あの人気銃SCARがモチーフで胸熱! 120HzノートPC「ROG STRIX GL703VM SCAR Edition」をレビュー

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11月17日、ASUSはゲーミングシリーズ ROG (アールオージー:Republic of Gamers)より、17.3型ゲーミングノート「ROG STRIX GL703VM SCAR Edition」を発売した。希望小売価格は13万9800円(税抜き)。

同社のROG STRIXシリーズは、デザインを刷新し新たに発売することとなっており、本製品はその第1弾。デザイン刷新の主な変更ポイントは天板で、従来中心部にあったロゴが横に移動し、特徴的なラインが天板を斜めいっぱいに刻むような形になった。

このPCは、リフレッシュレート120Hzの高性能な液晶ディスプレイを採用しているのが特徴。このディスプレイにより残像感の少ない映像を表示することができ、FPSゲームなどでは、敵の姿を鮮明に捉えることができる。

また、描画できる色域が広いことも特徴で、sRGB 130.5%、Adobe RGB 97.9%、NTSC 94%の色域を表示することができ、動画や写真、イラストなどを見る際にもかなり鮮やかに色彩を表現してくれる。

CPUには「インテル Core i5-7300HQ」、グラフィックスには「NVIDIA GeForce GTX 1060(3GB)」を搭載。メモリーは8GBのDDR4メモリーで、ストレージは256GBのSSDと、8GBフラッシュメモリ搭載の1TB HDD。

サウンド面でも特徴があり、自動的に出力音量を監視するスマートアンプテクノロジーを内蔵している。このシステムによりゲーム音量を200%まで引き上げることができ、出力音量が大きすぎる場合には自動で調整してくれる。

このモデルはNVIDIAのVR推奨システム要件「VR READY」認定も取得しており、通常のPCゲームだけでなくVRコンテンツの利用も期待できる。

今回、その実力を検証するため、早速試用してみた。

 

名銃「FN SCAR」をモチーフにしたデザイン

本製品が冠する「SCAR Edition」はFPSゲームに最適化されたモデルという意味で、同社広報に確認したところ、実はFNハースタル社製の特殊部隊用戦闘アサルトライフル「FN SCAR」をモチーフにしたデザインであるとのこと。

 

SCARといえば、アメリカ特殊作戦軍USSOCOMのSCAR(Special operation forces Combat Assault Rifles)計画に際するコンペに出展するため設計、採用されたのは有名な話。様々なゲーム内でも登場し、人気のバトルロイヤルゲーム「PUBG(PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS)」でも愛用者が多い。

この名銃がモチーフとなっているというのは、FPS好きには胸が熱くなるポイントだ。

 
PC本体のサイズ幅41.5×奥行き28×高さ24cm、重量は約3.0kg。カラーはガンメタルのみとなっている。天板にはヘアライン加工があしらわれ、ROGのロゴマークと斜めに走る一本線が印象的。

 


このロゴマークは、PC起動時には赤く発光する。

 
底面は、左右非対称の独特なデザイン。2本のラインで3つの区画に区切られており、左下にはROGのロゴマークが刻まれている。

吸気口も特殊な形状をしているが、面積自体は広く取られており、ノートPC用冷却台などを利用して底面にスペースを確保すれば、吸気ファンがより一層外気を取り込みやすいようになっている。

 

本体底面。直線的に3区画に区切ったデザインもどことなくSCARっぽい雰囲気だ。


排気口は本体奥側、ヒンジ部分にある。

 
キーボードは、30キー同時押しに対応したイルミネートキーボード。PCゲームで移動などによく利用するWASDキーの周辺を白く縁取りしており、イルミネーションを点灯する際、文字だけでなくこの輪郭部分も光らせることで目立つようになっている。

さらに、Wキーには触るだけでキー位置を特定できる突起がついており、ゲーム画面に集中しながらでも指の位置がずれないよう工夫がなされている。FキーとJキーに突起を設けることでホームポジションを維持しやすくなるのと同じ原理だ。

 

