VTuberのアイデンティティはどこにある? GOROman × みゅみゅ教授「VTuberハッカソン展」トークレポ

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VTuberの死と愛の問題

広田 最後に会場からの質問を受け付けたいと思います。……と、最初はなかなか手をあげにくいので、俺が聞いてもいいですか。お二人の推しのVTuberを教えてください。

みゅみゅ 私は技術的にも、GOROmanさん推しですかね。

GOROman 最近バーチャルSHOWROOMerデビューをはたしまして、スキャンされたアバターと、リアル自分をトランスフォーマーみたいに入れ替えたりしてます(ここでトランスフォーマーの例のジングルを歌うGOROman氏)。なぜそれをしたかったかと言うと、ご飯食べたり、はんだごて握ってはんだづけをするのはリアルじゃないとできないわけで。

広田 (笑)。で、GOROmanさんの推しは?

GOROman 推しはみゅみゅ教授。言わせんなよ。

(会場笑)

GOROman 輝夜月ちゃんも好きです。新書の帯について(Oculus共同創業者の)パルマー・ラッキーは書いてくれると思ったんですけど、まさか月ちゃんが書いてくれるとは。何がすごいって、あの二人、一文字も読んでないんですよ。

(会場笑)

広田 (笑)。ほかに質問ありますか?

──VTuberを4月からやっていて、自分の妄想を詰め込んだ女の子をつくってるんですが、世に広めて行くにはどうしたらいいでしょうか。

GOROman 愛だと思います。今、懸念事項があって、VTuberってバブル化してますよね。個人の方はいいんですけど、企業の方がガンガン入って来てるじゃないですか。その結果何が起きるかって言うと、ビジネスになるからVTuberを始めた、って動機になると思うんです。商品プロモーションだったり、自社の営業とか。それ自体はいいんですよ。マネタイズとか、経済が回るのは素晴らしいことなんで。

その一方で、キャラクターを作りました。6ヵ月間やってみました。で、イニシャルコストとランニング計算して、これぐらいの予算感でやって、リクープしませんでしたってなったときにどうなるかというと、やめちゃうと思うんですよね。ソシャゲとかもそうですけど、ディスコン(中止)した場合に、そのキャラが死んじゃうわけじゃないですか。

同じことがVTuberでも起きると思っていて、そうなると、ファンの人がすげー悲しいし、魂自体が超悲しい。やっぱり、愛情をもって接する、って言うんですかね。ペットとかと一緒ですね。個人が軽い気持ちでやるのはいいんですよ。企業がやる場合には、キャラを一個生み出してしまった、というのは責任が発生するんですよ。それぐらいの覚悟を決めてやったら、ファンもついてくるし、応援してもらえて、ポジティブなスパイラルになる。

広田 すごくいい話だ。みゅみゅさんはどうですか?

みゅみゅ これ以上綺麗なまとめができるわけがないじゃですか!

(会場笑)

──バーチャルキャストやAniCastにこれからつくりたかったり、つくる予定の機能があれば教えてください。

みゅみゅ 新機能。あまり言えないんですけど、ユーザーさんがつくったものをどんどん中に入れる、インポートできるような仕掛けはやります。ただ、(映しちゃいけないものが放送に映った際の)BAN基準とかもあって、慎重にはなってるんですけど、生放送を面白くする施策はどんどん打っていきます。

GOROman やりたいこと、めちゃくちゃありますね。90%ぐらいできてない。なぜなら、実装より思いつきの方が速くて、どんどん思いついちゃうから。AniCastももともとはVTuber向けシステムではないんですよ。室橋君が目指したのは、VR空間でアニメとかMVとか(PlayAniMakerやMake It Film)を簡単につくれたら楽しいよねという世界。

実はめぐちゃんのMVも4時間ほどでつくっているんです。普通だったらいろんなスタッフが担当するところを、歌って、踊って、カメラワークも、編集も、ミキシングまで全部自分でやっている。そうした今までだったら埋もれていたような新しいクリエイターが、VRを使ってどんどん出て来てほしい。

VRをツールとして使いたい、というのがXVIでは結構やってるテーマなんです。ゲームって、飽きちゃうじゃないですか。でもVRをツールにして、便利なものだったら毎日使うじゃないですか。「VRのほうが便利」という世界をつくり出したい。

 
──「どこでもドア」みたいに、バーチャルキャストからVRChatに行くようなことはできませんか?

みゅみゅ VRChat側のAPIとか叩けば、みたいな話ですかね。どこかのメディアアーティストさんがやられていたと思うんですけど、バーチャルキャストはPCのデスクトップを表示できるので、そこにVRChatを表示しながら、バーチャルキャストで放送するみたいな。考え方によっては現状でもできていると言えるので、やってみてください。

 
──過去のバーチャル空間を(再現するデータを)ダウンロードできませんか?

みゅみゅ モーションデータの共有化ややりとりできたら面白いんじゃないか、とかは思ってます。しかし、なにぶん手が足りてなくて。弊社、インフィニットループでも人員を募集しておりますので、ぜひご応募ください。

 
──最近話題の自動運転でバーチャルYouTuberを活かせませんか?

みゅみゅ 助手席に好きな女の子を乗せられませんかね。

GOROman 自動運転が完全の「レベル5」とかで実現すると、窓とかもとっぱらって、Zガンダムみたいに全面ディスプレイにして、エンタメシステムつくりますね。(移動時間が実質ゼロになるので)可処分時間がめちゃくちゃ増えるので。今、電車とかで移動途中でKindleとかで勉強できるのを、もっと自由にできる。ナイトライダーに例えると、K.I.T.T.のようにして、バーチャルYouTuberと仲良く勉強とかできると思います。

 
 
というわけで、VTuberの最先端を切り開く方々による濃くて興味深いトークだった。GOROman氏によれば、AniCastについて来週開催するUnity開発者のためのイベント「Unite 2018 Tokyo」にて、9日9時40分より「AniCast!東雲めぐちゃんの魔法ができるまで」というテーマで講演するとのこと。現地参加組はぜひチェックして欲しい。

そんな今最もアツいVTuberを生み出す「VTuberハッカソン全国ツアー2018」をPANORAとSVVR Japanにて6月より開始予定なので、お近くで開催される際にはぜひご参加ください!

 
 
●関連リンク
第1回VTuberハッカソン展(日程リスケしました)

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