【ミクさん10周年おめでとう企画】そそそPがマジカルミライ2017企画展に参加した話

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PANORAをご覧の皆さま、こんにちは。本サイトでお手伝いをしていますライター・津久井箇人です。ご存知の方も多いかもしれませんが、ワタクシ「そそそP」という名義でボーカロイド曲を作る、いわゆるボカロPだったりします。2007年から活動しているので、ミクさんとともに今年活動10周年を迎えます。

 
実はワタクシも「マジカルミライ2017」では、KARENT(クリプトン・フューチャー・メディアによるボーカロイド音楽配信レーベル)による「クリエイターズマーケット」という企画展のコーナーに出展していました。こういった場には滅多に出て来ない「そそそP」なのですが、ミクさんの10周年、マジカルミライの5周年というお祭りに一役買いたいということで参加させて頂きました。

 
そんなわけで「取材」とはまた違った出展者・クリエイターの視点から、クリエイターズマーケットの雰囲気や企画展のレポートなどなどをお届けしたいと思います。

 
 

改めて感じる10年の長さ

 

ワタクシが参加した「クリエイターズマーケット」は「マジカルミライ2017」の2日目・3日目に実施。いわゆる同人即売会・オンリーイベントのような場を公認の場で展開するという企画です。ボカロPや絵師など、クリエイターが作ったCDやイラスト集といった作品を、クリエイター本人が直接ブースに立って頒布します。

 
それ自体は同人即売会などでは当たり前の光景ですが、ここは公式が主催する大型イベント一角。さらに言えば、隣では大人気のライブイベントも開催されているので、同人即売会とは訪れる人もかなり異なる模様。

 
特に顕著だったのは、親子連れの方たち。ブースから見える親子連れの人たちは「親がボカロ好きで子どもを連れてきたパターン」「子どもがボカロ好きで親についてきてもらったパターン」「親子揃ってボカロ好きパターン」の考え得る3パターンだと思うのですが、そのすべてをたくさん見かけました。10年続くコンテンツは「一過性」ではなくなって、もはや完全に「日常」なのだと、強く感じさせられた次第。

 
新しいものが「日常」になったあとどうなっていくのかは、正直想像もつきません。いまこうして記事を執筆している際、身の回りにあるものすべてがそういう道を歩んできたものでしょうから。ミクさんもそんな当たり前の存在になっていくのでしょうか。

 
 

ごく普通に国境を越えちゃう

 

クリエイターズマーケットに参加する際に事前に説明も受けていたのですが、会場では外国の方が想像よりもはるかに多かった印象です。欧米の方は見た目でも気付けるのですが、アジアの方は見た目で外国の方だとなかなかすぐに気付けません。ミクさんをはじめとするボカログッズを身につけていたり、コスプレをしていたり、幕張メッセに溶け込みまくりです。ワタクシのブースを訪れてくれた人にも、外国の方だとすぐに気付けず、何度も失礼なことをしてしまいました(汗)。

 
正直、自分のCDを手にとってもらえるのか不安も沢山ありました。しかし、そういう不安をぶっ壊してくれたのも、外国の方でした。クリエイターズマーケットの開始早々、ほかに行くべき人気クリエイターのブースに目もくれず、ほぼ一直線にワタクシのブースに来てくれた外国の方が一言。

 
「I’m your old fan!」

 
英語はまったくダメなワタクシですが、それでもわかるめちゃくちゃ嬉しい一言。「センキューセンキュー!」言いながらガッチリと握手を交わし、ありがたいことにCDを買ってくださいました。

 
狭い部屋に引きこもって、曲を作り、歌詞を作り、歌唱データを作り込み、アレンジを作り込み、ミックスを作り込み、動画を作り込み……とにかく狭い狭いところで地味に、地道に作品を完成させて、インターネットという大海原にヒョイと放流するわけです。放流した作品が、1万kmぐらい離れた人に届いているなんて、なかなか想像できません。話でそういうことがあると、いくら聞かされても。

 
今回、改めて、ガッツリと実感させられました。

 
初っ端から勇気をもらえたワタクシ。その後もたくさんの外国の方がブースを訪れてくれました。本当にいろいろな国の方々です。ある中国在住の日本人の方には「あなたは中国ですごい人気があるのに、なんで中国に来てくれないんですか!?」と軽く怒られたりもしました(笑)。

 
何か恩返しを考えなきゃダメですね!!

 
 

合間の時間じゃ回りきれなかった充実の企画展

 

クリエイターズマーケットの開始前、終了後しか企画展を見て回る時間がなく、ザっと見て回ることしかできなかったのですが、内容はめちゃくちゃ充実していました。もともとグッズなどを作っているホビーメーカーなどはもちろん、これまでコラボレーションしてきた企業のほか、幕張メッセのある千葉市をはじめ、おおよそ初音ミクとは縁もなさそうなブースまで出展していて、こういうところに余計な垣根を作らないのも、またミクさんの力だなぁと感じた次第。

 
PANORAのライターであるという意味で悔しい思いをしたのは、「Gatebox」や「ミク☆さんぽ」、「THETA」のブースをしっかり見られなかったこと。じっくり見たり、体験してみたりしたかったです。次はチャンスあるかな?あるといいな!

 
 

VRメディアで初音ミクを取り上げる葛藤

「VR(バーチャルリアリティ)」は、日本語では「仮想現実」と言われます。いつだったか、VRおじさんことPANORA代表の広田さんと「初音ミクの存在は、そもそもVRなのではないか」と話し込んだことがありました(何年も前に広田さんにボカロPとして取材された縁で、いまPANORAを手伝っているワタクシの話はまた別の機会に……笑)。

 
「初音ミク」って、もともと絵と声しかなかった存在です。それをユーザーがさまざまな解釈で、さまざまに具現化し、現実にいるかのような存在へと成長させてきました。成長させようと思ったさせたわけではないので「勝手に成長した」と言っても過言ではありません。その現象ってすごく「バーチャル」で「リアル」なことなのではないかと。

 
ゴーグルを付けることだけがVRだとは、ワタクシは思っていません。「実在はしないけれど、たしかに存在する」という感覚が強ければ強いほど、それは「VR」だなぁと、勝手に思っています。これは自分の解釈なので、いろいろ間違っているとも感じますが、技術力の向上で存在感が強まり、人の心に「居た記憶」が残る「初音ミク」の、「バーチャル」なのに「リアル」な存在であることは否定したくありません。「聴覚におけるVR」という言葉だけでは片付けられない、もっと、言葉では表せない不思議な存在だと思っています。

 
だから面白いんでしょうね、初音ミクの周りで起きるいろいろなことって。

 
メディアのライターとして、ボカロPとして、さまざまな方向からこれからも「初音ミク」たちの背中を追いかけようと思います。

 

まずは、ルカのアルバムを作るって何年も言ってるからそこからですかね……?(笑)

 
 
●筆者プロフィール
津久井箇人 a.k.a. そそそ
作・編曲家・ライター。自称「ゲームソムリエ」。新旧・ジャンル・ハード問わずゲーム好き。音楽制作活動と並行して、2011年にゲームニュース原稿執筆・ライター活動を開始。2016年4月からPANORAでの活動を開始。ボカロPとしての代表曲は2009年発表の「Looking for feat. 巡音ルカ」。

 
・Twitter:@sososo291
・主催サークルサイト:S-TRIBE 公式サイト
・個人ブログ:sososo activity

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