすべてがウルトラマンの世界に自分が存在していて、作品を「鑑賞する」のではなく「体験できる」というのが新しい。

 
 

ウルトラマンと怪獣の乱闘を股下から眺める新体験!

筆者が最初に体験したのは、「大都会の戦慄 エレキング対ゼロ」という副題がついたウルトラマンゼロVR。オフィスビルでの会議中に突如、宇宙怪獣エレキングが出現! 命からがらビルから脱出したところ、目の前でゼロとエレキングの戦いが繰り広げられていて……というストーリーで、それを戦闘に巻き込まれた人々の視点で体験できる。

 

まず驚いたのが、ウルトラマンと怪獣の大きさだ。冒頭に出てくるオフィスビルの会議室は高さが10階ほどで、エレキングの頭がちょうど窓の外に見える形になる。そこにウルトラマンゼロが現れて戦いを始めるわけだが、怪獣映画でよく見るハイスピード撮影を使ったゆったりした動きで、2つの巨大なものがまさに窓の外にいるんだということを実感させてくれる。

 
さらにすぐ後ろから人々の悲鳴が聞こえたり、ビルの大きな揺れを感じたりと恐怖を煽る演出が入ってきて、「もしこの怪獣がこちらのビルに倒れてきたら自分は死んでしまうかも」と思わせる。この感情は、テレビ越しで見てもまず起こらないだろう。

 

身の危険を感じるシーンはまだまだ続く。そこから会議室を抜け出してビルの非常口を開けると、今度は足元からの視点でウルトラマンゼロとエレキングの戦いを目撃することになるのだが、両者が本当に大きい。

 
細かい話をすると、この街中に立っているような視点を実現するために、120fpsのハイスピード撮影に対応したアクションカメラ「GoPro」をバラして、複数台組み合わせた360度撮影システムをわざわざ構築したとのこと。そのおかげで、ウルトラマンと怪獣の戦闘シーンを股下から自分の目線で見上げられるような今までにない体験が実現できたわけだ。

 
当然、両者が取っ組み合ってビルに当たると崩れて、ガレキなどが自分の目の前に飛んでくるわけだが、そこに効果音も加わることで、本当に何か大きな物が目の前に落ちて来てしまったように錯覚してしまう。こうした体験をエレキングの電流などをのぞいてほとんどCGを使わずに、従来のミニチュアを使ったアナログな手法で実現してしまったというのも見所だ。ラストの決め技は……。ぜひあなたの目で確かめてほしい。

 
 

前代未聞! 360度全方位の爆破体験

次に体験したウルトラファイトVRは、ウルトラセブン親子と怪獣「ガッツ星人」と「イカルス星人」のタッグバトルを収録したもの。副題は「親子タッグ! 激闘の荒野に花束を」。子供の頃にオリジナルを見たことがあるという人は、4体が泥まみれになって戦うシーンに懐かしさを覚えるのではないだろうか。筆者的には、ときおりウルトラマンがヨロヨロしながら戦っているところが印象的だった。

 
まずポイントなのが、当時の番組と同じくナレーションに山田二郎氏を起用したという点だ。田口監督に言わせると、プロレスの実況というよりは落語のような語り口になっているとのことだが、謎のツッコミと軽妙な語り口は聞いているだけで思わずニヤニヤしてしまう。BGMも当時を再現しており、すべてが「チープ(!?)なんだけどこの雰囲気がたまらない」というきっちりツボを抑えたつくりだ。

 

VR的に見所なのが、一切CGを使わずに実現した360度爆破のシーンだ。ウルトラマンゼロとセブンが前後に立っており、その周囲すべてから炎と煙が上がるという、過去の360度撮影において前代未聞な仕上がりになっている。田口監督が「請け負った仕事の中で一番多く火薬を使ったかもしれない」と語るように、その迫力は半端ない。これもVRゴーグルを装着して、自分の目で体験していただけると、その価値が実感できるはずだ。

 
自分の子供がウルトラマンが好きで、VRゴーグル(Gear VR)の年齢制限である13才以上を超えているなら、「昔のウルトラマンはこんなのもあったんだよ」と、ぜひ見せてあげて欲しい。

 
 
両コンテンツは、10月1日よりインターネットカフェやホテル、カラオケなどの店舗に導入しているVR THEATERにて配信される。昔からのウルトラマンファンはもちろん、特撮好きなどもぜひ店頭に行ってチェックしておこう。

 
 
(TEXT by まぶかはっとMinoru Hirota

 
●関連リンク
VR THEATER
円谷プロダクション ウェブサイト
ポニーキャニオン ウェブサイト
eje ウェブサイト

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