3Dスキャンした実写アバターで「VRオフ会」する猛者が登場 これもうオフかオンかわかんねぇな……
「オフ会」といえば、ネットで知り合った人とオフライン、つまりリアルで会うという行為ですが、どうやら次世代では自宅にいながら参加できそうです。
23日、VRゴーグルをかぶり、自分の体を3Dスキャンしたアバター同士でバーチャル空間で会うという、ややこしい出来事がTwitterで報告されていました。
舞台となったのは、1ヵ月でユーザー数が10倍近くも増えるほど人気を集めているソーシャルVRサービスの「VRChat」。「バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさん」ことバーチャルYouTuberの「ねこます」さんが激推ししていたことで知った方もいるはず。
VRChatは自分の好きなアバターを使えるのが特徴ですが、そこにメディアアーティストの坪倉輝明(@kohack_v)さんが注目して、以前、3Dスキャンした自分の体のデータを登録。さらに左手に光る剣、右手にファイアボールのエフェクトをつけて、「能力者」っぽく振る舞って遊んでいました。
VRChatに「3Dスキャンした自分」のアバターを作ったぞー!?
主人公感出すために能力者っぽいエフェクトも追加してサイコーじゃ???
現実の体を捨ててリアル(?)バーチャルYouTuberとして生きていける!?
#バーチャルYouTuber #VRChat pic.twitter.com/wloei94dxL— 坪倉輝明@メディアアーティスト (@kohack_v) January 22, 2018
さらに別ルートからVRChatに興味を持った、HoloLensアプリ開発者のmorio(@morio36)さんが、知り合いだった坪倉さんにアドバイスを求めて、話の流れでフレンドを申請。23日夜に「今入れますか?」とVRChatで会うことになって、morioさんも以前3Dスキャンした自分の体でログインしたところ、バーチャル空間なのにリアルの顔同士で会うという「VRオフ会」になったそうです。
— morio (@morio36) January 23, 2018
現地では、VRChatの操作方法や「能力者」エフェクトのカッコよさなどを、身振り手振りを交えて声で会話していたとか。
坪倉さんに当時を振り返ってもらうと、「音声も若干の遅延はあるけど全然気にならないし、3D音源で声の出て来る方向も合っているのではっきり聞き取れます。実写アバターだと、リアルで会うのと感覚が近くて、リモートワークや全部会議とかこれでいい気がしました」と、可能性を大いに感じた模様。
VRChatの中で@morio36 さん@hushinomiya さんと会ってきた。
リアルアバターで会うとオフ会なのかオン会なのかよくわからない…。 pic.twitter.com/tPtCDoEXZt— 坪倉輝明@メディアアーティスト (@kohack_v) January 23, 2018
さらに、3Dスキャンではないアバターの「ふしめろ」(@hushinomiya)さんが合流して3人で記念写真。
VRChatに実写アバターを持ち込む方法についても聞いたところ、3Dデータは坪倉さん、morioさんとも、東京都港区にある「SUPER SCAN STUDIO」にてスキャンしたそうです。
3Dモデルは以前この動画で作った3DモデルをVRChat用にリトポ&調整して使ってます。#VRChat Wikiを参考にさせて頂きました。
撮影協力:SUPER SCAN STUDIOhttps://t.co/2qCxbLsUdP pic.twitter.com/HnZ5Vzu5Qw— 坪倉輝明@メディアアーティスト (@kohack_v) January 22, 2018
人の体として動かせるようにする「リギング」という作業では、坪倉さんはBlenderで手づけし、morioさんは「mixamo」というオンラインサービスを利用。さらにソフト開発ツール「Unity」に持ち込んで、VRChat SDKを利用してアバターを書き出しています。なお、mixamoを使うと、Unityに読み込んだ際にトラブルが起こりますが、下記の手法で解決できるそうです。
ボーンの問題はこれで解決したっぽい。UPPERCHESTをnoneにしてChestを02に。
>if you guys use mixamo rig and unity(spine_02). simple set upper body as none then set chest as spine_02. hope it help you guys. mine work in this method.https://t.co/poS4ahSmfN— morio (@morio36) January 23, 2018
ちなみにmorioさんがVRChatに興味を持ったのは、morioさんの実写アバターを他人に貸してログインしたときの話を聞いたのがきっかけだとか。なりすましでバーチャル空間に入るって、なんとなくゴーストが囁く素敵な響きですね……!
(TEXT by Minoru Hirota)
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