PS VR「Moss」をレビュー! ネズミの少女クイルと二人三脚で挑むパズルアクション

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昨年6月の「PlayStation Media Showcase」で発表されたPlayStation VR向けゲーム「Moss」。

本作は「Destiny」「Dragon Age: Inquisition」「Halo: Reach」など名作ゲームの開発に携わったメンバーが在籍する「Polyarc」というスタジオが開発した、三人称視点のパズルアクションゲームだ。

最大の特徴は、DUALSHOCK4を使い、「主人公のネズミ『クイル』をアナログスティックなどで操作」しつつ、「ステージギミックをモーションコントロール(位置情報)で操作」できるという点である。

 

▲青く光っているオブジェクトはDUALSHOCK4の動きで操作できる

 
例えば、木箱や石像などのオブジェクトを動かすという場面があるとしよう。

従来のパズルアクションゲームでは、操作しているキャラクターをオブジェクトのもとへ移動させ、ボタンを押して掴み、キャラクターを動かして押したり引いたりといった操作を行うことになる。当然、その間キャラクターは他の動作はできない。

しかし本作では、アナログスティックやボタンでキャラクターの操作を行いつつ、ギミックの操作はDUALSHOCK4の動きで操作しプライヤーが手助けすることができる。

そのため、「スティックやボタンで『クイル』を操作し敵とバトル」「コントローラー自体を奥や手前、左右に動かすことで石像の移動」という2つの操作を同時にすることもできるのである。

 
1人で同時に2つの役割をこなしながら進んでいくという独特な操作性、加えて非常に可愛らしいネズミの主人公が印象的で、発表後からぜひともプレイしてみたいと思っていたタイトルだ。

2月27日、いよいよ国内向けにPlayStation Storeでの配信を開始し、「Moss」を実際にプレイすることが可能となった。早速その内容をレビューしていきたい。

 

おとぎ話の「読み手」として物語の主人公を導く


▲ゲーム開始直後の様子

ゲームをスタートすると、まず目にはいってくるのは厳かな雰囲気の大きな建物の中。辺りには誰もおらず、目の前には「Moss」と書かれた1冊の本が置かれている。

本をめくるとナレーションが流れ出し、このゲームの世界観を語り聞かせてくれる。(なお、今回は英語音声、日本語字幕でプレイしている。)

 

▲今回は日本語字幕をONに


▲「ふたりで力を合わせて」というのがこのゲームのテーマになっている

ここでまず明らかになるのは、プレイヤーがこのゲームにおいてどういう存在なのか、ということだ。このゲームにおいてのプレイヤーは「読む者」と呼ばれ、おとぎ話の読み手、つまり物語の「外の存在」という位置づけとなる。

絵本や小説、マンガなどを読みながら、「この物語の主人公たちを手助けしてあげたい!」と思ったことはあるだろうか。

本の読者というものは、いわば神のような視点でその物語を眺めることができるため、もしその物語に干渉することができれば、話の顛末を大きく変えるといったことも可能だろう。

無論、本ではそのようなことは出来ないが、このゲームにおいてプレイヤーはそういう立ち位置にいるらしい。すなわち、この「Moss」というおとぎ話の主人公を、神の視点から助け導くことが「読む者」であるプレイヤー役目というわけだ。

 

▲物語の背景も同時に語られていく

さらに本のページをめくっていくと、この物語の背景が語られていく。このゲームでは本を読み進めてストーリーを把握するパートと、謎解きやアクションをするパートを行き来して進行するという流れになっている。

プレイヤーに物語を読む者という立場を意識させ、世界観に入り込ませるこの演出は、VRならではの臨場感と相まって、独特な雰囲気を味わわせてくれる。

 

ネズミの「クイル」と二人三脚で挑む冒険


▲プレイ画面のイメージ

次は、ゲームプレイのメインとなるアクションパートを見ていこう。ゲームのプレイ画面はこんな感じで、VRでプレイしていると、ゲームフィールドは小さなミニチュアのようにも見える。

全体を見渡しながらパズルを操作していると、まるで目の前の模型を操作しているような不思議な感覚だ。

 

▲小さなネズミの主人公「クイル」

主人公はこの小さなネズミ「クイル」である。彼女の操作は、基本的に「左スティックで移動」「×ボタンでジャンプ」「□ボタンで攻撃」という3種類。

加えて「攻撃は3回までコンボがつなげられる」「攻撃直後に×で回避」「ジャンプ中に攻撃で落下攻撃」といったボタンの組み合わせによるアクションもできる。

画面上の青い球体は、「読む者」であるプレイヤーの手となるカーソル。コントローラーと連動して動く。動かせるオブジェクトはこのカーソルで選択しR/Lを押すと掴めるので、引っ張ったり押し込んだりしながらクイルの進む道を切り開いていくことになる。

