CESで実感! Oculus Riftの最新版「Crescent Bay」のいいところ&悪いところ

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現在、米国ラスベガスで開催している世界最大の家電見本市「International CES」。われらがOculus VR社もブースを構えて、9月に実施したOculus Rift向け開発者イベント「Oculus Connect」で発表した最新のプロトタイプ「Crescent Bay」(CB)を一般公開しております。

 
ブースは大いに盛り上がってそうですが、日本にいるわれわれはなかなか行けずに会場の情報がはいってこないのがもどかしいところ。そこで現地で体験してきたというユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの常名(じょうな)隆司さんに突撃インタビューしてみました。

 

30〜40人の行列で1時間半待ち

—— まずOculus VRのブースはどのくらいのサイズでしたか? 会場内でも大きかった感じですかね。

 
常名ゲーム関連のブースの中では、一番大きかったです。でも立地が悪かったかな。CESの会場は、いくつかの建物に別れていて、シャトルバスやモノレールで移動するぐらいに広いんです。その中でOculus VRは、ラスベガスコンベンションセンターの隅っこにあるサウスホールでブースを構えていました。判っている人がシャトルバスでたどり着くなら一番近いんですが、 CESに不慣れで普通に行こうとすると一番遠い。モノレールなら奥側の駅で降りれば近い感じです。

 
—— CESは会場がめちゃくちゃ広いですよね……。

 
常名サウスホールも奥に向かって長細いですし。途中で10段ちょっと降りる階段があって、そこにさしかかると真ん中にOculusブースのロゴが「ドデーーーン」って目に飛び込んでくる。優遇されていると感じました。

 
—— けっこう人が集まってた感じですか?

 
常名そうですね。常時 30〜40人くらいがCBの体験待ちで行列していました。ブースのレイアウトは、1階の中央にあるソファーで10人くらいが座ってGear VRを体験していて、その周辺をCB体験用で2畳くらいの防音個室がぐるりと囲んでいる。2階にもやはり防音個室が並んでいます。

 
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—— 結構大きいですね。

 
常名1階の防音個室はどれも幅50cm、高さ2mくらいの窓になっていて、外から体験してるところが丸見えという、ファン心をくすぐる仕掛けでした。個室ごとにOculusの担当が付いていて、そこに一人づつ案内されて体験する感じです。

 
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—— 今回、Oculus VRがiOSAndroid用の体験予約アプリをリリースしてましたが、それで順番を確保した感じですか?

 
常名いや、並んでも体験できました。30人待ちの行列について、1時間半待ちましたけど。

 
—— うひー。でも某夢の国のアトラクションよりは短いか……。

 
常名Oculusの行列整理のお兄さんも「アプリで予約してくれ」って声を掛け続けていたんですが、会場からApp Storeにつながらなくてアプリが落とせないという罠が……。

 
—— ちょwww

 
常名後ろに並んでいた人たちは、20人待ちまで待ったところで「アプリで予約できた」って言いながら去って行きましたが、結局、私の次に案内されていました。時間が読めるという考え方からすれば、アプリ予約が絶賛おすすめですw

 

自然な追従性がスゴい

—— デモの内容ってどうでした?

 
常名Oculus Connectに行った方から聞いたコンテンツと6割方違う感じでした。

 
—— 具体的に言うと?

 
常名いくつかのデモをつないだムービーでした。覚えてる限りでいうと、まず「アヒル隊長」をロボットアームが握っているシーンから始まります。ロボットアームがなぜか突然、オーケストラとかの指揮棒を振って曲が流れ始めて、もう一台のロボットアームと指揮棒を取り合いになる。……と思ったら指揮棒の先から魔法みたいな怪光線が飛び散り始めて、突然ローポリでカートゥーン調のメルヘンな世界に突入したと思いきや、一瞬、宇宙船の中みたいな空間になって、巨大な博物館みたいな中で怪獣が現れる。最後はシーンがまたまた変って、Unreal Engineのデモでも使われていた、街中の白兵戦がスローモーションで流れているシーンに放り込まれて、おしまいと。

 
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—— 率直にいってどういったシーンでCBの威力を感じました?

 
常名どのシーンでも下前後左右を見たくなる作りで、どこを向いてもまったく遅延を感じないし、酔いの予感もしない。そもそも3D酔いとか遅延を知らない人だったら、映画の中に放り込まれたと勘違いしてしまうんじゃないかというくらいの追従性にスゴさを感じました。

 
—— 現状手に入る第2世代開発キット(DK2)でも結構追従してた感じですけどね。

 
常名CBでが、あとから「追従性どうだった?」と聞かれて、「あ!気にならなかったんだ」って気付くくらいに自然でした。視野が広くなっていたり、画面のきめ細やかさも相まってのモノかもしれませんが……。

 
—— 逆にここが改善できるところって感じたりされましたか?

 
常名細かいことを言い出すとあれこれあるんですが、ヘッドホンが密着しないんですね。私の頭の形がいびつだから大きなスキマができるのはわかるんですが、他の人もスカスカで外の音が聞こえまくりなのでは?

 
—— その辺は頭の形が千差万別なので難しいかもですねー。

 
常名あとは鼻の下側のスキマが大きすぎて、下が見えちゃうのも没入感が落ちてしまう。外国人男性の骨格にはちょうどいいのかもしれませんが。

 
—— そのスキマはDK2でも感じます。

 
常名DK2よりも開いている印象ですw 画面はやっぱり目を凝らすと、微妙に網網というか、RGBの粒を感じてしまうので、これはGear VRに負けてるなぁと感じました。贅沢な要望ですが、Retinaディスプレイにならないかなぁと。あとはやっぱりケーブルが邪魔ですね。

 
—— まだ課題はありそうですね。最後に製品版への期待などもひとことお聞かせください。

 
常名軽量化とワイヤレス化。もしくはGear VRとの差別化が明確になるような、高精細大画面かつ没入感が高まるようなデバイスを期待しています!

 
●関連リンク
international CES
Oculus VR

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