最優秀賞はVTuber漫才「シャルとロッテのLIVESTAGE！」 VTuberハッカソン全国ツアー・大阪大会レポート

2018年09月10日 10:21 kawauso3 バーチャルYouTuber, レポート

8月3、4日に開催した「VTuberハッカソン全国ツアー2018」の福岡大会から早1ヵ月。9月1、2日には第2弾となる大阪大会が開催されました。現地の様子と9チームが生み出した全作品、審査結果をレポートしていきましょう。

地方に眠る才能同士を引き合わせて、もっともっとVTuber業界を盛り上げて行きたい。才能をつないで新しいVTuberを生み出す流れをぜひ日本全国に持って行きたい──。そんな思いを各地で熱心に活動されているハッカソン開催者・団体に伝えて、ご賛同いただいた方々と共に開催しているのがこの全国ツアーです。

大阪大会は、VTuberハッカソン2018大阪大会運営委員会が主催、大阪駆動開発が運営となり、総合主催のPANORA（パノラプロ）と共同主催・運営のSVVR Japanと共に開催しました（イベント募集ページ）。会場は大阪市中央区本町のbillage OSAKAをメインとし、60人もの参加者と運営スタッフ、チューター陣がKiiiya Hommachi、Honmachi opensorce lab、The DECKの4会場に分かれて開発を進めました。

メイン会場のbillage OSAKAには、およそ30名が参加。iMacやタワーPCなど、大型機材を持ち込んでいるチームが目立ちました。

サブ会場ひとつ目のkiiiya Hommachiは……

まるで屋根裏部屋のような雰囲気。

その中で10名ほどが2部屋に分かれて……

開発をしていました。

サブ会場2つ目のHonmachi opensorce labでは、2チーム8名が参加。ガラスブロックの壁面のおかげで明るい広々としたスペースを借り切って開発に勤しみました。

某ハッカソンアイドルなマンガ家さんはこちらの会場で筆を振るっていらっしゃいました。

サブ会場3つ目のThe DECKでは、なんと中に入って使ってもいいテントが張られていました。

ハッカソンの意欲をそそってくれるスペースで 6人ほどが仕上げに入っていました。

個性あふれる9作品の成果発表

2日目の最後には、各サブ会場からメイン会場のbillage OSAKAに全員が集合して成果発表が始まりました。発表順にレポートします。

VTuberハッカソン全国ツアー2018【大阪会場・成果発表】ライブ配信＆アーカイブ

さくらのののとウィリー君の週末VRちゃんねるwithクマムシさん
（チーム名：ののの with クマムシ）

VIVEと Oculus Goでモーションキャプチャーを行い、のののちゃんと顔だけおじさんVTuberの自由な世界観を生み出した作品です。今後はVRchat内で作品作りを継続する予定とのこと。プレゼン資料はこちら。

【美行サキ】タイのビーチリゾートに行ってきました！
（チーム名：でんでんAR）

旅行好きな美行サキちゃんがドゥードゥルくんという謎のスマートスピーカーもどきと一緒に、旅行先のタイのビーチリゾートの様子をレポートしてくれます。カメラのモーションはBlenderで、サキちゃんのモーションキャプチャーはPerception Neuronを使いました。

【ピアノ】「戦場のメリー・クリスマス」を弾いてみました
（チーム名：61鍵）

大阪会場1日目に「キーボードのACアダプターが見つからない」という文字で参加者とサポートスタッフの頭を混乱させたのは、チーム名の由来でもある61鍵盤のキーボードでした。われわれがキーボードと言えば文字入力装置ですが、「弾いてみた」な方々ならもちろん鍵盤ですよね。持ち込んだ61鍵盤キーボードを弾く指の動きは残念ながら Perception Neuronでは取りきれなかったそうですが、実際にバーチャル空間で演奏できる鍵盤を作って有名な曲を VTuberとして演奏するティアちゃんのPVのような VTuberコンテンツです。

鳥獣戯画VTuber〜VTuberHackOsaka2018〜
（チーム名：鳥獣戯画vtuber）

日本最古のマンガ「鳥獣戯画」をそのまま動きが面白い擬人化したキャラクターを VTuberとして動きとしゃべりで強調した作品。技術に偏りがちな VTuberハッカソンで、きっちりネタに走りきった作品です。

【Vtuberハッカソン大阪2018】美才テク・デビュー！【Vtuber技術応援隊】
（チーム名：ぶいちゅーばーぎじゅつおうえんたい）

VTuberのための VTuberである美才テクちゃんを紹介するコンテンツ。Oculus Riftと Virtual Castの組み合わせで作っている。

ホロちゃん　ダイナマイトライブ！！
（チーム名：ホログラム）

スマホ1台あれば誰でもVTuberデビューできる仕組みを作ってコンテンツ制作をした作品。AR空間内を歌いながら踊っているライブ中のホロちゃんに、近付いたり好きな角度から見たりすることができる。

