二次元でも同接数2.6万人──VRキャラライブ「HoloLive」が生み出す可能性

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バーチャルYouTuberといえば今年、日本のVR/AR/MR業界(まとめて「XR」)におけるトレンドの一つといえるだろう。要するに人をキャラに置き換えた動画投稿者なわけだが、見た目の可愛さや性格のギャップ、やっていることの面白さなどが視聴者に刺さるところで、「キズナアイ」はもちろん、最近では「バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさん」なども話題になった。

 
そんなジャンル自体が流行の兆しを見せているところに、新たに参入するのがカバーの「HoloLive」だ。7日に開催されたスタートアップ系イベント「Tokyo VR Startups Demo Day」では、カバーの代表取締役CEOである谷郷元昭氏が登壇して、HoloLiveの現状と目指すところを語ったのでプレゼンをまとめていこう。

 
 

中国2億人のアニメ好きがターゲット

 

アニメ産業は、2016年に海外の映像上映・販売における売上が7676億円を達成。前年比131.6%で成長している。

 

また2016年、国内における声優のコンサートや2.5次元ミュージカル、ARライブといったライブエンターテインメントの売り上げは615億円。物販を含めれば1000億円規模で、海外を視野に入れればもっと伸びる。

 

ライブ配信サービスでも「SHOWROOM」は月間売上が8億円、中国のYY.comは年間売上が1500億円に到達しているといわれる。一方で、まだキャラクターでライブ配信できるソリューションはない。

 

われわれはここにチャレンジしようと考えている。VRデバイスを使う配信アプリと、スマホの視聴アプリを用意することでキャラクターによるライブ配信を実現する。


HoloLiveは「ふ○っしーシステム」と呼ばれており、着ぐるみショーのように3DCGを動かすことが可能だ。さらに表情も動かせるので、まるで人間がしゃべっているように感じられる。

 

特徴的なのが、モーションキャプチャー機器やゴーグルを使わずに、モーションコントローラーだけで顔や手の動きをとるという点。

 

PCやスマホで横画面の「YouTube Live」や「ニコニコ生放送」、スマホで縦画面の「LINE LIVE」や「17 Media」のどちらにも配信できる。

 

先日台湾の17 Mediaが運営する「17 Live」(17直播)で配信したところ、2万6000人の同時視聴者数を達成。「二次元なら世界にリーチできることが証明できた」と谷郷氏。

 

人間ですごく美人な方でも2500人程度なのに、放送第1回、しかも宣伝なしでその10倍の数字を達成した。

 

 
実際のライブの様子。

 

NDAで話せないことも多いが今後、アニメやゲームの会社とのコラボを展開予定だ。

 

近日中にHoloLiveのアプリを配布し、世界初のスマホARでのライブ配信を実現する。

 

さらにVR機器を使うのではなく、スマホさえあれば配信できるようなシステムも構築中とのこと。

 

ビジネスモデルは、ライブ配信時における投げ銭とアニメやゲームのPR。

 

先日、HTCのアクセラレータープログラム「VIVE X」の第3バッチに日本企業として唯一採択された(関連ニュース)。中国2億人のアニメ好きに日本発のキャラクターARで勝負をかける。

 
 
*お詫びと訂正:取材先の要望によりタイトル、本文の一部を変更しました(2017年12月11日13時14分)

 
 
(TEXT by Minoru Hirota

 
 
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