「客をフロアにロックさせるのが、すごいDJだ」クラブ初心者がVTuberのナイトイベント「VIRTUAFREAK」に行ってきた

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3月1日(金)、「VIRTUAFREAK」Vol.2が秋葉原オノデン5Fで開催された。このイベント、要は”VTuberの楽曲が流れるDJイベント”とイメージしている人が多くいると思うが、あながち間違いじゃない。間違いではないが、「いや、そんな単純なものじゃねえ!」と今回初参戦してみて気づいたことが山ほどある。

そもそも僕はCLUBにほとんど行ったことがないし、CLUBミュージックにも疎い。ご存知だとは思うが、VTuberの楽曲は、キズナアイちゃんを皮切りにEDMやFuture Bassといったダンスミュージックが多い。

……ん? いやそもそもEDMとFuture Bassって別なのか? EDMの中のFuture Bassなのか?……そのぐらい疎いのだ。バンドのライブとは違って、CLUBイベントはたくさんの曲が流れ、音楽に詳しい人が集まるイメージがあった。そんなハイセンスなイベント、毎日こそこそとUKロックとガールズバンドを嗜んでいる庶民的エセ音楽好きの僕なんかにレポートが書けるのか、迫りくる不安から導き出した答えは、

「とりあえず行ってみないとわからない」

VTuberの楽曲はだいたいわかる。あとは、CLUBというものを肌で体感してみようと思いとりあえず突入してみることにした。場所は秋葉原オノデン5Fなのだが、「え?ビルの5Fでイベント?」が率直な感想だった。笑わないでほしい、僕の中のDJイベントのイメージは地下なのだ!一体いつの時代なんだ!と怒られそうだが、これも勉強と自分に言い聞かせ会場である秋葉原 ウラ・エンタスへと乗り込んだ。

最初に言っておきたい。このレポートは、CLUB初心者が圧倒的初心者目線で肌で感じた感情をただ書き殴ったものだ。初々しい初心者目線の感情を楽しんでもらって、VIRTUAFREAK行ってみたいけどどうなんだろと悩んでいる層を引きずり込めればと考えている。

 

客をロックするDJ陣

「VIRTUAFREAK」Vol.2を彩るDJ陣は、そりゃもう豪華だ。「塩屋むつ」氏、「じーえふ」氏、「DJ WILDPARTY」氏、「Nor」氏、「バーチャルねこ」氏、CLUBに行かなくたって名前は知ってるし、VTuberを追っていると外せないメンツばかりで、ほぼ初めてのDJイベントがこんなに豪華でいいのか。初心者の僕には贅沢すぎないかと思うレベル。

ここで圧倒的初心者の疑問が浮かんだ。すごいDJ、上手いDJとは何がどうすごくて何をもって上手いのかがわからなかった。そこで、昔ターンテーブルを買って僕に1日中自慢をしていた先輩がいたことを思い出し、10年ぶりぐらいに連絡して聞いてみた。

答えはこうだ。

「トイレに行くのも忘れるぐらい、客をフロアにロックさせるのが、すごいDJだ」

なるほど。これで予習は完璧だ。(トイレには行こう)

 

DJ塩屋むつ

1番手はVTuberDJとして活躍している「塩屋むつ」氏。80分のオープニングという長い時間のプレイで僕が感じたのは、CLUBミュージックに疎くてもわかるくらい、とにかく色んなジャンルの曲がかかったこと。ハードコアをメインにダブステや日本語ラップなどとにかく色んなジャンルを聴くことができて、80分間ずっと楽しむことができた。とにかく音が気持ちい。僕はもうすでにロックされているのだと、キズナアイの「future base」が流れた時にやっと気づいた。

個人的には、「SUSHI PARTY」が流れた時はめちゃくちゃあがった。「知ってる曲が流れた!!!!」これだけでテンションは上がる。「知ってる曲が流れるとテンション上がる、だから色んな音楽を知ってたほうがCLUBって楽しめるんじゃね?」ここで、音楽詳しい人が来るというCLUBのイメージの答えが出た気がした。

 

じーえふ

マルチクリエーターとして活躍する「じーえふ」氏。僕がVTuberの記事を書くことになった際に1番参考にさせてもらったのがじーえふ氏だ。ライターという一面ばかりを追いかけていたが、今回ではDJという側面を目の当たりにした。しかし、

「僕はDJじゃないんですよ!だから好きなようにやります!」

そう言って開幕「じーえふ氏のために用意されたステージ」に上がり、客と一緒に頭を振っていた。むしろ客よりも振っていた。演者が1番楽しむというパフォーマンスの概念を体現する姿に心打たれてしまった。

