ソーシャルVR「VRChat」1か月でユーザー数が10倍近くの195万人に
自分の好きなアバターの姿を借り、仮想空間上で他者とコミュニケーションをとれるVR対応コミュニケーションツール「VRChat」が、この1か月ほどで爆発的にユーザー数を伸ばしている。
2017年12月17日時点でSteamにおいて約20万だったインストール数が、2018年1月17日時点では195万に達し、その数は実に10倍近くまで膨れ上がっている。
VRChatは、3Dの仮想空間内で自分の分身となるアバターを用い、他者との会話やミニゲームなどのコミュニケーションを楽しむことができるソフト。2017年2月1日にアーリーアクセス版をリリースし、Steamあるいは公式ページから無料でダウンロードできる。
同ソフトは、「HTC VIVE」や「Oculus Rift」といったVRプラットフォームにも対応している、いわば「VR版のSNS」のようなツールとなっている。
ボディトラッキングやアイトラッキングに対応しており、自分の動きをアバターに反映させることが可能。VRデバイスがなくとも、PCだけで利用することができる。
また、アバターや、仮想空間そのもの(ワールド)をカスタマイズでき、オリジナルの3Dモデルを使用したり、配布されているMikuMikuDance(MMD)のモデルを利用してVR空間でコミュニケーションすることも可能だ。
ソフトのインストール数は、2017年11月初頭までは合計10万程で推移していたが、年末年始の時期からその数を伸ばし、この1週間では1日ごとに約10万人がインストールしているという驚異的なペースになっている。
この背景には、YoutubeやTwitchといった、動画配信サイトによる影響があると考えられる。
配信で同ソフトを利用する人が増え知名度が上がったほか、今話題となっている「バーチャルYoutuber」たちにとっては、仮想空間で彼らと直接触れ合える場としての役割を果たせるのも大きいだろう。
バーチャルYoutuberの「ミライアカリ」は、2017年11月23日にVRChatの動画を初めて公開。当時のソフトインストール数は約12万だったが、公開1か月後の12月23日には約27万となり、2倍以上に増加している。
彼ら/彼女らの活動に、今後VRChatがどのような影響を及ぼすのかにも注目していきたい。
※記事上のデータは、(http://steamspy.com/app/438100)を参照。
(TEXT by 高橋佑司)
●関連リンク
・VRChat(英語)
・Steam VRChat
・Youtubeチャンネル「Mirai Akari Project」