 

▲足場を掴んで……


▲引き出すことでクイルが進めるように

 

▲クイルから見たプレイヤーの姿

ちなみに、クイルにはプレイヤーはこんな姿で見えているらしい。なんだかジ◯リで見たことがあるような姿だ。プレイヤーとクイルは2人で1人なので、2人の行動をうまく組み合わせてバトルやパズルをこなしてゲームを進めていくこととなる。

 

敵モンスターもパズルのピース


▲道中では様々なモンスターとのバトルも

クイルの行く先には、パズルだけでなく様々なモンスターも立ちはだかる。彼女の剣の腕は立派なものだが、1人で立ち向かうには少々荷が重い時もある。そんなときは、「読む者」の力で彼女に手を貸してあげよう。

 

▲青いカーソルで敵を掴むと、引っ張った方に操れるように

「読む者」の力は、パズルを動かすだけではない。バトルの際は、敵を操ったり一時的に行動不能にしたりするほか、クイルのダメージを回復するといったことが可能である。上手く彼女をサポートすれば、戦闘を優位に進めることができる。

 

▲仕掛けを作動させるにはもう一つのスイッチを押す必要がある……

また、敵を操る能力は、パズルを解く際にも有効となる。例えば、このような床のスイッチを使う場面である。

床のスイッチは、上に乗り続けていないとOFFになってしまうため、クイルだけでは同時に1つのスイッチしか作動させることができない。しかし、敵を引っ張ってきてスイッチに載せてやることで、同時に2つ以上のスイッチを押すことも可能になる。

 

▲敵を連れてきてスイッチを押す!

 
また、道中には遠距離攻撃をしてくる敵もおり、そういった敵を操ると、右スティックで狙った方向に弾を撃つことができるようになる。これにより、遠くにあるスイッチを作動させたり、バトルでは他の敵と同士討ちさせることも可能だ。


▲遠距離攻撃できるモンスターで、遠くのスイッチを作動!

このように敵を使って仕掛けを作動させたり、戦闘で有利な状況をつくるというのは、このゲームでは基本ともいえるものなので、「敵をどう使うか」ということは常に念頭に置いてプレイしていくのがいいだろう。

 

操作は思ったより快適。巧みな雰囲気描写の良作

このゲーム、上記のような操作性から恐らく簡単には進めないだろう身構えていたのだが、実際にプレイしてみると思ったほど複雑ではなかった。むしろ2役の操作が上手くかみ合った時の爽快感がやみつきになる面白さで、新鮮な体験を味わうことができた。

1人で2役の操作をこなすのというのは一見難しそうに思うかもしれないが、クイルの操作もパズルの操作もシンプルであるため、同時に操作することでちょうど良い難易度になっている印象だ。

難しいコマンド入力が必要になったり、極端にシビアなタイミングでの操作が必要になるゲームではないので、アクションが苦手な人でも着実に手順を踏んでいけば進んでいけることだろう。

ただし、焦ってしまうと2つの操作を同時に考える余裕がなくなりがちなので、常に周りを見渡しながら冷静にプレイしていくのがコツになりそうだ。

 

▲背景には野生のシカが。クイル視点で見るとものすごく大きい

また、このゲームは非常に世界観の魅せ方が上手いというのも魅力の1つ。「読む者」の世界と「Moss」の世界という2つを行き来するストーリーや、キャラクターの動き、背景のグラフィックなど細部までこだわりが感じられ、気づけばゲームに引き込まれている。

所謂「雰囲気ゲー」というような、ゲームの雰囲気を非常に丁寧に表現しているゲームとしても良い作品ではないだろうか。また、それをVRでプレイすることでより世界観にのめり込みやすいのも大きなポイントである。

筆者としては文句なしにおすすめできる良ゲームなので、PS VRを持っている人は、ぜひ「Moss」で可愛い相棒との冒険を楽しんでみてはいかがだろうか。

 
●製品概要
タイトル:Moss
価格:3299円(税込み)
ジャンル:アクションアドベンチャーパズル
発売元:Polyarc, Inc.
発売日:2月27日
販売:PlayStation Store(ダウンロード)
CERO:B(12歳以上対象)
プレイヤー:1人

※PlayStation VRおよびPlayStation Camera必須タイトル
※PS Move モーションコントローラー非対応

 
(TEXT by 高橋佑司)

 
●関連リンク
PlayStation Store 「Moss」
Polyarc(英語)

(C)2018 Polyarc, Inc. All rights reserved. Moss is a trademark of Polyarc, Inc.

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