その振る舞いはまさに人──大盛況だった「バーチャルYouTu”BAR”」体験レポート【超会議】

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4月28、29日に幕張メッセにて開催しているniconicoの祭典「ニコニコ超会議2018」。会場では「超笑点」や「超テクノ法要×向源」など、今年初のブースが目白押しだったが、その中でPANORAの専門分野である「超バーチャルYouTu”BAR”」の1日目の様子をお届けしていこう。

 

超バーチャルYouTu”BAR”ブースでは、バーチャルYouTuberが出演するバーカウンターのほか……。

 

ドワンゴとインフィニットループが13日に発表したバーチャルYouTuberになれる「バーチャルキャスト」も展示しており、こちらにも絶えず長蛇の列ができていて期待の高さを実感した。

 

バーチャルキャストの大本をつくった「みゅみゅ教授」がアテンドして、その魅力を存分に伝えていた。実はPCショップ「TSUKUMO」の店頭でも体験できるので、興味のある人はぜひ訪れてみよう。

 

6.6倍の倍率を勝ち抜いたラッキーなファンが対面!

今や飛ぶ鳥を落とす勢いで活動のフィールドを広げているバーチャルYouTuber。動画を投稿したり、生放送を配信したりと主にネットで活動しており、キャラクターによってはソーシャルVRサービスの「VRChat」に参加していて、VRゴーグルをかぶればバーチャル空間で会うことも可能だ。

しかし、ほとんどの人は現状VRゴーグルを持っておらず、「画面の向こうの存在」と感じているのが正直なところだろう。もちろん、ファンでも生放送のコメントやTwitterなどで交流できる可能性はあるものの、目の前にいるという感覚を味わうのは難しい。

そこで「バーチャルに行けないなら、リアルに呼び出してしまえばいいじゃない」とばかりに実現したのが、この超バーチャルYouTu”BAR”。抽選で選ばれたファンがステージに設置したバーカウンターに順番に座って、最大1分間人生相談をできるという内容になる。バーチャルキャラの召喚装置というと、初音ミクのライブでも有名な透明ボード+プロジェクターが有名だが、今回は55インチの透過有機ELモニターを利用して上半身だけ写していた。

 

流れとしては、イベントの開場から1時間ほど番号が書かれた抽選券を先着で200枚配布。

 

30分前に当選・補欠番号を発表して、30人が人生相談できるという流れだ。

 

相談の様子は、一般開放されており、集まった各バーチャルYouTuberのファンが「降臨」の様子を見守っていた。この写真は1日目の初回にあたる、ミライアカリちゃんのとき。

他の取材との兼ね合いで、筆者が重点的に見られたのが、ミライアカリちゃんと「バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさん」こと「ねこます」さんの2つだった。いずれも、親身になって相談に回答していて、側で見ていて性格の良さ、誠実さが伝わって来た。

 
初登場時に「ちょっと感動しすぎて……」と涙ぐむアカリちゃん。いい子だ。

 
例えば、「新社会人になるので応援の言葉がいただきたいです」との相談には、「新社会人おめでとうー! みんな拍手喝采だよ! それまで地道にがんばっていたから新社会人という新しいスタートが始まったと思う。不安もいっぱいあると思うんだけど、人生楽しいこといっぱいあるから。アカリ応援しているから!」と、元気いっぱいにコメント。

 
突然の「キズナアイさんですよね?」との質問には、「あっ、カラスが……。次の方どうぞー!ウソウソウソごめんごめん」と、即座に動画のネタをからめてコメント。最後には、「ヘーホンホヘホハイ」「ハイハイ」「ヘーホンホヘホハイ」「ホイホイ」と客席とコール&レスポンスで盛り上がっていた。

 
ねこますさんのパートでは、VTuber/VRChatというVRでキャラクターになるムーブメントを作って来た人物ということもあり、何かを作りたい、やりたいという創作の相談が多かったように感じられた。

 
「ガチのロリボイスが聞きたい」というリクエストにも即、対応。

 
ねこますさんの動画で有名な「ポッキーゲーム」ネタも生披露してくれました。

 
さつき が てんこもりさんとのコラボ曲「バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさんのうた」も歌ったり……。

 
ねこますさんの優しさとサービス精神旺盛な気持ちが伝わって来たステージでした。

 
あかりちゃん、ねこますさんともに、動きや表情が豊かだったのも印象に残っている。特にねこますさんは、動画では普段無表情なこともあって、生々しさが際立っていた。

 
●アカリちゃん

 
●ねこますさん

 

ネットで見たあの人が目の前に!

実際に体験した感想だが、結論から言うと神企画だったと言わざるを得ない。

バーチャルキャラクターと向かい合って会話するシステムというと、過去にも数多くリリースされて来たが、その裏側にあるのはシナリオが組まれたコンピューターということも多いはず。

例えばバーチャルキャラのライブで、客の盛り上がりと微妙にずれたタイミングや内容でMCパートが進んでいくなど、リアルとのちょっとした差が気になったことがある人もいるはず。それを埋めるために、以前に取材したドリフェスのように、手動で会話のタイミングと内容を制御することもあったが、リアルタイムで動いているVTuberなら、臨機応変に血の通ったリアクションを返してくれるわけだ。

 

 
もちろん東京ディズニーリゾートの「タートル・トーク」のように、ほかにもキャラクターとリアルタイムで話せるシステムもあるが、このブースに集まった人たちは会話できるなら誰でもいいわけではないだろう。言葉遣いや身振り手振りなど、ネットの動画で何度となく見ていた「あの人」を目の前にして実感したいわけだ。

実際、筆者も静凛(しずかりん)ちゃん、ねこますさんの2人と話をしたが、カウンターで対面してまず感じたのは、パーソナルスペースに入ってきたという緊張感だった。

もちろん目の前にあるのは透過有機ELなのだが、今回のバーカウンターが一般的なカフェテーブルよりも奥行きが狭く、背景が暗めでキャラが際立ち、ちょうど下半身も見えないシチュエーションということもあって、とても近さを感じた。

 

 

 
そして言葉の選び方や、投げかけた言葉への戸惑い方、動きの癖を目の当たりにしていると、本当に目の前に人がいるという感覚を覚えた。こうした非言語的な揺らぎはアニメやゲームのキャラは設定されていないわけで、単純にキャラをVTuber化しただけでは生まれてこないだろう。「これなら自宅から出勤できるメイドカフェならぬ『VTuberカフェ』が成立するのでは?」と非常に可能性を感じた生々しさだった。

 

同じようなバーチャルキャラの対話システムは、東京池袋のニコニコ本社にある「ニコぶくろスタジオ」でも提供している。ぜひ今回の超会議だけに止まらず、本社での定期イベントなどで開催していってほしいと感じたのだが、ドワンゴさんいかがでしょうか?

 
 
(TEXT by Minoru Hirota

 
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