Myヘッドホンがコンデンサーマイク付きヘッドセットに変身!? 「ModMic 5」レビュー

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VRやゲームなど、ボイスチャット対応コンテンツを楽しむ場合、口元にマイクがついてくるヘッドセットマイクはぜひとも用意したいところ。「ゲーム実況」をはじめとする配信の場合も、マイク位置を常に気にする必要があるスタンドマイクよりも、安定して声を拾ってくれるヘッドセットマイクのほうが利便性が高い場合がある。

しかし、市販のヘッドセットは、お手頃価格の製品だとマイクの音がこもり気味になるし、かといって高価なゲーミングヘッドセットを買っても、ゴージャスな部分は案外ヘッドホン側で、マイク部分の性能はそうでもないことも……。既に持っているヘッドホンを気に入っているなら、別途購入するのはもったいない気もする。

そんな悩みを一発解決。「いま使っているヘッドホン」を「コンデンサーマイク付きヘッドセット」に変えることができる製品がANTLION AUDIO社(国内代理店:アーキサイト)の「ModMic」シリーズだ。

 

▲ModMic 5の紹介映像

 

コンデンサーマイクModMicシリーズ


「ModMic」シリーズは現在、マイクの単一指向性と無指向性の切り替えや、ミュートスイッチの着脱といったオプション機能が充実した「ModMic 5」と、マイクが単一指向性のみで基本機能のみで構成された「ModMic 4」を展開している。どちらも、好みのヘッドホンに簡単に装着できる小型のコンデンサーマイクだ。価格はそれぞれ、「ModMic 5」が1万980円、「ModMic 4」が7980円となっており、高性能なヘッドセットを改めて購入するよりもお得な価格帯と言えるだろう。

普段使っているヘッドホンをちょっぴりゴージャスな自分だけのヘッドセットにできるこれらの製品は、一体どんなものなのか。今回は取り付けや使い心地、気になる音質などを中心にレビューしていきたい。尚、今回のレビューでは上位機種にあたる「ModMic 5」を中心に試用する。ただし「ModMic 4」も製品のコンセプトや、マイクの基本性能は変わらないので、購入を検討する際はぜひ参考にしてみてほしい。

 

専用ケースが付属する豪華な付属品


▲「ModMic 5」パッケージ


▲パッケージの中身

コンパクトなパッケージを開けると中にはメガネケースのようなものと、複数のケーブルを束ねるケーブルラップ(メッシュチューブタイプ)が。箱の中身を実際に見てみるとイメージしていたよりもかなりコンパクトで、使う場合もしまっておく場合も場所を取らなくて良さそうだ。

 

▲製品のほぼすべてが収納されたケースがコンパクトでかっこいい


▲ケースの中身はこんな感じ

メガネケースのようなものの中に、マイク本体やケーブル類、ミュートスイッチなどなど、製品のほとんどが収納されている。ここでありがたいのは、簡易的ではあるが防湿剤が入っている点。コンデンサーマイクはしっかり保管しようすると、例えばカメラのレンズのように温度や湿度などを気にしなければならない。

本製品は、頻繁に、ある程度雑多に使うであろうヘッドセット用マイクということで、そこまでこだわって保管するのは手間になるが、このケースに入れておけばそれなりに安心して、尚かつ非常にコンパクトに保管できる。ケースのシンプルかっこよさも好印象。

 

▲写真上段がマイク本体。下段が左からケーブルクリップや予備パーツが入ったパック、ミュートスイッチ、1mケーブル、2mケーブル

ケースの内容物は、写真の通り。「ModMic 4」の場合はケーブルやスイッチがすべて一体型だが、「ModMic 5」は1mと2mのケーブルを選択でき、ミュートスイッチも着脱式のため、ケーブルの途中の好みの場所に配置できる。

 

ベスポジを探って装着!


▲アタッチメントとヘッドホンは両面テープで接着

ヘッドホンには両面テープで固定することになる。貼り直したかったり、ほかのヘッドホンでも使いたかったりする場合は予備のアタッチメントが付属しているので安心。また、両面テープは3Mのもののようなので、市販のものを買えば貼り直しは無限にできそうだ。

ただし、両面テープで貼る特性上、曲面に貼り付けるのには向いていないと思われる。丸みのあるヘッドホンを使っている場合には注意が必要かもしれない。

 

▲マグネットでいつでもマイクの着脱OK

アタッチメント部分とマイク部分は、マグネットによる着脱式になっているので、ヘッドホンとして使う場合は簡単にマイク部分だけを取り外しできる。地味だけどありがたい機能。

 

▲ベストな高さをあてがって決めるといい感じ

実際に取り付ける際は、貼り付ける前に高さや位置などをあてがってみると良いだろう。バンド部分の長さ調節を含めて、ヘッドホンのベスポジは人それぞれ。つまり取り付けるマイクのベスポジも人それぞれなのだ。単一指向性なので、マイクの集音部が口の方向に合う良い高さが決まったら、アタッチメントを貼り付けよう。

