リブドル!「シーズン2 一気見応援上映会」レポート 日本での初ライブにペンライトの花が咲き乱れた!
中国発のバーチャルアイドルプロジェクト「リブドル!」(ReVdol!)は7月29日、TOHOシネマズ新宿にて「シーズン2 一気見応援上映会」を開催した(ニュース記事)。
約470インチの巨大スクリーンでシーズン2のエピソード1〜14を一挙放送したうえ、3人が生出演するミニトークライブ、7月19日に開催した「Bilibili Macro Link-VR2019」を含むミニライブと盛りだくさんな内容だった。PANORAでも現地を訪れて取材したので簡単にレポートをお届けしよう。
アニメ・生放送・アプリと多展開する作品
リブドル!の魅力をひとことで説明するのは難しい。まず見て欲しいのが代表曲である「Pre-STAR」のMVだ。
曲はもちろん、3Dモデルの可愛さと服や髪の装飾まで至る細かい作り込み、ダンスの激しさとその滑らかさ、その彼女たちを引き立てる光の演出など、すべてが非常に高いクオリティーということが一発でわかるはず。しかも背景は実写合成と、狂気といえるほど気合が入っている。
【「Pre-STAR」制作秘話】
『#战斗吧歌姬!』OP曲「Pre-STAR」のMV、もうご覧になりましか?実はこのMV、スタジオにセットを組んで撮影しました♪
背景のBOXはリアルライトなのです!彼女たちの服の模様が動いていたり…?
実写とCGの融合、とくとご覧あれ!https://t.co/ovtbAfbLi2#revdol pic.twitter.com/rTOwJq6b0O— 【公式】ReVdol!(リブドル!) (@Re_Vdol) October 21, 2018
活動を始めた2018年10月、TwitterのVTuberファンの間でコンセプト動画が話題になったので覚えている人も多いはず。
中国の新しいアイドルアニメ
・中の人は非公開
・アニメと並行して生配信する
・配信の人気が本編に影響
・5人のうち上位3人のみストーリー上何かある模様Vtuberのあり方の一つではないでしょうかhttps://t.co/TatHIL41xO pic.twitter.com/AcPhvPWNUI
— あず㌠ (@azu_honyaku) October 4, 2018
ウェブでの展開も多様だ。現在シーズン2まで放送しているウェブアニメ、ファンとコメントで交流する生放送を配信するほか、中国で標準的なメッセンジャーアプリ「WeChat」内でミニプログラムを提供し、定期的に人気投票を行ったり、ファンからの二次創作を受け付けたり、ファン同士で交流できる機会を用意している。
先のMVが気になったら、ぜひYouTubeチャンネルに投稿されているウェブアニメを見てみよう。言葉は中国語だが、すべて日本語字幕がついてるので日本人でも安心だ。
世界各地に「ナイトメアドーム」と呼ばれる災いをもたらす脅威が突如が出現。そのドームに対抗できるのが「スワン」と呼ばれるアイドルたちの歌声で、世界各国から育成組織「イドゥン機関」に集められた少女たちが、研修生からスワンを目指して厳しい特訓を受ける──といったストーリーになる。
シーズン1の12話は、若干コミカルな感じ。中国出身の李清歌、英国出身のローズ・バレット、日本出身の神宮寺玉藻、ロシア出身のカティア・ウラーノヴァ、アメリカ出身のイザベラ・ホリーという5人がおりなす青春と成長の物語だ。
シーズン2では、この5人にモーシィという過去最年少でスワンに選ばれた少女が加わる。シーズン1の人気投票で選ばれた清歌、玉藻、ローズという3人が、スワンになるためのさらなる特訓としてユニットを組むことになるが、その訓練相手として選ばれたのが帰国するはずだったカティア、イザベラ、そしてモーシィという3人だった。
かつての仲間を相手に戦う苦悩、明かされるモーシィの過去、初めてのナイトメアドームとの戦いの末に起こる事件と奇跡。自分たちはなぜアイドルに、なぜスワンになりたかったのか。14話かけて王道のストーリーがじっくり掘り下げられていく。アイカツやプリパラ、プリキュアあたりが好きな方ならハマる要素があるのかなと感じた。
筆者的には衣装の多さに驚いた。3DのVTuberは、コストや調整の手間がかかるため衣装をあまりつくっていない(つくれない)ケースが多い中、曲ごとにステージ衣装が異なる上、研修生服、ジャージ、私服、下着など次から次へと変わり、「おおお……ウェブアニメでこれ6人分全部つくったのリッチすぎない? しかもどれもかわいいし」と、作り手の気合に感銘を受けた。
