「攻殻機動隊」の世界を迫力満点のVRアトラクションで! 東京ダイバーシティ「hexaRide」体験レポ

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東京・お台場に位置する複合商業施設「ダイバーシティ東京 プラザ」。同施設は、2012年の開業以来初の大規模リニューアルとして、11月2日より新規・改装48店舗を順次オープンする。

今回のリニューアルでは、「体験型エンターテイメントコンテンツを拡充」の一つのポイントとしており、日本初上陸のVRライド型アトラクション「hexaRide(ヘキサライド)」をはじめとした、新規アミューズメント施設の導入を行っている。

今回、11月2日からの稼働に先駆け、「hexaRide」の先行体験に参加することができた。この記事では、その様子をレポートしていく。

 

「hexaRide」とは

 
「hexaRide」は、VRの映像に連動して動く12人乗りのライド型アトラクションだ。体験者はVRゴーグルを被ってライドマシンに乗り込み、360°に広がる映像とダイナミックな座席の動きでより臨場感のあるコンテンツ体験ができる。

 
「異空間ニ、接続セヨ。」をテーマにしたhexaRideでは、日本のアニメーション作品などの世界に、この装置を通じて接続することができるという設定だ。

今回hexaRideで接続するのは、マンガ、劇場映画、テレビアニメなど様々なメディアで展開している近未来SFの大作「攻殻機動隊」の世界。草薙素子ら「公安9課」のメンバーとともに、今回のアトラクションのために製作されたオリジナルシナリオの「攻殻機動隊GHOST CHASER」を体験できる。

また、第2弾コンテンツには、先日ハリウッドで実写映画化も発表された「進撃の巨人」のアトラクションが予定されている。

 

6方向稼働のアトラクションで公安9課の戦いを体感!

 
hexaRideでは、まず導入ムービーを見てから体験に入る。「攻殻機動隊GHOST CHASER」では、草薙少佐から直々のメッセージで、hexaRideにのって公安9課の任務に参加してほしい旨が伝えられる。「怯むなよ?」と少佐に釘を刺された後、体験者はそれぞれ座席につく。

 

▲座席の様子はこんな感じ。VRゴーグルとヘッドセット、そしてシートベルトを装着してアトラクションを体験することとなる。

 

▲アトラクション中の様子

 

▲動きはなかなか激しい。

「ヘキサ」とは、ギリシャ語で「6」を意味する。hexaRideは、6本の稼働装置によって座席が動作しており、これによってより自由度の高い動きが可能になっているのが特徴だ。

 

▲6方向稼働と3方向稼働の比較動画。より多様な動きが可能なhexaRideは、様々な映像コンテンツの表現に対応できるだろう。

 

▲VR映像のイメージ。今回のシナリオは、草薙素子をリーダーとする「公安9課」が、クザン共和国の国防大臣を護衛するオリジナルシナリオ。体験者はhexaRideに乗って電脳空間にアクセスし、「公安9課」の一員として襲い掛かる反政府軍との戦闘を体験する。

 


▲シナリオには草薙をはじめ、バトー、パズ、サイトウ、ボーマ、そしてロジコマが登場。各キャラの視点を行き来しながら、カーチェイスや銃撃戦、爆弾解除、狙撃などそれぞれのミッションの様子をVR視点で体験する。

 

▲時には電脳空間での視点を体感することも。

 

▲本コンテンツの映像は、ベネチア国際映画祭、シッチェス国際映画祭など多くの映画祭でVR部門に正式招待され、世界中で高い評価を得ているVR作品「攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver」の東弘明監督とプロダクション I.Gが制作を手掛けている。その美しさ、迫力は圧巻の一言だ。

 
また、事前の情報では分からなかったのだが、本アトラクションでは、映像に合わせて「風がくる」というのも特徴。言葉にしてしまえば簡単だが、これを実際に体感するとその臨場感は段違いだ。

特にカーチェイスのシーンでは、車が「風を切って走る」という感覚を肌で感じることができ、その疾走感は最高に気持ちがいい。

 

▲足が付かないことで、独特の浮遊感が生まれる。

 
そしてもう一つ。画像を見てもらうと分かると思うのだが、本コンテンツ、体験中は「足が地面に触れていない」。これも言葉にしてしまうと「それが何?」といった感じだが、これも体験すると独特な浮遊感を演出しているのが分かる。

足が地面に触れていないことで安定感を失わせ、前後左右上下、様々な方向への動きがよりダイナミックに感じられる。もちろん、シートベルトや手すりがあるので安全面の配慮は十分である。

 

次世代の映画のカタチ……かもしれないhexaRide

VRアトラクションの中にはゲーム性、インタラクティブ性を重視するものも多いが、本作は「次世代の映像コンテンツ」というイメージだ。現在一部の映画館などで展開している「4DX」というコンテンツがあるが、これはその発展形に近い。

4DXも、映像のシーンに合わせて座席が揺れたり、風などを発生させるというものだが、従来通りの平面のスクリーンで上映する。もちろんそれも演出の工夫でコンテンツを面白くする要素として使えるのだが、臨場感という面では限界がある。hexaRideでは、視界360°が映画の世界のため、実際に「映画の世界に入っている」感覚が強い。

 
またそもそも、4DXでは、映画自体がアトラクション的な演出を想定していない場合が多いため、座席の揺れ方や風などと映像との一体感が感じられず、「映画」と「揺れて風や水が出るイス」という別個のコンテンツを同時に体験しているという印象が筆者はあった。

hexaRideは、映像がそもそもアトラクション用に制作されているので、座席の揺れ方や映像がピッタリ合っているおり、映像とライドマシンが一体になった「VRライドアトラクション」という一つのコンテンツを体験している感覚があった。

 
もちろん、装置の導入や、コンテンツ制作に新たなノウハウが必要になってくるという点から、普及に関しては様々な障害があるだろうが、これだけ没入感を得られるコンテンツであれば、今後さらに広まっていくことは十分に予想できる。数年後にはこれに近い「体感型映画」が主流に……なんてことも考えられる話だ。

VR好きな人、「攻殻機動隊」好きな人、そして映画好きな人なども、ぜひこの「hexaRide」を体験してみてほしい。

 
●施設概要

体験開始:11月2日
体験人数:1~12人
体験時間:約8分
所在地:ダイバーシティ東京 プラザ5F
営業時間:10:00~21:00
定員:12人
料金:
・大人 1000円
・中人 800円
・子供 400円

(C)士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊 新劇場版」製作委員会

 
(TEXT by 高橋佑司)

 
●関連リンク
hexaRide 公式サイト
hexaRide 公式Twitter

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