なお、ブレスノイズ(吐息による雑音)はマイクの位置に起因するため、口元に近づけ過ぎない最初のマイクの位置調整が肝となる。真正面からではなく斜め横から口を狙って装着しよう。ブレスノイズやポップノイズ(「パポプペポ」の発声などでマイクに息が当たり「ボフッ」という音が乗るヤツ)は、マイク位置によって大幅に軽減できるので、「ちょっと口元から遠いかな?」というぐらいで丁度良いぐらい。マイクがしっかりと口元の方向を向いていれば声のみをキレイに拾い上げてくれるはずだ。

 

▲ここだ!という場所にペタッ


▲好みでクリップやラップを使おう

貼り付けて装着してみるとこんな感じ。ケーブルがややたるむ点が気になる人もいそうが、固定するクリップを使ったり、付属のケーブルラップをかぶせることで、1本のケーブルのようにまとめることも可能。このあたりは好みの問題もありそうなので、好みに応じてカスタマイズしてみよう。

また、写真がやや上から撮影したものとなっているため、口元より下にマイクが来ているように見えているが、実際は口元と高さはほぼ揃っている。近すぎるとブレスノイズが乗ってしまうので、マイクの方向がしっかり口元に向いていればOKだ。

 

▲大きめでわかりやすいミュートスイッチ

ちなみにこれがミュートスイッチ。「ModMic 5」は着脱式なので、写真のように手元にもっとも近い部分に接続したり、逆に身体から離れた延長ケーブルの先につけるといったことも可能。

 

気になる音質は?

実際に自分の声を録音してみたところ、やはり家電店などでよく目にする「Skype用」などの安価なヘッドセットよりもはるかに良い。特に中音域をよく拾う感じで、「会話の声」をよく拾い上げることに特化した作りであると感じた。

「ModMic 5」ならではの機能として、単一指向性と無指向性の切り替え機能があるが、無指向性の状態だと操作するマウスのクリック音やキーボードの打音などをかなり拾い、単一指向性の状態にしておけばあればほとんど気にならなくなるといった感じだった。単一指向性のみでの運用を検討している場合は「ModMic 4」でもまったく問題ないだろう。

ただ、このModMicシリーズを使うなら、個人的にはPCのマイク端子への直接接続ではなく、1000円程度の製品で十分なのでUSB変換アダプターないし、オーディオインターフェースを用いるのがオススメ。PCのマイク端子はアナログ信号かつ、PC内の電磁波の影響をモロに受けるため、PC(マザーボード)によるが音質は「聞ければいい」程度の場合が多い。もし音質を安く手軽に改善したいなら、ノイズの乗りにくいデジタル信号のUSB接続にするというのが手っ取り早いからだ。

 

▲米国で約10ドルで売られている同メーカーのUSBオーディオインターフェース「MX-26」を用いたところ、当然だがPCのマイク端子に直接つなげるよりも音は良くなったが、何よりマイク本来のパフォーマンスを発揮できているように感じた

なお、さすがにこれは蛇足ではあるが、「歌ってみた」などの用途にはあまり向いていない。口元近くで会話レベルの音量をはっきり拾うための製品なので、これで歌を録るとなると、マイク入力レベルをかなり落として(音割れを防止するため)、あとから音楽編集ソフトで細かな処理を……といったことが必要になる。というか1万円前後で相当音質のいいダイナミックマイクが購入できるので、歌ならそれを使った方が良い。

 

まとめ

自分のお気に入りのヘッドホンをヘッドセットに変身させることができる「ModMic」シリーズは、マイクとヘッドホンの両方がゴージャスな高価なゲーミングヘッドセットを改めて購入するよりも、「相手に聞かせる声」のクオリティを安価に向上させられる製品。さすがに数万円以上のガチのコンデンサーマイクと同列に扱うことはできないし、そもそも間違っているが、価格帯とその用途を考えればなかなかコストパフォーマンスが良く面白い製品である。

用途的には服などにクリップで挟んでとめる「ピンマイク」という選択肢もあるかもしれないが、より口元のみを狙って「会話の声」を届けるならやはりヘッドセットタイプだろう。ひとつ上の「トークの録音環境」を考えている人には、「ModMic 5」あるいは簡易版である「ModMic 4」は購入候補のひとつになるだろう。

さらに「自分のお気に入りのヘッドホンを使いたい」という条件が合えば、汎用ヘッドセットよりも少し上質なトーク録音環境を安価に手に入れられるぴったりな製品となる。

 

●ModMic 5
・価格:オープン価格(7月1日時点でのAmazon.cp.jpの価格は1万980円)
・取扱い:Amazon、ビックカメラ、ヨドバシカメラ

●ModMic 4
・価格:オープン価格(7月1日時点でのAmazon.co.jpの価格は7980円)
・取扱い:Amazon、ビックカメラ、ヨドバシカメラ

 
 

 
(TEXT by 津久井箇人 a.k.a. そそそ

 
●関連リンク
ModMicシリーズ 公式サイト(日本)

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