コントローラに熱触覚のリアルタイムな変化をもたらす! TEGWAY「ThermoReal」を体験【TGS2017】
9月21日から24日まで開催されていた東京ゲームショウ2017で、韓国のTEGWAYが「ThermoReal」を展示していた。
ThermoRealはゲームやVR、ARでプレイヤーがゲームシーンに応じて瞬時に温度や痛みを感じることができるデバイスで、TGS2017の展示ではスマートフォンを用いたARのデモと映像に合わせて温度が変化するデモの2つを体験することができた。今回は体験できたデモの内容を紹介する。
スマートフォンを用いたARのデモでは、表面の温度が変化するバーの先端にスマートフォンが取り付けられていて、スマートフォンのカメラが映す映像に合わせてバーの温度が変化した。火事の家の絵を映すとバーは熱くなり、消火されている家の絵を映すとバーは冷たくなった。スマートフォンに映る映像の変化とThermoRealの温度変化に遅延は全く感じられず、リアルタイムなインタラクションに耐えうるデバイスであることがわかった。
体験者が二つのバーを握った状態で映像に合わせてバーの温度が変化するデモでは、温度変化によってもたらされる臨場感をアピールしている。流れる映像は主観視点で道を一直線に前に進んでいくもので、ドラゴンがこちらに火を吐いてきたシーンではあまりの熱さにこのままでは火傷してしまうのではないかと筆者は思わずバーから手を離しそうになった。その直後に雪に覆われた世界のシーンに切り替わり、バーがひんやりと冷たくなった。
また、ThermoRealは熱さと冷たさを素早く交互に切り替えることで痛みを感じさせる機能があるのだが、筆者は熱さと冷たさに気を取られてそれが痛みであると認識できなかった。ThermoRealで痛覚を感じるかどうかは個人差が大きいのではないだろうか。
TEGWAYは将来的にThermoRealをゲームパッドやモーションコントローラ、ジョイスティックやグローブ型コントローラなどに搭載できるようにする予定だという。
今回のデモを通して、温度変化によってVR・AR・ゲームにもたらされる臨場感は相当なものになることが実感できた。
筆者の個人的な要望としては、ARやVRで没入感を高めるだけでなく、一般的なゲーム機やVRHMDのコントローラのグリップを長時間握っているとだんだん手が熱くなってくるのを緩和するためにグリップの表面を一定の温度に保つ機能を実現してくれたら嬉しいと思う。
(TEXT by ぱソんこ)
*東京ゲームショウ2017まとめはこちら
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