初のソロイベント「富士葵生誕祭令和元年」レポート ファンとの強いつながりを実感

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バーチャルYouTuber(VTuber)の富士葵(ふじあおい)ちゃんは15日、池袋HUMAXシネマズにて自身の誕生日イベントとなる「富士葵生誕祭令和元年」を開催した。

 

MCに甲賀流忍者!ぽんぽこちゃんとオシャレになりたい!ピーナッツくんを、ゲストに天神子兎音(てんじんことね)ちゃんを迎えて、トークや音楽ライブなど様々な企画を披露し、集まった400名以上の「歌劇団」団員(彼女のファン)を約1時間半に渡って熱狂させた。掲載が遅くなってしまい申し訳ないが、PANORAでも現地を取材したので、写真でレポートしていこう。

なお、新要素としてはロックな新衣装をお披露目したうえ、TOKYO FMで7月6日より毎週土曜日の27時30分に放送される「そらあおと!」というラジオ番組にときのそらちゃんと一緒に出演することを明らかにした。

 

初期から最前線をひた走る歌姫

レポートの前に、葵ちゃんを知らない方々に向けて簡単に歴史をおさらいしておこう。

彼女が動画投稿をスタートしたのは、VTuberムーブメントがまさに巻き起こった最中の2017年12月8日。RADWIMPSの「なんでもないや」や「スパークル」をはじめ、業界的にはまだ珍しかった「歌ってみた」で突出した美声を披露して「この子は新しい!」とVTuberのジャンルを掘っていた人々を虜にした。

 

 
そんな背景もあってか、2018年1月よりスタートしたクラウドファンディングでは、2200万円を超える支援を集めるという快挙を成し遂げる。2018年4月には無事、「お化粧」(3Dモデルのアップデート)して可愛くなった姿をお披露目し、Twitterのトレンド入りするなどのインパクトをネットに与えた。PANORAでも2018年4月、彼女にインタビューした記事を公開している。

その後も怒涛の活躍だ。メジャーデビューを決めたりアニメで声優デビューをはたしたり、三田製麺所の「10周年感謝還元祭」の応援団長清水エスパルス公式新人サポーターに就任して企業コラボを増やすなど、ネットにとどまらない活動を続ける。

2018年8月には、日本の和/食/音を届けるイベント「Fight!」にて応援団長を務めてリアルライブも披露。11月7日にはメジャーデビューシングル「はじまりの音」を、2019年4月にはカバーアルバム「声 〜Cover ch.〜」をリリースするなど、「VTuber界の歌姫」としての地位も地固めしてきた。

 

 
そうした先にあるのが今回の初のワンマンライブで、初期から追ってきている「歌劇団」(ファン)の方々にとっては、感無量だったのではないだろうか。その気持ちを表すように、ステージに入りきらない100個近くものフラワースタンドがギフトアイテムとして届いており、出演者を驚かせていた。

 

有名VTuberからの豪華メッセージも

さて、肝心のイベントだが、最初のコーナーでは、葵ちゃんをお祝いしたいという方々からのビデオメッセージ紹介していた。豪華なメンバーだったのでざっと紹介していこう。

 

同じバーチャルシンガーのかしこまりちゃんからは、お祝いとともに「CDのリリースとかこれから色々あると思うので、体壊さないで頑張って楽しんでねー」との労いの言葉も送られた。

 

これまた歌ジャンルで注目を集めるサントリーの公式VTbuer、燦鳥(さんとり)ノムちゃんからは、「葵ちゃんはかっこよくってきれいな歌声で、チャーミングなお人柄、年齢は私の方がちょっっっとだけ上ですが、VTuberの先輩として尊敬しております」と絶賛の声が寄せられた。

 

アイドル部の夜桜たまちゃんは、「2018年の平成は葵ちゃんの1周年をお祝いできて、そして今日、葵ちゃんのお誕生日をお祝いできることをとっても嬉しく思っています!」とコメント。

 

アイドル部のプロデューサー・ばあちゃるさんは、いつもの早口で「ハッピーバースデー、ディーアあおあお〜。ハッピーバースデートゥーあお〜。はいはいはいはい」。

 

バーチャルシンガー・YuNiちゃんは「今日は葵ちゃんの誕生日ということでーYuNiから歌を送りたいと思いますー!」とオリジナルソングを口ずさんでいた。

 

