シリコンスタジオ、次世代型ゲームエンジン「Xenko」4月正式リリース
シリコンスタジオは、C#で開発できるオープンソースの次世代型ゲームエンジン「Xenko」を4月に正式リリースすると発表した。
「Xenko」は、C#で開発できる次世代型クロスプラットフォームゲームエンジンだ。開発チームの「すべてのゲーム開発者に、より早く・より自由にゲームを作れる環境を提供したい」という想いを軸に、インディーデベロッパーから大手ゲーム開発会社に至るまでさまざまなニーズに対応できるように設計されている。
最新型のPBR(Physically Based Rendering:物理ベースレンダリング)技術や、デザイン・オブジェクトの保持・再利用・レビューを効率的に行うためのシーンエディター、ビルトイン・プレハブシステム、シーンストリーミングシステムなどの機能も搭載。また、プラットフォーム間でシェーダーを共通化できる最新のシェーダーシステムを採用している。コードは、エンジンの深部まで調査できるようにオープンソースとして公開している。
●先進的なプレハブシステム
先進的なプレハブシステムによって、ゲームのオブジェクトを個別に編集できる。変更を加えた際、オブジェクトを含むシーンやレベルは自動かつリアルタイムに更新。さらに、テンプレートオブジェクト(プレハブ)はシーンエディターに取り込まれた後は自由に調整・変更できる。
あとから元のテンプレートオブジェクトに追加修正を加えた場合でも、変更は自動的に反映され、シーンエディター内の変更を加えたオブジェクトにマージされる。複数のテンプレート(プレハブ)を組み合わせて全く新しいテンプレート(プレハブのネスト化)を作ることも可能だ。元のテンプレートに加えた全ての変更は自動的に反映されるようになっている。
●ライトプロッブによる自然なライティング
ライトプロッブは、周りのオブジェクトから自動的に間接ライトの影響を計算するグロバールイルミネーション技術だ。例えば、光源が白くても、シーンの中に赤いオブジェクトがあればそのオブジェクトが周りに赤色の影響を与える。
「Xenko」のライトプロッブ技術は、ピクセルごとに間接ライトの影響を計算。大きい静的なオブジェクトにも動的なオブジェクトにも柔軟に対応し、便利に機能する。シーンごとに手動で光源を設定する必要がほとんど無いため、簡単で効率的に自然なシーンが作れる。
●今後の追加予定機能
今後は、VRに極上なパフォーマンスを与える「NVIDIA VRWorks」技術対応、背景にリアリスティックライディングを与える「ライトマッピング」技術対応、アニメーション・エフェクト・イベントなどをスケジューリングできる「カットシーンエディター」の追加などを予定している。
ライセンスプランなどの詳細は近日中に公式サイトにて公開予定。
●関連リンク
・Xenko 公式サイト