14話の最後に流れるスタッフロールには、日中両方のクリエイターの名前が大勢クレジットされており、様々なジャンルの才能がこの作品のために集ったのだと実感した。シーズン2全部で1時間20分ほどと手頃な尺で、クリエイティブ・ストーリーともに映画館の巨大スクリーンで見ても粗がないクオリティーの作品なのでぜひチェックしてほしい。
シーズン1、2とその劇中歌の動画を見た後には、BiliBiliでのライブストリーミングの日本語字幕付きダイジェストを見ると、アニメとは異なる彼女たちの素顔が見られてよりハマるだろう。歌ってみたを披露したり、ゲームに挑戦したりとバラエティーに富んだ内容で、全部で11本あるのだが、MAD感あふれる謎の名編集でテンポよくみられる。筆者的には、全員で「スリラー」を踊ったり、玉藻の誕生祭に謎の屈強な黒人集団が現れたりするあたりが好きだ。
当初から中国向けに展開していたため、日本ではそこまで目立った動きはなかったものの、今年3月に先の「Pre-STAR」の日本語版MVをYouTubeに投稿したり、7月から仮想ライブ空間「SHOWROOM」で生配信を行ったりと、ここ数ヵ月、日本での露出の機会を増やしてきた。4月には、ニコニコ超会議と併催したPANORAの「VTuberおしゃべりフェス」にもご出演いただきました。
スゴいのは、実は彼女たちは全員日本語が話せるという点。今回のように日本でイベントに出た際でも日本語でコミュニケーションできるわけで、ファンも自分の言葉で想いを伝えらるわけだ。徐々に日本での展開が増えてきているこのタイミングで、ぜひチェックしておくといいだろう。
大画面での「Pre-STAR」に大興奮!
肝心のレポートだが、会場からは中国語も多く聞かれたことから、日本に住む中国のファンも集まっていたと思われる。最初に上映されたのはシーズン2の一挙見で、基本的にかたずをのんで見守り、ライブパートのみサイリウムを振って盛り上がるという雰囲気だった。
続けて、イザベラ、ローズ、モーシィの3人が現れてのミニトークライブ。観客と一緒に「伸びをしよう〜」と体を伸ばしていました。3DのVTuberだからこそできることですね。
トークテーマは、ルーレットを回して当たったお題を演じるという「ルーレットで演技力を磨け」。ローズが「おばあちゃんのカティア」、イザベラが「ラッパーなピカチュー」、モーシィが「ハイテンション」に挑戦することになり……。
しゃがれた小声でローズが「あー……」という中、イザベラが「ピカピカ、YO!YO!」と繰り返し、モーシィが「なんかたのしいねー!」と返すというだいぶカオスな空間になっていました。なんだこれ……。
さらにBML(Bilibili Macro Link)に出演したときのビデオレポートを上映。
開催地である上海の名所を巡ったり、小籠包を食べたりと、彼女たちの素顔が伝わってくるとても素敵な内容でした。
そしてミニライブ! 映画館に大歓声が響き、「推し」の色を表すペンライトの花が咲き乱れます。
最後はやっぱり「Pre-STAR」。MVではなくBMLステージ版で、6人が並んでいるのが目新しいです。
日本では初のライブのラストということもあり、ファンの応援する手に力が入ります。
最後は6人がポーズを決め、大歓声で約1時間40分のステージに幕を下ろしていました。
なお、このライブでも歌われた6人版「Pre-STAR」の配信もiTunes Storeで始まったとのこと。ぜひファンはゲットしておくべし。
サポーターの皆様☆
『#ReVdol!』シーズン2の最終話で流れた『Pre-STAR -Season2ver.-』が、Apple Music、iTunesにて発売開始しました♪
今回のジャケットは『BML 星奪戦』1位のローズがセンターを飾ります!
6人バージョンの特別なPre-STAR、是非聴いてみてくださいね☆https://t.co/pSb9RhpTw5 pic.twitter.com/ZkGfmw8UCd
— 【公式】ReVdol!(リブドル!) (@Re_Vdol) July 29, 2019
(TEXT by Minoru Hirota)
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