森ビルが語る、都市や車のVR活用 20年以上に渡る事例を一挙公開【JVRS Nagoya】

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5月30日、愛知県・名古屋国際会議場において、グリーとVRコンソーシアムが主催、日経BPが共催する「Japan VR Summit Nagoya 2017」のプレミアムセッションが開催された「Japan VR Summit」は過去2回開催されているが、今回は製造業の多い中部地区で開催されたこともあって、ビジネス分野のVR活用を語るセッションが多くを占めていた。その中から本記事では森ビルによる「都市開発デベロッパーが考える都市と車とVRの使い方」をレポートする。

 

森ビル 都市開発本部 計画企画部 メディア企画部 部長、矢部俊男氏。森ビルといえば六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズなどを手掛けるデベロッパーだが、社内には巨大ジオラマ(東京都の13区を網羅したものなど)を制作し、これを都市開発の指針として使っていることでも知られている。

 

虎ノ門ヒルズ建設時はこの模型とVRを組み合わせて建設のシミュレーションを行った。

 

また、VRにおいても20年前の第1次ブーム時代にアナログを使ったものを制作しており、1995年には淡路大震災の被災映像をVR風に撮影する、ということも行っている。

 

六本木ヒルズの完成予想図も同様の手順でCGで作られた。256色のグラフィックが懐かしい。

 

都市のテクスチャや建物内外のオブジェクトを研究・作成。「これはこのデベロッパーなのでこんな感じ……」という資料が大量にファイルされている。

 

同社が運営するラフォーレ原宿を舞台にアバターを使ったバーチャルショッピングを展開したことも。

 

六本木ヒルズの森美術館で展示した作品群もデータ化されており、VR化も可能。もっとも著作権の問題があるとのことで公開は難しいそうだが。

 

都市開発には車との共存も必要ということで、BMWとの協業も紹介された。森ビルはBMWのゼロエミッションカー「メガシティビークル」の開発に協力を行っている。

 

六本木ヒルズ、虎ノ門ヒルズでのBMWの協業の例を紹介。ちなみに六本木ヒルズの地下駐車場にはBMWの公認中古車ディーラーが出店しており、メンテナンスの簡略化に寄与している。

 

お台場のBMWショールームでは実車を使ったVRコンテンツを展示(現在は調整中)。電気自動車の特色を生かし、節電をしながらお台場から虎ノ門ヒルズまでのドライブを行うというもの。将来的にはGを加える、といったリアルな処理を追加していくとも

 
都市開発は時間がかかるため、完成時にどのような技術が現実に投入されるかを考えたビジョンを共有する必要がある。それはデベロッパーだけでなく、自動車開発でも同じことだと学んだ、と語る矢部氏。今後はデベロッパー、自動車メーカー両社の関係が深くなると考え、両者のビジョンが合わさった未来を、VRを使ってイメージを共有するツールを提供することが次のミッションになるとのことだ。

 
(TEXT by Shogo Iwai)

 
 
*Japan VR Summit Nagoya 2017まとめページはこちら

 
 
●関連リンク
Japan VR Summit Nagoya 2017
森ビル
都市づくりのコミュニケーションツール
BMW Japan

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