スマホでも本格マイクでカラオケ配信! スマホ向けオーディオIF「GO:MIXER PRO」が快適すぎる
バーチャルYouTuber配信アプリの登場や、SHOWROOMアプリのDAMカラオケ対応など、最近はスマホ配信の勢いが増している。ただ、スマホ配信では、基本的にスマホ搭載のマイク、あるいは付属のイヤホンマイクを使う事が多く、当然ながら本格的なマイクと比べると音質は低くなりがち。カラオケ配信では音が割れることもある。
しかし、配信者としてはやっぱりいい音質を目指したいもの。
それを解決するのがオーディオインターフェース。今回試してみたのはスマホ向けオーディオIF機能を備えたローランドのミキサー「GO:MIXER PRO」だ。
入門機の「GO:MIXER」、上位機種の「GO:MIXER PRO」
GO:MIXERシリーズには2機種がラインアップされている。入門機の「GO:MIXER」、上位機種の「GO:MIXER PRO」で、大きな違いとして上位機種のPROには下記の機能が備わっている。
・ループバック機能(オン/オフ可)
・USB Type-Cでのスマホ接続に対応
・コンデンサーマイク対応(XLR端子搭載、電池駆動対応で電池からファンタム電源供給対応)
・ミニピンのマイクに標準対応(プラグインパワー対応)
GO:MIXER
▲入門機となるGO:MIXERは、マイクの入力は標準フォーン端子のみ。実売価格は1万1000円前後。
GO:MIXER
▲上位機のGO:MIXER PRO。マイク入力はミニピンのほか、フォーン、XLR端子にも対応し、ファンタム電源供給が必要なコンデンサーマイクの接続も可能。実売価格は2万円前後。
スマホから電源供給も! 繋ぐだけで使えちゃう手軽さ
今回はスマホ配信に向いた機能を備えている上位機の「GO:MIXER PRO」とiPhone7を使ってみる。手順は簡単で、GO:MIXER PROに任意のマイクを接続。付属のケーブルでiPhoneに繋ぐだけでおわり。
GO:MIXER PROにはiPhoneから電源供給されるので、他のオーディオインターフェースに比べてケーブル類が少なくてすむ。ギターやベース、キーボードなどの入力に対応しているので、スマホで弾き語り配信などもできてしまう。
▲写真右側の大きな黒い端子が、標準フォーンとXLRの兼用端子。中央にある「PLUG IN MIC」はミニピンのマイクを繋ぐ。なお、コンデンサーマイクを用いるときは、単四電池を4本入れたら、「PHANTOM POWER」というマイクに電源供給するスイッチをON(48V)にする。
▲ヘッドフォンは前面にある「MONITOR OUT」に繋ぐ。また「LOOP BACK」を「ON」にしておくと、自分の声とカラオケ音源などとのタイミングのズレをなくすことができる。
▲マイクをつなげたら、付属ケーブルでiPhoneを繋ぐ。
▲iPhoneがGO:MIXER PROを認識すると、コントロールパネル右上に青い電波のようなマークが現れるのでタップ。
▲オーディオ入出力の選択画面になり、「GO:MIXER PRO」が選択されていることを確認したら準備完了。
▲最後に音量を調整。左上のつまみがPLUG INマイク、右上のつまみがフォーン/XLR端子に接続したマイクの入力レベルを調整する。下中央はマスターボリュームで全体の音量を調整するつまみだ。
セットアップを終えて試しに配信してみたところ、今回はボーカル用の「SENNHEISER E945」(2万円前後)という、ちゃんとしたマイクを使ったので結果は言わずもがな。スマホ搭載、あるいは付属のイヤホンマイクより格段にしっかりとした声を届けられた。音量などの設定が適切であれば、大声を出してもハードウェア的な要因で音が割れることもなかったので、スマホ配信のクオリティをワンランクアップすることが可能だ。
贅沢をいえば、ライブ配信中の休憩や咳き込んでしまったとき、“親フラ”などで意外と役立つミュートボタンがあるとうれしかった。だが、各種ダイヤルも直径が約1.5cm(筆者計測)あって操作しやすいので、マスターボリュームをひねることでミュートし、再び音を出す際も任意のボリュームに簡単に合わせやすいことから、慣れてしまえば特に問題ないかもしれない。
そして何より、スマホ向けオーディオインターフェースだけあって、他の機器と比べると接続が圧倒的にシンプルで扱いやすい。電源アダプターもいらないし、ドライバーのインストールも不要。スマホとの接続ケーブルだって、iPhone用のLightningケーブル、Android用のUSB Type-Cケーブル、microUSBケーブルもちゃんと付属している。本当にスマホにケーブルを挿すだけで使えるのである。
なお、今回はSHOWROOMでの配信も試し、筆者環境では通常どおり配信できることを確認したが、執筆時点で同製品の動作確認済みリストには載っていない。つまり正式対応外なので、場合によっては配信できないこともある点は注意してほしい。
動作確認済みスマホや対応プラットフォームは以下から確認できるので、簡単に本格マイクでの配信に興味がある人はチェックを。
(文・編集 花茂未来)
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