それぞれのキーは、キートップに0.25㎜のくぼみを持たせている。このくぼみにより指がずれないので、正確なキー入力ができ、快適にタイピングできる。

スペースキーの形状も特徴的で、左側が下に広い形となっている。これは、FPSゲームなどでキーボード使って操作する際に押しやすいよう配慮した形状だ。

FPSのゲームでキーボード操作を左手で行う場合、WASDのキーに人差し指から薬指を置き、スペースキーを親指で操作することが多いが、スペースキーが小さいと指がはみ出しやすく、誤入力しやすい。

しかしこのPCではスペースキー左側の押すスペースが広いので、自然に親指を置いてもはみ出さず、正確に入力できるようになっているうえ、疲れにくい。

 
このキーボードは、1677万色から色を選んで光らせることが可能。エリアを4つに分割し、それぞれ別の色で光らせることもできる。

イルミネーションの設定は、専用ソフトウェアの「ROG Aura Core」を使って行う。

 

キーボードを光らせた様子

ROG Aura Coreで設定を行っている様子

 
また、キーボード上部に4つのホットキーを配置している。ちょうどF1からF4キーの上にあるのがそれだ。それぞれボリュームアップ/ダウン、ミュート、「ROG GAMING CENTER」をワンプッシュで呼び出せるボタンになっている。

ROG GAMING CENTERは、CPUやGPUの温度、周波数などのシステム情報をリアルタイムで表示してくれるソフトウェア。冷却ファンのオーバークロックモードの切り替えなども行える。

 

ROG GAMING CENTERのインターフェース

 
以上のように、FPSゲームに最適化されたモデルということで、キーボード部分には様々な工夫が凝らされている。タッチパッド部分も特徴的で、銃のスコープをイメージさせるようなデザイン。こうした部分にも、本製品のデザインにおけるこだわりを感じる。

 

 
ROG STRIX GL703VM SCAR Editionは、全てのI/Oポートを本体の左右に配置している。防犯用のケンジントンロック装着用の穴もあり、PCの盗難対策も可能だ。

 

右側にUSB3.0×2、USB3.1 (Type-C/Gen1)、SDカードスロット、ケンジントンロック。


左側にはUSB3.0×2、Mini DisplayPort、マイクロホンヘッドホンコンボジャック、有線LAN、電源ジャック。

 

「VRカノジョ」ノーマル品質までが快適動作ライン

外観を一通り確認したところで、実際にPCを使ってみる。まずは各種ベンチマークから。

最初はFuturemark社の「PCMark 8」でPCの総合的な性能を計測する。ミドルレンジPC向けの計測モード「Creative accelerated」を実行すると、スコアは6570となった。

 

 
続いては、3Dゲームにおけるパフォーマンスを測定する「3DMark」のスコアを計測。DirectX 11を利用したベンチマークを行う「Fire Strike」では、解像度1920×1080、フルスクリーンの環境でスコアは9328となった。

 

PC向けのFPSゲーム「Destiny 2」を最高画質でプレイしてみると、平均して70~80程度のfpsを表示。他のプレイヤーが周囲に10人以上いるような環境ではfpsは50程度になり、オブジェクトが少ない軽いエリアでは100程度まで上がった。

PvPモードでは、最高画質では80~90fps程で推移。このPCの液晶ディスプレイで表示できる120fpsを安定して表示するためには、画質設定を「低」、解像度を「1366×768」まで落とす必要があった。

 
このPCはVR READY認定を取得しているマシンということで、VRの性能も計測する。

「VRMark」を使ってスコアを測ったところ、解像度2264×1348ドットの標準負荷モード「Orange Room」で6349、5012×2880ドットの高負荷モード「Blue Room」では1130という結果になった。

 

実際にVRコンテンツの「the Blu」をプレイしてみる。このソフトはダイビング体験ソフトで、視界を埋め尽くすほどのクラゲの大群が現れるシーンがあり、作中では高い負荷のかかるシーンだが、それでも滑らかに描画してくれた。

 
さらに、「VRカノジョ」の体験版でもベンチマークをしてみる。解像度「1920×1080」、パフォーマンスは5段階評価中の3番目である「ノーマル」、レンダースケール「100%」という設定で、スコアが496678となった。

 