同時期から活動している盟友・ときのそらちゃんは、「葵ちゃんとは人狼ゲームであって以来、たくさんのコラボとか一緒に遊びに行ったりしました。カラオケ行ったり、北海道に遊びに行ったり、すごい楽しいことがいっぱいあったね。今後いっぱい色々やっていこうね」とコメント。

 

ヒメヒナの田中ヒメちゃんからは、「こんなおめでたい生誕祭の場でさ、メッセージを送ることができてヒメは嬉しいよ。今日はあおいちゃんさ、リアルイベントでお誕生会してるんだよね。いーないーなー。お歌とかも歌ったりするのかな。優しくてお歌が上手でかっこかわいい葵ちゃんが大好きです」とラブコール。

 

月ノ美兎ちゃんは、「最近の富士葵さんの動向について話したいと思うんですが、一番驚くのが歌に対するアンテナの鋭さですよね。わたくしはめちゃくちゃビビったんですけど、米津玄師さんの『海の幽霊』って曲。あれ発表から3日も経たないうちに歌ってみたの動画をあげていたんですよ。しかも動画のクオリティーが本当に高くて、わたくしだったらまず3日で曲を覚えることすらできないと思います」と絶賛していた。

 

電脳少女シロちゃんは、「葵ちゃんと共演するたび、暖かい空間を作ろうとする優しい心に、とてもとても幸せな気持ちになります。シロは葵ちゃんが大好きです! 最近の共演は『ガリベンガーV』というためになるテレビ番組を通してで、とっても楽しかったんだけど、また別にのんびり話せる機会があったらなってシロは思っています」とコメント。

 

ミライアカリちゃんからの「葵ちゃんごめん、アカリさ、お金なくってプレゼント送れなくってさ。でも幸せになるものを用意したよ。葵ちゃん、今日のパンツ何色ー!」という発言には、葵ちゃんも「出たー」と笑顔を見せていた。

 

猫宮ひなたちゃんは、「アレちゃんと使ってる? あの装備。アレでキクノジョーをちゃんと成敗するんだよ。あのー、僕とこ、こ、コラボとかどうですか?」と突然のコラボの申し込みも。

 

続けてのコーナーは、富士葵ミュージックヒストリー。過去に投稿してきた歌を振り返りつつ、当時のエピソードを披露してくれた。

 

例えば、長野県まで行ってロケしたRADWIMPSの「なんでもないや」では、現地の人に「山の上は寒いからきをつけてね」と言われたそうで、ピーナツくんに「『君の名は』のラーメン屋の人じゃないですか」と突っ込まれていた。実際、「極寒で凍えながら撮影した覚えがあります」とのこと。

 

 

また、米津玄師の「ピースサイン」は、彼女が初めて歌い直しした曲だったとのこと。「男性の曲だからかっこいい感じで歌おうかなと思ったんだけど、どうしても葵のものにできなくて、『出せないー』ってなって、聞いてもらうとわかると思うんだけど、軽めの声で歌ってるんだよね。めっちゃ悔しかった」と歌に対する熱意を口にしていた。

 

 

「ぐるぐるバット」で壁にめり込むハプニングも

続いてのコーナーは、天神子兎音ちゃんを迎えての、「富士葵 はじめてシリーズ クイズ」。

これまで葵ちゃんが動画の「初めてシリーズ」でやってきたヘリウムガス、ビリビリペン、激辛ペヤング、そして今回の新ネタという4問を4人で再現していく。

それぞれのお題を実際にやっているのは1人で、その他3人は演技となる。全員の実演が終わった後に、お客さんがスマホから投票してもらい、お客さんの目を欺いて一番多く投票を集めた人が3点、逆に本当にやっていることがバレて一番投票を集めた場合はマイナス1点というルールだった。

実は葵ちゃんと子兎音ちゃんは初コラボとのこと。葵ちゃんが、「やっと会えたよね、本当に念願でスケジュールとかも色々お互いあって、やっと今日ゲストとしておよびできたよ」と話を振ると、子兎音ちゃんも「実はすごい前から仲よかったのに、全然会えるタイミングがなかったのよー」と返していた。

 

最初は「本当にヘリウムガスを吸っているのは誰?」。正解は一番疑われたピーナツくんで、「なんでわかったの?」という問いかけに「声が……」と観客が答えていた。

 

2問目は「本当にビリビリペンでビリビリしたのは誰?」。結果では、「あー、イター! めっちゃ響いた、やばいやばいやばい」と一番驚いていた葵ちゃんが疑われていましたが、「アイター!びっくりしたー!」とあっさり驚いていたぽんぽこちゃんが正解に。

 

