スケートリンク全体がデジタルアートに 光のカーテンが創る幻想空間
チームラボは、シンガポールのマリーナベイ・サンズにおいて、スケートリンクを全面LEDディスプレイにリニューアルし、人々の存在をデジタルアートで拡張する巨大でインタラクティブな光の空間「Digital Light Canvas」を制作したと発表した。一般公開は本日より開始。
空中に浮かぶ船のプールで有名なシンガポールのマリーナベイ・サンズ。そのスケートリンクが、人々が中で自由に動き回れる、直径15mの光の円形リンクの高解像度LEDディスプレイに生まれ変わった。
光の点の集合でできた、高さ20mにあるシリンダー(直径7m・高さ14mの立体ディスプレイであるインタラクティブ4Dビジョン)を新たに設置。光の円形リンクと、空中の光のシリンダーから構成された空間内では、人々の存在によって変化する、チームラボのインタラクティブなデジタルアート作品が常設展示される。
光の空間「Digital Light Canvas」では、数千から数万の魚や鳥の群れが自由無礙に泳ぎ飛び回る「Nature’s Rhythm」、リンク上の人々から書『空書』と生命が生まれる「Strokes of Life」を展示。『空書』は、スマートフォンなどから「Happy Birthday」、「Happy Anniversary」、「Will You Marry Me?」といったパーソナルなメッセージを送ることで、メッセージに変化する。
音楽の担当はそれぞれ、「Nature’s Rhythm」、「Strokes of Life」、「チームラボクリスタルツリー」が、「攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver」も手掛けた音楽家の高橋英明氏。「Strokes of Life」の書におけるメッセージ「Happy Birthday」、「Happy Anniversary」、「Will You Marry Me?」の3曲がDJ/PRODUCERのDAISHI DANCE氏。
光の点の集合でできた空中のシリンダーは、季節によって「Festive Celebration」に姿を変え、来場者がスマートフォンから光の立体物を投げ込むことができる「チームラボクリスタル花火」や「チームラボクリスタルツリー」になる。
全ての作品は、コンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続け、人々の存在によって変容し続ける。あらかじめ記録された映像のループ再生ではないため、全体として以前の状態が複製されることはなく、同じ絵は二度と見ることができない。
チームラボ代表の猪子寿之氏は以下のようにコメントを寄せている。
●チームラボ 代表 猪子寿之氏 コメント
「この度ふたたび、マリーナベイ・サンズと、この素晴らしいプロジェクトを創ることができて光栄に思います。チームラボは、アートによって、人と世界の新しい関係を模索したいと思っています。作品が他者の存在によって変化して、それが美しければ、他者の存在をポジティブに感じられるんじゃないか、同じ空間にいる人々の関係性が変わるんじゃないかと考えています。『Digital Light Canvas』は、人々の存在を、デジタルアートで拡張します。人々と作品の境界や、人々の間にある境界が曖昧な体験を創りたいと思っています」
Digital Light Canvas
・会期:12月22日から(常設)
・会場:ザ・ショップス アット マリーナベイ・サンズ Rasapura Masters近く
(10 Bayfront Ave, Singapore 018956)
・リンク開場時間:
- 日~木曜日・祝日 12:00~20:00
- 金~土曜日・祝前日 12:00~21:00
※10:30~23:00はリンク外から鑑賞可能
・入場料:5シンガポールドル
※2歳未満および「FUTURE WORLD: WHERE ART MEETS SCIENCE」のチケット保持者は無料。
※空書のメッセージは、1メッセージにつき50シンガポールドル。
●関連リンク
・チームラボ Digital Light Canvas 紹介ページ
・マリーナベイ・サンズ Digital Light Canvas 紹介ページ