このベンチマークでは、計測できるfps値は89までなので、計測限界値以上のfpsを表示できたことになる。実際にVRカノジョのデモをプレイしてみると、キャラクターの動きも自然に感じられた。

しかし快適に動作するのはこの設定が限界のようで、パフォーマンスを一段階上げて「クオリティ」にしてみたところ、fpsは45まで落ち込み、動きがカクカクして十分に楽しめなかった。コンテンツによっては、パフォーマンスを調整する必要がありそうだ。

 
また、ノートPCにおいては、こうした高負荷のコンテンツを利用する際にCPUやGPUの温度がどの程度まで上がるのかも把握しておきたいところ。

このPCは冷却ファンを2基搭載したデュアルクーリングシステムを採用し、冷却性能を高めているということで、HWMonitorでPC使用時のCPUやGPUモニタリングしてみた。

PCを起動し10分放置した状態での温度は、CPUが42℃、GPUが40℃程度なのに対し、VRMarkを利用中の高負荷時はCPUが80℃、GPUが74℃程となった。

ちなみに、冷却ファンを2基搭載しているということで、ゲーム中などの高負荷時はそれなりにファンの音が大きくなるが、ヘッドフォンを利用してプレイする分には気にならない程度の騒音だった。

この冷却ファンはデフォルトでAutoモードに設定されているので、負荷によって自動で回転数を調整してくれるが、FNキー+F5キーでオーバークロックモードとの切り替えを行うことができ、意図的に高速回転状態で固定できる。

 

コストと性能のバランスが良いゲーミングPC

ROG STRIX GL703VM SCAR Editionは、高負荷なゲームにおいては多少の画質調整が必要となる場合があるが、120Hzの高性能ディスプレイを十分に活かせるだけのグラフィック性能を持っている。

VRコンテンツの利用も可能であり、コストとパフォーマンスのバランスが取れた製品であるといえる。「ノートPCでゲームやVRコンテンツを楽しみたいが、あまり高価なPCには手を出しづらい……」という人におすすめの一台だ。

また、VRコンテンツの展示PCとしても魅力的。イルミネーションキーボードは場合によっては薄暗い会場内でも視認しやすく、色分け表示で目立てるので注目を集めやすいだろう。製品としてはFPSなどの対戦ゲームを意識した製品設計およびデザインなだけに、ミリタリー要素、アクション要素のあるコンテンツとの相性がよさそうだ。

 
●「ROG STRIX GL703VM SCAR Edition」製品概要
・型番:GL703VM-EE062T
・本体カラー:ガンメタル
・OS:Windows 10 Home 64ビット
・CPU:インテル Core i5-7300HQ(2.5GHz-3.5GHz、4コア/4スレッド)
・メモリ:8GB(DDR4-2400)
・ディスプレイ:17.3型ワイドTFTカラー液晶(1920×1080ドット、120Hz)
・グラフィックス:NVIDIA GeForce GTX 1060(3GB)
・SSD:256GB(SATA3接続)
・HDD:1TB
・サウンド規格:インテル ハイ・デフィニション・オーディオ準拠
・スピーカー:ステレオスピーカー内蔵 (1.5W×2)
・マイク:アレイマイク内蔵
・Webカメラ:92万画素Webカメラ内蔵
・LAN:1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T (RJ45)
・無線LAN:IEEE802.11a/b/g/n/ac
・Bluetooth:Bluetooth 4.2
・キーボード:108キー日本語キーボード(イルミネートキーボード)
・外部ディスプレイ出力:HDMI×1、Mini DisplayPort×1
・USBポート:USB3.1(Type-C/Gen1)×1、USB3.0×4
・カードリーダー:SDXCメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDメモリーカード
・オーディオ:マイクロホン/ヘッドホン、コンボジャック×1
・電源:ACアダプターまたはリチウムイオンバッテリー(4セル)
・バッテリー駆動時間:約3.1時間(JEITAバッテリー動作時間測定法Ver2.0準拠)
・バッテリー充電時間:約2.7時間
・サイズ(突起部除く):幅41.5×奥行き28×高さ2.4cm
・質量:約3.0kg

 
(TEXT by 高橋佑司)

 
●関連リンク
ROG STRIX GL703VM SCAR Edition

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