開発者必見! UnityロードマップへのQ&Aコーナーがアツかった【Unite】

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4月4、5日に東京お台場にて開催されたUnityの開発者向けイベント「Unite 2016 Tokyo」。5日の最終講演である「Unityのロードマップと来場者の皆様によるオープンディスカッション」では、新機能やサービスで広がりを見せているUnityの現状とこれからのロードマップが解説された。

 
後半は、来場者からの質問に応えるQ&Aコーナーがあり、多くの質問がよせられた。Unity技術者にとってかなり興味深い内容だったので、主な質問をピックアップしてまとめていこう。モデレータは、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの大前宏樹氏と、Unity TechnologiesのAlex Lian(アレックス・リアン氏)だ。

 
 
——C# 7.0の対応予定は? 対応優先度は?

 
かなりの改修になり、大きな影響を与えるので、しばらくかかる。

 
 
——これからチームでUnity開発者を増やす場合、Unity 5.4と5.3のどちらを使うべきか。

 
5.3.4はLTS(Long Term Support)に指定されたので、バグフィックスなどが5年間サポートされる。一方、5.4はいくつかのチャレンジングな機能が入っている。安定を求めるなら5.3.4がよい。

 
 
——WebGL対応の優先度は高いか?

 
高い。ブラウザーの開発元にも働きかけている。例えば、Firefoxのnighty(最新機能が入ったもの。ただし、安定性検証が未完のため、開発者のテスト用に使用される)は対応している。

 
2015年の今頃と比べると、WebGLは対応が進んでいて、ミドルレンジ相当のスマートフォンでさくさく動くアプリは、それほど苦労せず作れるようになった。リッチなデスクトップアプリを作ろうとすると、まだ難しいところがあるが、開発が進む中で解決するだろう。

 
WebGLの利点はインストール権限がなくてもアプリを使えることである。すると、これまでゲームをやっていなかった人のプレイ障壁が低くなり、新しいユーザを呼び込める。そういったゲームユーザを増やすという観点でも、優先度は高いと考えている。

 
 
——WebSocketプロトコルをブラウザ以外でサポートする予定はあるか?

 
議論はしているが、今のところはっきりした方針はない。

 
 
——個別OSに対応したWebViewを作る予定はあるか?

 
特に議論はしていないが、個人的にはプラットフォーム別の対応は簡単ではないと考えている。

 
 
——Unityの機能について、かゆいところに手が届かないという意見がチーム内から出ることがある。新機能の搭載方針について、事前に使ってよかったものを搭載する、のようなことはできないか。

 
Unity社には新機能を使ってソフト開発を行うチームがある。各チームが実際に使うことでバグ発見や方針を決めている。これは他社製のゲームエンジンであっても同様と思われる。

 
一方、Unityが目指す方針の一つに、どんなゲームでも作れるようにしたい、というものがある。例えば、Unreal Engine 4などは、自社に開発チームがあり、内部で競った結果、良かったと判断された特定ゲーム向けが機能が次世代バージョンに反映される、という方針がある。それはそれでよいが、開発元のバイアスがかかってしまう、という弊害もある。

 
Unityでは、2年前から専門のリサーチチームを立ち上げ、色々な国で要望やフィードバックを集め、その上でプロダクトマネジメントチームが搭載する機能が決めている。

 
フィードバッグを出す場は誰でも参加できるので、ぜひ登録して参加してほしい。そうすれば、Unityユーザの皆様の声がより反映されるようになる。

 
unite2016_research
UnityのUser Research登録画面

 
 
——Unityではシーンとシーンの間でデータ共有が難しい。これを簡単にするような仕組みを提供する予定はあるか?

 
認識はしているが、現状は未対応である。今後対応したいと考えている。

 
 
——モバイル向けmovie textureの公式サポート予定はあるか?

 
今のところ対応予定はない。

 
 
——Unityのインストールサイズを小さくする方針はないか?

 
Unityのサイズそのものを小さくする予定は今のところない。Unity5.3以降、ビルド対象を指定してインストールできるようになったので、不要なビルド対象を選択しないことで、サイズを小さくはできる。

 
 
——gameobjectのinstantiate のパフォーマンス改善方針はあるか?

 
改善はしている。あとは、使い方の工夫も試してほしい。

 
例えば、実行中にはinstantiateを実施せず、最初にinstantiateして、それをプールして使い回す。また、Unityに新しく入った機能「culling group」を使うのもいい。4000体のキャラクターを出す場合、4000個のinstantiateするのではなく、cullingの仕組みで必要な箇所だけ描画させる方がよい。

 
 
——AssetBundleについて、resources.loadとうまく連携できないか?

 
AssetBundleManagerという機能を使えば、リクエストを満たせるので、試してほしい。

 
 
——UE4のblueprintのようなノードベースの仕組みを、公式サポートする予定はあるか?

 
プランはある。詳細はそのうち発表する予定。

 
 
大前氏からは冒頭に「どんな質問でも答えます」という宣言があり、 熱心な聴講者から多数の質問が寄せられた。今回のようなロードマップ説明とQ&Aは、昨年度のUnite 2015でも用意されていたが、今年も昨年同様に常に質問が続いて、聴講者がUnityに高い関心を持っていることが伝わってきた。

 
本記事では割愛したが、前半の講演資料はここから取得できる。Unityの2016年度の予定について書かれているので、ぜひチェックしていただきたい。

 
 
●関連リンク
Unite Tokyo 2016

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