VRは一人向け? NO! みんなで遊ぶPlayStation VRの「PlayRoom VR」がヤバい【GDC 2016】

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ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は16日、「PlayStation VR」の価格と発売日、そしてローンチタイトルを発表した。速報記事シネマティックモード、発表の様子をまとめた360度動画に続いて、パーティーゲームの「THE PlayRoom VR」を紹介しよう。

 
VRコンテンツは、ヘッドマウントディスプレーをかぶってリアルの世界が見えない「あちら」に行ってしまうため、一人で遊ぶものと誤解されがちだが、複数人がリアルで集まったときのコミュニケーションツールとしても優秀な役割をはたしてくれる。

 
例えば、ジェットコースターやホラーなどの恐怖感を煽るアプリでは、VRゴーグルをかぶって体験している人を見ること自体がひとつのコンテンツとして成立し、終わったあとの会話が楽しかったりする。つい先日もテレビ番組でホラーの「THE 井戸」を体験した菊川怜さんが、Oculus Riftを投げ捨てるというハプニングがあって、ネットでも大いに注目を集めた(アプリ作者である桜花さんへのインタビュー記事)。

 
筆者もOculus Riftのジェットコースターアプリ「RiftCoaster」など、いろいろなVRコンテンツをデモしてきたが、Oculus Riftをかぶったプレイヤーが空間のどこに目を向けているかをパソコンの画面でチェックして、体験済みの人はこれから起こることにニヤニヤ、未体験の人はオーバーとも思えるリアクションに「ホント?」と驚くといった感じで、大いにその場が盛り上がっていた。

 
といった前提を踏まえてのTHE PLAYROOM VRだ。PS VRでは年内に50本以上の幅位広いジャンルのタイトルをリリース予定だが、それとは別にPS VRを買った人がすぐに遊べるようにTHE PLAYROOM VRをオンラインストアの「PlayStation Store」にて無料で配信する。

 
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SCEが開催したGDCのプレス向けイベントの発表パートはわずか30分。その後、3時間以上もかけて20タイトル近くのデモをプレスに披露して、コンテンツの豊富さをアピールしていた。

 
同タイトルの制作は、SCEワールドワイドスタジオのジャパンスタジオ。会場で本ゲームのクリエイティブディレクター兼プロデューサーのニコラ・デュセ氏に本作について聞いたところ、6本が含まれるミニゲーム集のような形で提供するそうだ。

 
例えば、「Monster Escape」や「Cat & Mouse」といったすでに発表されているタイトルは、1人がPS VRをかぶって体を動かし、ほかの4人はテレビを見ながらコントローラーで操作して対戦するというバーチャル+リアルな構成だ。

 
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Monster Escapeは2部構成。まず最大4人のコントローラー側のプレイヤーがロボットとなり、PS VRをかぶったモンスター役の攻撃をかわしながら逃げる。その後、波止場で攻守交代し、武器を拾ってモンスターに投げつけて倒せば勝利、モンスターがかわし続ければ敗北という内容だ。

 
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Cat & Mouseは、要するに「だるまさんがころんだ」遊びだ。PS VRをかぶったネコ役がカーテンから顔を出していないタイミングを狙って、コントローラー側の4人が散らばったチーズを盗み出すというルールになる。

 

 
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そのTHE PLAYROOM VRに含まれる新作が、今回展示されていた(タイトル名を失念したので後ほど聞いてきます……)。今度は西部劇に出てくるような酒場が舞台で、PS VRをかぶっているプレイヤーとそうでないユーザーが協力して「顔当てクイズ」に取り組むことになる。

 
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右のテレビがPS VRをかぶってないプレイヤーが見ている画面になる。左は、デモでわかりやすいようにPS VRのディスプレーを出力したもの。

 
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PS VR側のプレイヤーが、コントローラー「DUALSHOCK 4」のタッチパッド部分を押して、スイングドアを開いて酒場に入る。

 
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その後、テレビに「お尋ね者」の顔が表示されるので、その特徴を口頭でPS VRをかぶっているプレイヤーに伝える。PS VR側は、DUALSHOCK 4でお尋ね者と思しきロボットを指して、ボタンを押して決定。正解すれば次の問題が出される。

 
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失敗したらそこでゲームオーバー。お尋ね者が爆弾(!!)を取り出して……。

 
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酒場を爆破! PS VR側のプレイヤーが天高く飛ばされて、落ちてきてゲームオーバーだ。

 
お尋ね者は、帽子があり/なし、帽子のバッジがあり/なし、目が眼帯/サングラス/なし、右目の下に「×」があり/なし——といった顔のバエーションがある。やってみるとわかるが、結構焦ってしまうため顔の特徴を誤って伝えてしまったり、PS VR側のプレイヤーがお尋ね者を間違って指定してしまったりと、ちょっとしたミスが命取りになってしまう。

 
ゲームをうまく進めるコツとしては、帽子をかぶっている状態なら「帽子」といったように、参加するメンバーで顔の特徴を示すキーワードを決めておくことだ。特徴は上から順番に言うというルールも決めておいたほうが効率的だろう。

 
一緒にやっている友人と何度もトライすることで、ちょっとずつ慣れてスコアを上げられるというのが非常に楽しい。あまりに楽しすぎて、デモ機材を片付けるのを待ってもらって3度も遊んでしまったぐらいだ。ちなみにニコラ氏によれば、最大で48人までお尋ね者を捕まえた猛者もいるとか。

 
ゲームを介したコミュニケーションが楽しいTHE PlayRoom VRを無料配布し、先の「シネマティックモード」を用意することで、SCEはコアゲーマー向けだけではなくみんなのためのVRを提供しようという意思が伝わってきた。

 
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さらに今回の発表会では、VRソーシャルのデモも用意。PS VRをつけた4人でバーチャル空間に入り、1人がナビゲートして対話しながらその世界のものに触れたりできるアプリになる。Oculus Riftでいえば、「ToyBox」のような感じだ。

 
PS VRがリビングルームにやってきた日に、どんな喜びが生まれるのか。これは今から待ち遠しくて仕方ない!

 
(Text by Minoru Hirota

 
 
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