リコーブースにジャイアントTHETAが降臨!! PC向けリアルタイム再生アプリも展示【CES 2016】
1月6〜9日まで、米国ラスベガスにて開催されている家電見本市の
「CES 2016」。会場のひとつであるラスベガスコンベンションセンター(LVCC)のセントラルホールでは、ソニーやパナソニック、ニコン、キヤノンといった日本企業も含む、大手がブースを構えていた。
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その中で、VR業界的に注目しておきたいのが、リコーイメージングアメリカのブース。昨年10月にリリースして、大きく注目を集めている360度カメラの「THETA S」を全面に打ち出した内容だった。
ひときわ目を引いたのが、入口に面して置かれていた2つのTHETA Sオブジェだ。担当者にきいてみたところ、「ジャイアントシータ」という名称も用意しており、開発段階では巨大ボタンを押して実際に撮影できるようにする案もあったとか。
ジャイアントシータと写真撮った! pic.twitter.com/TRFJXFzxCF
— Minoru Hirota (@kawauso3) January 8, 2016
高さは身長177cmの筆者をゆうに超えているので2mほどと推測される。うち1台は日本に持ち帰るそうで、そのために上下に分離できる機構になっているとか。展示されたらガジェットファン絶好の撮影スポットになりそうですね。
リコーがプロジェクターを提供している中国企業のFulldome.proも会場内にドームを設置。下記のような感じでTHETA Sで撮った写真のスライドショーを表示していた。写真を横方向にグリグリ動かす演出で、結構酔う感じだったのが少し残念だった。
THETAブースにあったドームの内部 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA
さらに既存ユーザーにとって嬉しいのが、リアルタイム再生アプリを展示していたこと。THETA Sといえば、HDMI/USB端子をPCとつないでライブキャプチャーができるのも特徴だ。現状、普通に接続すると、前後の魚眼レンズで撮った円の映像が左右に2つ並んで表示されてしまうが、これをリアルタイムで統合(スティッチ)して長方形に表示してくれる。
Windows/Mac向けで、2月ぐらいのリリースを予定位しているとのこと。リコーさんといえば、THETA向けソフトウェアを怒涛のごとくアップデートしていってますが、さらにその先を残していたとは……。恐ろしい子!
以前、ASCII THETA部の大阪ユーザーイベントにて披露して、発売を予定している三脚アダプターも展示。THETAは三脚に直接つなげてしまうと、底部がふさがってHDMI/USBの端子をふさいでしまうので、リアルタイム配信や充電しながらの使用などに使いにくいという声があったが、このアダプターで改善できる。
ほかにも手動かすことで360度写真を操作できるシステムを展示するなど、超THETA推しなブースだった。
そうした360度カメラを支えてきた功績がたたえられたのか、CES公式の「IINNOVATION AWARDS」で「Best of Innovations」として26のうちの1つに選ばれた。さらにウェブメディア「Videomaker」のBest of CESも受賞したとのこと。
同行した方によれば、昨年のCESでは、THETA Sはリコー本体とは別に規模のブースで展示していたとのことだが、今年は晴れてメインブースの主役にのし上がったわけだ。会場の説明員によれば、来場者はだいたい例年の倍という盛り上がりようだという。
ちょっと違うかもしれないが、3世代THETAを買ってきたガジェットファンの方々なら、地道に応援していた押しアイドルがメジャーで羽ばたいていく感じに近いかも!? 今年もTHETAの発展に期待せざるをえない勢いがビンビン伝わってきた。
(文/Minoru Hirorta)
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