360度×ライブの相性はやっぱり抜群!! UnderworldライブをGear VRで同時体感してきた

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昨今話題になっているVRゴーグルの用途として注目されているもののひとつに、360度ライブ配信がある。リアルでは席数が限られたステージ前のかぶりつきにカメラを設置し、VRゴーグルをかぶってインターネット経由で映像を受けることで、まるで目の前に著名人やアーティストがいるように感じながらライブを楽しめる——。

 
海外ではNext VRが、国内では、ドワンゴが小林幸子や「ニコニコ超パーティー2015」を、WOWOWが2015年11月に開催した錦織圭らが参加したテニス試合をそれぞれ360度中継してきたが、ここにきてさらにその勢いが加速しそうだ。

 
既報の通り、渋谷パルコでは、デザイン集団「TOMATO」の結成25周年を記念した展示会「THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION”O”」を4月3日まで開催している。

 
そのハイライトとして、エレクトリック・アーティストのUnderworldが来日。12日夜、抽選で選ばれた200名が参加するライブ「Underworld Live: Shibuya Shibuya, we face a shining future」を実施し、その様子を360度で生中継して、渋谷パルコPatr1の6階にあるライブハウス「2.5D」にてGear VRで同時視聴するという試みを実施した。

 
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渋谷Part1。ライブは日が落ちてからスタートした。

 
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2.5Dには、最大で12台のGear VRを用意。約50人の参加者と、同じぐらいと思われるほど集まったプレス陣が代わる代わる体験していた。ステージ上では、4D体感システムの「TELEPOD」を5台設置し、さらに壁にライブの様子をプロジェクターで投影する。

 
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Gear VRは、サムスン電子とOculus VRが共同開発したGalaxyシリーズ専用のVRゴーグル。日本でも約1万5000円で購入可能で、別途用意したGalaxy S6/S6 edgeをはめて利用する。

 
……と、筆者も実際に体験したのでここから口調を変えてライブレポートに移りますが、まぁスゴかった! 何がといえば、まず映像のキレイさです。GoProを複数台使ったシステムなどで360度撮影をやってる方ならご理解いただけると思いますが、日が落ちてからのライブというと暗所ノイズと画質劣化が懸念されるはず。

 
しかし今回の中継では、解像度が4K相当ということも相まって、ステージ上の人物もかなりクリアーに見えて、発色もキレイでした。フレームレートは教えてもらえませんでしたが、体感で10fps程度の「パラパラ」な感じ。ただし、音は途切れず来ているため、そんなに気になりません。

 
360度映像は、無線LANでGear VRにはめたGalaxyに飛ばしているとのこと。Oculus VRは、同社のサポートページにて、Gear VRのローカルに置く360度映像について「少なくとも20Mbps」と説明してますが、この辺、例えば、来場者がスマートフォンで無線LANの帯域を使うとチャンネルがぶつかるという事情もあるので、30fpsや60fpsを実現するのはなかなか厳しそうです。
 
さらに配信側で3台の360度カメラをスイッチングしているというのもポイントが高いです。360度を好きなアングルで見続けられるといっても、ずっと同じカメラではやっぱり飽きてしまいますからね。

 
そして、重低音を拾い、内部に仕込まれたボディーソニックユニットで振動に変換して、体をずんずん揺らしてくれるTELEPODが素晴らしい。この振動のおかげで、ライブ会場にいる感覚がヒジョーに高まります! あいにく今回は体験できませんでしたが、以前座ってライブ映像を見たときには「ライブのライブ感って、音じゃなくて体に伝わる揺れだったんだ」と再確認する感動がありました。

 
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Gear VRとは、TELEPODの内部にあるヘッドホンケーブルで接続する。ほかはケーブルなしで、TELEPODが360度回転するため、座りながらでもスムーズに見たい方向を向けるのが快適だ。

 
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会場にはTOMATOデザインのGalaxyロゴも。

 
しかし、360度カメラのシステムを3台用意し、最低でも4Kのライブ映像を3本分受け取ってスイッチングをかまして、12台のGalaxyに配信して、6台のTELEPODまで置いちゃう——という状況を鑑みると、「これはどんだけお金をかけてるんだ……」とパルコとサムスン電子ジャパンの気合の入れようがビンビン伝わってきます。

 
サムスン電子ジャパンによれば、「今後もGear VRによる360度ライブ配信の取り組みを継続していきたい意思はある。今回は音楽だったが、スポーツなどにもチャレンジしたい」とのこと。日本人になじみ深い360度ライブ配信がご家庭で見られるようになれば、VRゴーグルの魅力もますます高まるわけです。今回の360度映像が今後公開されるかどうかは未定ですが、機会があったらぜひ体験してほしいです。

 
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映像がキレイでした。ちょう楽しい!

 
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「THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION”O”」は4月3日まで開催しているので、こちらも要チェックですぞ。

 
(Text by Minoru Hirota

 
 
●関連リンク
THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”
Gea VR
PARCO ART

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