3問目は「本当に激辛ペヤングを食べたのは誰?」。「匂いがデスソース。食べ過ぎてしゃべれない……。鼻の穴が痛い!」とリアクションしていた子兎音ちゃんが一番疑われていましたが、正解は「ズゾー」と音を映画館に響かせ「アッツ、アッツ、アッツ」と地味目な反応をしていたピーナツくんでした。

 

ラストは「ぐるぐるバット」で、フラワースタンドの裏側でバットを頭につけて回転してその後登場するという流れだ。この回の葵ちゃんは明らかに挙動不審で、フラワースタンドを突き破って頭を出す(写真左側)というハプニングも……。会場からは大きな笑い声が上がっていた。

 

集計結果は圧倒的に葵ちゃんで、正解もやはり葵ちゃんでした。最終結果は、子神音ちゃんが3点で優勝となり、Amazonとスターバックスのギフト券をゲットしていた。

 

ピーナツくんからの「実はこの方からメッセージが届いております」と紹介されて現れたのはキクノジョーさん。以下のような心に染みるメッセージを葵ちゃんに贈った。

「ブラザー、改めてお誕生日おめでとう。ブラザーが活動を始めてから1年半、2回目の生誕祭をこうして迎えることができました。

去年の生誕祭、覚えていますか? 今、Twitterのヘッダーにしている画像は、去年の生誕祭のときに歌劇団のみなさんが描いてくれたイラストを集めたものです。たくさんの人が見てくれて、たくさんの人がビデオメッセージをくれましたが、自分の部屋を飾りつけして、自分の部屋から配信していました。

それが今、どうでしょうか。こんなに素敵な東京の夜景が見える、飾り付けやフラワースタンドがたくさん、そして配信で見てくださっている方もいて、『ぽこぴー』の二人、子兎音様、そしてこんなにたくさんの歌劇団の方々が目の前にいて、今、ブラザーの誕生日をお祝いしてくれています。これもブラザーが、みなさんに対する感謝を忘れずに、活動の一つ一つに対して時には涙を流しながらも真摯に向き合ってきた結果です。

これからも動画はもちろんイベントやアーティストとしての活動、セカンドシングル、いつかは……アルバム? ライブ? まだまだ目指す世界に対する道のりは長いですが、その途中途中でこうやってみなさんに応援してもらえるとええな。今日はそんなみなさんと、ささやかなプレゼントを用意しています!」

……と、キクノジョーさんの掛け声で会場のみんなでハッピーバースデートゥーユーをサプライズで歌い、「おめでとー!」と大きな声でお祝いをする。

 

これには思わず葵ちゃんもグッときたようで、「泣きたくないよー。みんなありがとう……みんなありがとう……」と声を詰まらせ、「来年も一緒に会おうね。みんな大好きだよ。歌劇団最高だぜ!」とお礼を伝え、さらに会場を沸かせていた。

 

「みんなとともにここまできた」

「よかったら歌でみなさんにお返ししてくれませんか?」というピーナツくんの提案に、この後は休みを挟んでライブパートに。

 

1曲目は「太陽系デスコ」。「みんなさ、まだまだ声出せるよね」と煽りまくる葵ちゃん。

 

さらに「新衣装を披露します」と生着替えして、「Rising Hope」を熱唱。「こういうロックを歌ってみたかったから初めてのパンツ姿だよ。似合ってる?」と会場に問いかける。さらに「これからも葵は変わらずみんなと歴史を長く長く積み重ねていきたいので、末長く一緒にいてくれるよね?」と聞き、「イエーイ!」と最高潮の盛り上がりを引き出していた。

 

最後は「みんなずっとこの曲を歌いたかったんじゃなかったかなという曲を歌おうと決めてきました」と、自身の「ユメ⇒キミ」を歌い上げる。サビで左右に揺れる青いサイリウムの波がとても幻想的。歌詞の「キミとともに」の部分を言い換えて「みんなとともにここまできたんだ 覚えているよ幾つもの場面」と歌うなど、これからも歌劇団のみんなと一緒に未来をつくっていこうという意志が伝わってきた。

 

アンコールの声が上がったのち、最後は全員が揃って、全員にお礼を言って約1時間半の宴に幕を下ろしていた。全員が終わった後には、「ミーグリ」(ミート&グリート、アーティスト本人とのお話会)も行われていた。

 
 
(TEXT by Minoru Hirota

 
 
●関連リンク
富士葵生誕祭令和元年
富士葵(Twitter)
富士葵(YouTube)

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