ワン・トゥー・テン、空間認識デバイス「3Dトラッカー」開発立ち上げ VRからIoTまで応用可
ワン・トゥー・テン・ホールディングスのグループ企業であるワン・トゥー・テン・ドライブは、センサーが空間認識するデバイス「3Dトラッカー」の開発体制を立ち上げたと発表した。さまざまな形状に対応し、物体の位置関係を3Dでトラッキングできるため、VR体験やIoTへの活用を想定している。同社は、開発・生産だけでなく、体験全体の企画・立案までできる体制を整えているという。
「3Dトラッカー」は、HTC VIVEなどで使用されている3次元の物体をVR空間で認識する技術「Lighthouse」のパートナーシッププログラムをベースとしている。ワン・トゥー・テン・ドライブ CTOの森岡東洋志氏が、米国シアトルのSynapse社で開催された対面研修プログラム「Steam VR Tracking Training」を修了し、同テクノロジーを活用。プロダクトデザインチームとエンジニアチームの連携によって、案件に最適な形状の回路設計とプロダクトデザインが可能となる。森岡氏は以下のようにコメントしている。
●ワン・トゥー・テン・ドライブ CTO 森岡東洋志氏 コメント
「HTC VIVEのトラッキングシステム『Lighthouse』はコストの低さと精度の高さから、様々な用途へ広がっていこうとしています。ただし、そのためにはトラッキングデバイスであるコントローラが汎用のゲーム機として特化した形状・機能になっていることが障害になっています。
そこでシアトルにて講習を受講し、より実践的なノウハウを獲得し、オリジナル筐体のトラッキングデバイスを開発できるよう体制を整えました。今後は、アミューズメント用途のオリジナルトラッキングデバイスやAR用途の開発環境など、Lighthouseを利用したオリジナルデバイスの開発を予定しております」
また、同社は「3Dトラッカー」の応用例を次のように挙げている。
●3Dトラッカー 応用例
・VR空間での戦闘体験用の剣型や銃型のコントローラー
・飛行を精緻に制御可能な室内用小型ドローン
・所作で家電をコントロールできるスティック型IoTリモコン
・撮影位置や角度を自動把握することで、VR体験者とCG空間とを自動合成できるカメラデバイス
・照射対象の形状に自動的に映像を合わせることが可能なムービング・プロジェクションマッピング・システム
●関連リンク
・ワン・トゥー・テン・ドライブ ウェブサイト