初開催でアツく燃えた!! 「Oculus Rift勉強会 関西 #01」レポート
国内でも続々と増えているVR系のイベント。3月9日には、グランフロント大阪ナレッジキャピタルタワーC9階にある大阪工業大学うめきたナレッジセンターにて、関西では初となる「Oculus Rift勉強会 関西 #01」が開催されました。Twitterのハッシュタグ「#ocuben」でも大盛況だった現地の盛り上がりを、フリーライターのあすらんさんにレポートいただきました!
OcuBenでは、昼過ぎからセッションが始まり、ソフト開発者はもちろんのこと、ゲーム開発エンジンメーカーやパノラマ撮影家など幅広いジャンルの方が登壇して、VR技術について熱く語りました。夕方からは、VRコンテンツの体験会も実施。参加者はソフト開発に関わる人がほとんどでしたが、一般の興味のある人も少なからず見られました。
VR酔いなどの問題解決や、ソフト作成のコツなど充実した発表
おかず氏は「猫でも分かる3人称視点VRコンテンツ」というテーマで、3人称視点の「酔いにくい」という利点を発表。
VR酔いの理由としては、視界の中のオブジェクトが高速かつ大きく変化することで、脳が情報を処理しきれないようになり、酔いが引き起こされると解説していました。
さらに、実際の視点とOculus Riftの一人称視点で、動きや視線の差異が生じることもVR酔いの原因ではないかと説明。3人称視点では、仮想空間を非現実な視点で見るので、酔いが軽減できるのではと提案していました。
プロのパノラマ撮影家である二宮章氏は、360度パノラマ動画の撮影方法や編集をその場で実演。
参加者は操作方法やコツを興味津々で聴き入っていました。
暇人氏はOculus RiftなしでもVRを身近に楽しめるツールを紹介しました。
スマホで簡単にVR用の映像を作る方法や、それを鑑賞するためのダンボール製のハードウェアを用意。体験会でも提供して好評を得てました。
ウィザプライの加藤氏は、Oculus Riftにステレオカメラの「Ovrvision」を装着することで、リアルの風景に仮想世界や3Dモデルを重ねて見られるというデモを実演。クラウドファインディングの「INDIGOGO」にて、4月29日まで援助を募っているそうです。
「Ovrvision」を装着したOculus Riftを使えば、あなたの部屋にミクさんを呼べます!
エピック・ゲームス・ジャパンの下田氏は、VRコンテンツの開発に使える同社のソフト開発エンジン「Unreal Engine 4」(UE4)の新機能を紹介し、実際のゲーム会社が作成したデモムービーを上映。
ユーザーから多くの質問や意見がよせられていました。UE4は今月3日、無料でフル機能を使える(四半期の売り上げが3000ドルを超えるユーザーのみ5%のロイヤリティーが必要)ことを発表したばかりなので、今後の動向が気になります。
同じくVRコンテンツをつくれるソフト開発エンジン 「Unity 5」は、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの伊藤周氏が紹介。
Unity 5は、今月4日に発表されたばかりの最新バージョン。バージョン4まで有料の「Unity Pro」で提供していた機能が、無料の「Personal Edition」でも使えるようになったことについて、会場から多くの拍手が送られました。
伊藤氏は自主制作のVRコンテンツも披露。ドローンを使って航空動画を撮影した360度映像をOculus Riftやスマホ用HMDで見せていました。
そのほか、栗坂こなべさんがスク水着用で発表して会場を大いに沸かせるなど、見どころ満載なイベントでした。
#OcuBen 登壇資料をうpしました。資料の引用元やたぶん語ってあろう言葉、パフォーマンスを補足追記。あの場の臨場感はこのスライドだけではちょっと伝わらないかもですが… >UE4学園追放による頭位置移動入力方法 http://t.co/0kyIB0XoMx
— 栗坂こなべ@2.5次元イラスト研究家 (@kurisaka_konabe) March 9, 2015
VR技術は数年後にはスタンダードになっているかも?
発表者の中からは「まだまだ発展途上だが、将来スタンダードな技術になっている可能性もある」といった意見も聞かれました。現段階ではOculus Riftを使う場合、特にグラフィック性能の高いパソコンが必要になり、多額のコストが掛かってしまいます。
しかし、より安価なスマホを使った手軽に提供できるようになっているので、今後はVR体験がより多くの人に周知されていくはずです。今後のVR技術の発展と普及に期待を感じさせたイベントでした。
●関連リンク
・開催案内
・しのびや.com smarter事業部 Wizapply(主催)