VR作品で史上初の快挙!! Oculusの「Henry」がエミー賞を受賞
米Ocuuls VRは現地時間の8日、VR映画のための同社の社内ラボ「Oculus Story Studio」が制作したVRショートアニメ「Henry」が、第68回エミー賞のオリジナルインタラクティブ作品賞(Outstanding Original Interactive Program)を受賞したことを、公式ブログで明らかにした。
「Henry」は、
Meet Henry from Story Studio on Vimeo.
Henry's Premiere from Story Studio on Vimeo.
公式ブログによると、受賞したオリジナルインタラクティブ作品賞は、インタラクティブメディアでのクリエイティブな功績を讃えるものだという。「Henry」がエミー賞を受賞した最初のオリジナルVRストーリームービーになったことで、Oculus Story Studioチームだけでなく、VRでストーリームービー作品を作ろうとしているすべての人々に道が開かれたとしている。
「Henry」のディレクターRamiro Lopez Dau氏は、以下のように語っている。
「『Henry』の制作に着手した瞬間は、感情を動かすようなVRムービーを作るという未知の世界への第一歩だった。結果がどんなものになるのかわからなかったけれども、VRムービーの可能性にワクワクしていた。最初のプロジェクトのひとつが、こんな栄誉を与えてもらえるなんて、予想もしていなかった。この受賞は、私たちのチームのクリエイティブと技術的な功績の証というだけではなく、VRストーリーテリング作品に取り組んでいるコミュニティ全体が認められたということだ。『Henry』はこれからの長い道のりへの第一歩にすぎないが、この受賞で、ストーリーテラーがこの新しいメディアであるVRに自分たちのアイデアを持ち込みたいと思ってくれたら嬉しいし、VRストーリーテリングの将来を形作る手助けになれば嬉しい」
Oculus Story Studioは次のプロジェクト「Dear Angelica」を製作中で、今年の後半にはさらに情報を公開できるとのこと。公式ブログではさらに、VRストーリームービーに取り組む制作者に向けてこう伝えている。
「この一年はVRストーリーテリングの可能性を探究時期であり、映像制作会社がそれぞれに知見を共有して映像的にも物語としても限界を押し上げています。1年前には夢でしかなかったような方法で、VRがストーリーに命を吹き込むのを見てきました。この受賞で、VRムービーを作ろうと志している全てのクリエイターに『世界中から注目されているぞ』と感じて欲しいです」
Oculus Story Studioの公式ブログでは、今回のお知らせだけでなく、VRでストーリーとインタラクティブを両立させる方法や、制作パイプライン、VRストーリーの導入部の作り方などの解説など、VRストーリームービー制作についての知見を公開している。VR開発者なら、開発者の方は一読してみるのもいいかもしれない。
(TEXT by Somelu)
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