【Vtuber漫才】シャルとロッテのLIVESTAGE！【Cyrume】
チーム名：Cyrium

VTuber漫才コンビであるシャルロッテの「シャルちゃん」と「ロッテちゃん」が王道漫才をする。次の展開の予想ができるにも関わらず、わくわく期待させられる。10秒で1行書くペースで20時間ぶっ通しでコーディングし続けた力作。プレゼン資料はこちら。

【検証】お笑い芸人さんの動きでスケートしてみた。
（チーム名：キレッキレ on ICE）

キレッキレの動きをするバーチャルスケーター氷上キラちゃんが、日常の何気ない動きがフィギュアスケートに見えるかを検証するコンテンツ。

【VTubre】新鮮VTuber爆誕!!食レポに挑戦!?
（チーム名：ベクトルの淵）

超絶新鮮海鮮系VTuber山野幸ちゃんが食レボをする。かわいい女の子のVTubrを作るはずが、美脚が自慢の魚になった。

企業賞も多数贈られた表彰式

会場提供企業や協賛企業が独自に賞を提供することで開催するハッカソンを上手に盛り上げている大阪駆動開発のみなさんが運営にあたっていることもあり、VTuberハッカソン全国ツアー2018大阪大会でも多数の企業賞が用意されました。

VTuberハッカソン全国ツアー2018【大阪会場・表彰式】ライブ配信＆アーカイブ

billage OSAKA賞

受賞チーム：ベクトルの淵
副賞：メンバー全員半年間 billage OSAKA顔パス無料利用権
審査員講評：カオスで魅力的な内容に可能性と伸び代を感じました。

Kiiiya Hommachi賞

受賞チーム：61鍵
副賞：Kiiiya Hommachiの24時間無料利用権
審査員講評：若いのにイロイロと実績を持っていて、しかもガチでキーボードを弾いていたり、映像編集もチームで役割分担するなど上手にまとまっていた。

本町オープンソースラボ賞

受賞チーム：でんでんAR
審査員講評：すぐにおカネになりそうな面白そうなところがよかった。

THE DECK賞

受賞チーム：鳥獣戯画vtuber
副賞：盾、9月28日開催のタコ焼きナイト無料招待券と無料展示権
審査員講評：萌えキャラがグリグリ動いているのがVTuberの印象のところに、こういうのもイイ！

Unity賞

受賞チーム：鳥獣戯画vtuber
副賞：オフィスご招待
審査員講評：純粋にコンテンツで勝負していて内容もよかった。

MEISTER GUILD賞

受賞チーム：ベクトルの淵
副賞：Google Home Mini
審査員講評：意味のわからないのが大好き！すごく好き！

Ars Edutainment賞

受賞チーム：ののの with クマムシ
副賞：Amazonギフトカード1万円分
審査員講評：やっぱりクマムシはかわいい！

大阪駆動開発賞

受賞チーム：キレッキレ on ICE
副賞：Perception Neuronのためのモバイルバッテリー3本＋Oculus Go（本物）
審査員講評：次回予告などもちゃんとやっている。アイススケートをするVTuberは他に見当たらない。バーチャルならではでよかった。

最優秀賞

チーム名： Cyrium
審査員講評：東京へ行ってらっしゃい！

表彰式の最後は実行委員長で関西HoloLensの人である山地さんからの「来年は120名集めてやりましょう！」という掛け声に今回の参加者とサポートスタッフ全員から盛大な拍手が送られて、2日間に渡るハッカソンが締めくくられました。

スポンサー紹介も参加者全員で大声でスポンサー名を読み上げるという恒例行事になっていて楽しめることも大阪のハッカソンの良いところです。「楽しかった人〜？」の質問に全員が手を挙げるのも頷けますね。「笑い要素を入れる」テーマやルールはなかったのにも関わらず、全作品がそれぞれ大小の笑いを数多く入れていたのはさすが大阪という印象でした。成果物の全作品、必見です。

●VTuberハッカソン2018大阪大会概要
開催日時：2018年9月1日（土）10:00〜2日（日）21:00
開催場所：billage OSAKA（ビレッジオオサカ）、Kiiiya Hommachi（キーヤホンマチ）、本町オープンソースラボ、TheDECK（ザ・デッキ）
主催：VTuberハッカソン2018大阪大会運営委員会
運営：大阪駆動開発
総合主催：PANORA（パノラプロ）
共同主催・運営：SVVR Japan　

（TEXT by SVVR Japan）

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