「ぐるりVR」のユニモト、ブラウザ向け汎用VR動画プレーヤーに独自の低ビットレート高品位視聴機能
ユニモトは、企画・撮影から制作・配信までワンストップで提供可能な360度動画サービス「ぐるりVR」で利用するウェブブラウザ向け360度動画プレーヤー「ぐるりVR HTML5プレーヤー」向けに、独自の低ビットレート高品位視聴機能を開発したと発表した。
一般的な360度動画では、360度全周相当の動画から一部分のみを拡大して表示しているため画質が悪く、高品位な360度動画を実現するためには、より高解像度な4K動画を用いる必要があるとされている。しかし、4K動画は高ビットレートであるため、ダウンロード速度が数十Mbpsの高速なネットワーク回線が必要であり、限定的な利用に留まっているのが現状だ。
一方で、ユーザーが注視している部分の映像のみを高解像度で転送することで全体のデータ転送量を低減する既存のソリューションでは、配信側・視聴側双方に特別なソフトを必要とするため、導入・視聴の敷居が高く、大規模配信においても特別な仕組みが必要である問題があった。
ユニモトが開発した新機能は、360度全周相当の4K動画を分割し、ユーザーに見えている範囲に相当する部分のみを転送することで、4K動画に匹敵する高品位な画質を従来の1/3以下の低ビットレート(4K動画比)で実現することを可能にする。一般的なウェブサーバーとブラウザのみで動作するため、配信側・視聴側ともに導入が簡単で、通常のウェブ動画コンテンツと同じ仕組みで大規模配信も行える。
これにより、ユーザー側は従来より低速な回線でも高品位な画質の360度動画が視聴でき、配信側も動画の転送データ量が数分の1になるため、360度動画配信に伴うネットワークコストの大幅な削減が可能となる。また、すでに2K動画を用いて360度動画配信を行っている場合は、同様のビットレートで4K動画に匹敵する高品位な画質の実現できる。
今後は、自社サービス「ぐるりVR」での利用に留まらず、360度動画配信プラットフォーム事業者や、監視・見守りソリューション事業者など、360度動画を扱う事業者への提供を目指すとしている。また、すでに複数社と交渉が行われているとのこと。
●関連リンク
・ユニモト ウェブサイト
・ぐるりVR ウェブサイト