選曲はVTuberメインの構成で、ただただ楽しめた。個人的には、エルセとさめのぽきの「Under Water」をあの大音量で聴けたのはたまらなかった。「Under Water」はVTuberの楽曲の中でもトップクラスに好きで、今日流れたらいいなと思っていたので、正直半端なかった。

この日はじーえふ氏から重大発表が行われたのも記憶に新しい。しかし今回は割愛させてもらう。

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バーチャルねこ

upd8にも所属する「バーチャルねこ」氏。曲のジャンルというか、雰囲気ではこの日のDJ陣の中では1番好みである。とにかくフロアを一気にチルアウトしてしまった。

元々アンビエント・ハウス(調べた)というか、ダウンテンポの曲が好きというのもあるのだが、昔タバコ吸う時にわざわざ「チルしようぜ」と中々にこじらせていた時代があり(今もたまに使う)、とにかくこの曲調が好きなのだ。

ちゃんまりとMZMのup-to-dateを始め、ロボ子さんのsecret baseなどまさにVチル的な選曲だった。特にロボ子さんの声をあの大音量で聴くのはやばいということがわかった。

 

DJ WILDPARTY

エレクトロ、ヒップホップ、アイドルポップなど様々なジャンルで今や国内トップクラスのパーティに出演する「DJ WILDPARTY」氏。にじさんじの楽曲をメインに構成されており、にじさんじ好きをとにかく唸らせていた。僕自身にじさんじの曲も大好きなので、特にDream Triangleが流れた時は嬉しかった。

途中で電源が飛ぶというハプニングが起こる。「これは何かに嫌われている」と復帰後、「命に嫌われている」を流すと会場を大盛り上がり。いや、エンターテイナーすぎる。

こういう何かに特化した曲構成というのもありなのかと感銘を受けた。流れ的に色んなジャンルが流れることが多かったので、不意をつかれたと言うか、「やっぱDJってすごい」と心の底から思った。

 

Nor

「キズナアイ」の初オリジナル「Hello, Morning」と「miracle step」の作編曲を担当した「Nor」氏。イベント終わりに運営の人が言っていた、

「全てはキズナアイのHello, Morningから始まったと言っても過言ではないです!」

そのHello, Morningを手がけたNor氏のDJプレイ、上がらないわけがない。キズナアイの楽曲をメインに様々なVTuberの曲を絡めた流れは改めて「今日来てよかった」と思った。フロアはもう沸騰寸前、前はとにかく後ろの方まで全員が頭を振っていた。そして、最後に「Hello, Morning」を流すエモい展開で「VIRTUAFREAK」Vol.2の全DJの出番が終了した。

 

VIRTUAFREAKは完成されたイベント

いったん、「VTuber」というコンテンツを外してみても、

“音楽”を最高に楽しめるイベントとしてすでに完成されている

そこに「VTuber」という我らが愛するコンテンツが加わるのだ。最高以外の言葉がでない。

ただ踊って、ただ歌って、たまにはお酒を飲んで友達を作るのもいいだろう。僕みたいに音楽に詳しくなくても、ぼっち参戦しても、今日来てよかったと思えるそんなイベントだった。ちゃんとトイレには行ったが、完全にロックされていた。退屈だと思った時間は一瞬もなかった。

“友達”という面では、イベント中盤から交流スペースが設けられ、そこで交流している人たちを多く見かけた。この空間を共有できる友達が欲しいという人にはたまらないだろう。なんならTwitterで一緒に行く人を呼びかけてもいい。VTuberはよく知らないけど、CLUBミュージックは好きだという人にももってこいのイベントなので、そういう友達を誘うのも全然ありだ。とにかく僕は「VIRTUAFREAK」というイベントがもっと広まって欲しい、盛り上がって欲しいと願っている。

 

4月12日にVol.3開催決定

イベント終わりに告知があった。なんと4月12日に「VIRTUAFREAK」Vol.3が開催されるのだ。出演者は「じーえふ」氏、「バーチャルねこ」氏に加え、YuNiちゃんの「透明声彩」を手がけたYUC’eさんの出演が決定している。

絶対行くしかない。4月ってことは、分厚い邪魔くさい上着は必要ない。会場ついた瞬間踊れてしまう最高の季節だ。いつか参戦したいと思っている人はこの機会に参加してみてはいかがだろうか。僕も適度にトイレに行きつつ、またフロアにロックされていることだろう。

 
(文 森山ド・ロ/編集 花茂未来

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