綾瀬はるかの「おつかれさまです」が沁みる 全国VR TEATERでジャイアントコーンVRを見よう
VRにおいて最も重要なのは、自分で体験してみること。「百見は一体験に如かず」という言葉があるぐらいに、まずはかぶってコンテンツの中に入ってみないと、その良し悪しが実感できないのが現実だ。
先日より江崎グリコがYouTubeにて公開した綾瀬はるかさんが登場する「ジャイアントコーン」の360度動画も同様で、ネットで見るのとVRゴーグルをかぶって体験するのとではまったくの別物になる。3月29〜31日に都内で体験イベントを実施していたので、ものは試しということで取材してきた。
見られる動画は上と同じですが、VRゴーグルで見ないと伝わらない部分が多いです。
めっちゃ食べたくなる
筆者が取材した30日は、渋谷マークシティーの1Fにある特設スペースにてGear VRで体験が可能だった。業界向けの展示会とは異なり、VRを知らない通りすがりの人々が呼び込まれていたことも多く、人数では1日あたり数百人は体験していたとのこと。
早速、行列に加わってかぶってみたところ、まず赤いグリコカラーの部屋に自分がいることがわかったあとに、綾瀬はるかさんが壁の合間からひょこっと顔を出して、目の前に歩いてくる。
その後、「一生懸命頑張っても誰も見てくれないって思う? そんなことないよ〜。私はちゃんと見てたもん!」と励ましてくれたり、太鼓を叩いてエールを送ったり、疲れた心に沁みる名言を読み上げてくれたりと、こちらに向けて話しかけてくれる。ラストではジャイアントコーンを冷蔵庫から取り出し、さらに2人の綾瀬はるかさんが登場して「お疲れ様です!」と応援してる流れだ。
VRゴーグルで見ていいなと思ったのは、ちょっとした照れ(?)のような素顔が一瞬感じられたことだ(確か太鼓を叩くシーンだったはず)。テレビのような画面でみると、ズームで演者の一部だけが写っていることが多いが、VRゴーグルなら劇場で見るように同じ空間を共有しているので、演者の全身が見えてしまう。目は口ほどに物を言うし、体全体はもっと多くの意味を発信しているわけで、より演者の気持ちが伝わってくるわけだ。
そもそも綾瀬はるかさんと二人っきり(最大3人に分身しますけどね)というシチュエーションは、人生というガチャにどれほど課金しても普通は起こり得ないわけで、それだけでも貴重な体験と言えるだろう。
ニヤニヤ。
そして最後のジャイアントコーンだ。VRゴーグルをつけて若干顔のあたりが蒸れつつあるところで、目の前で綾瀬はるかさんに美味しそうに食べられてしまったら……。アイスの冷たい口当たりや、チョコとナッツのいい香りが脳内でマッハに想起されて、自分も非常に食べたくなってしまうわけだ。VRおそるべし。
体験イベントでは、見終わった絶妙なタイミングでジャイアントコーンを無料でいただけた。これ! 今まさにこれが欲しかった!
この体験イベントは終わってしまったわけだが、4月4日より全国のネットカフェなど143箇所にて展開しているVR THEATERにて提供するので、VRゴーグルを持っていない人はぜひ訪れて体験してほしい。綾瀬はるかさんのファンなら必見。労働に疲れている方も、ぜひ目の前で励まされに行ってほしい。その際、ジャイアントコーンを持参していくと、見終わったあとに悶えずに済みます。
あの手この手で労ってくれる
この360度CMはどういった流れで生み出されたのか? せっかくなので、制作を担当した電通の第4CRプランニング局デジタル・クリエイティブ4部クリエイティブディレクター、寺本誠氏に簡単にインタビューした。
──360度のスクリーンでどうやってお疲れ様を表現しようとしたのでしょうか?
寺本氏 ジャイアントコーンは毎日がんばっている現代の人たちをねぎらい、たたえてあげるブランドです。しかし、人によってねぎらい方は様々。元気づけられることでがんばれる人もいれば、優しい気遣いが染みる人もいます。そして先人の知恵である名言を聞くことで、何をすべきか気づく人もいる。
そこで360度のあらゆる角度から、綾瀬さんがあの手この手で直にねぎらうことで、ジャイアントコーンのメッセージである「おつかれさまです」を届けています。最後に綾瀬さんから「おつかれさまです!」とジャイアントコーンを手渡された時の「幸せ感」がVRゴーグルを外した後も続くといいなと思っています。
──撮影やプランニングで一番苦労した点は?
寺本氏 綾瀬はるかさんは希有な能力を持った女優さんです。五感で楽しむVRだからこそ感じ取れる、綾瀬さんのチャーミングさや人間力。3つの違った綾瀬さんの個性をどう感じてもらうか?というのをまず考えました。
制作で苦労したのは、作中では360度の様々な方向から綾瀬さんが登場するのですが、体験する方がいかに自然にその方向に向きたくなるか?を目指して、インターフェースや登場の仕方、音声といった演出面で様々なトライをしています。
(TEXT by Minoru Hirota)
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