エイベックスのピッチイベントでInstaVR・クラスターが受賞 Cluster.はテスターが1000人超に
エイベックス・ベンチャーズは4日、スタートアップ7社が参加したピッチイベント「avex Enter-Tech Pitch」の第1回を開催した。審査員としては、エイベックス・グループ・ホールディングス代表取締役社長CEOの松浦勝人氏、ミュージシャン・音楽プロデューサーの小室哲哉氏、経営共創基盤の塩野誠氏の3人が参加。約6分のプレゼンテーションと質問タイムを経て、各審査員が1社を選んで賞を贈るという内容だ。参加企業と受賞企業は以下の通り。
●参加企業
・InstaVR
代表取締役社長 芳賀洋行氏
1万社以上に導入されているVRアプリ制作ツール
・スタイラー
CEO 小関翼氏
アパレルショップ店員とつながるコミュニケーションプラットフォーム
・Coupe
代表取締役社長/エンジニア 竹村恵美さん
美容師とサロンモデルをつなぐウェブサービス
・ookami
代表取締役社長 尾形太陽氏
リアルタイムでスポーツのスコア情報がわかってコミュニケーションできるプラットフォーム
・クラスター
Founder & CEO 加藤直人氏
VRでイベント空間を作れるソーシャルアプリ
・Orb
代表取締役 仲津正朗氏
独自開発のブロックチェーンテクノロジーを元にしたコミュニティー通貨のプラットフォーム
・BONX
代表取締役CEO 宮坂貴大氏
エクストリームコミュニケーションギア「BONX」の開発・販売
●受賞企業
・松浦勝人賞 クラスター
・小室哲哉賞 InstaVR
・塩野誠賞 BONX
クラスターの加藤氏。
InstaVRの芳賀氏。
クラスターは、正式版のリリースを発表したその日に松浦勝人賞を受賞したことになる。Founder & CEOの加藤氏は、募集を開始して数時間しか経っていないテスターが1000人を超えたことを明らかにしていた。
プレゼンでは冒頭、「私事で恐縮ですが、引きこもり生活を送っておりまして……」と笑いをとったうえ、「インターネットが発達した現在において、引きこもりでもびっくりするほどなんの不便も感じないんです。ただ唯一のストレスが何かわかりますか? ハッカソンやライブとかのイベントにいきたいけど、玄関から出るのが面倒くさいんです」と続ける。
「よくよく考えると、今日のピッチのような多人数で集まった時の熱狂感はインターネットでハックされていない。これは動画だとダメで、自分も声優さんのライブをBlu-rayでみる敗北感を味わっている。そんなときに出会ったのがVRでした。VRはゲームや映像でイノベーションを起こすだろうと言われてますけど、これぞまさに引きこもりのデバイスだなと思って。実際にかぶって『これほど素晴らしいことはない』と思って作ったのがCluster.です」と起業の動機に触れていた。
さらに今後の展開にも言及し、開発中というライブ会場でパブリックビューイングができるシステムを披露。「2018年中にバーチャルライブを開催したい。これはエイベックスさんとなら実現できると思っています」と熱く語っていた。
みんなで見ているライブ映像の中に入って、360度映像として見られるといった使い方もデモしていた。
エイベックス・ベンチャーズは、「avex group 成長戦略2020」(PDF資料)に基づいて昨年11月25日に設立されたエイベックス・グループ・ホールディングスの100%子会社だ。
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