ガンコンで狙って撃てるのがチョー快感! VR世代のFPS「Farpoint」レポート
もしあなたが宇宙を旅していて、未知の惑星に不時着したら、そしてその惑星に未知の生物がいて、あなたを攻撃してきたらどう対処するのか? そんなシチュエーションを体験できるのが、PlayStation 4向けVRシステム「PlayStation VR」で遊べるVRFPSの「Farpoint」だ。
開発は、エレクトロニック・アーツやソニー・インタラクティブエンタテインメントのスタッフが立ち上げた新スタジオImpluse Gear。プロデュースは「風の旅ビト」などをプロデュースし、PS VR向けタイトルでも「Modern Zombie Taxi Driver Co.」が控えている、SIE WWSサンタモニカスタジオのエクスターナルプロダクション。
ソニー・インタラクティブエンターテインメントでもイチ押しタイトルとして、E3会場となるLACC・ウエストホールのバナーを飾っていたり、かつてのVR対戦ゲーム「RIGS」以上に試遊機を設けて、多くのプレイヤーが試遊できるように対応していた。それでも毎朝10時にスマホアプリで申し込めるデモの予約は瞬殺。「GOD OF WAR」や「HORIZON ZERO DAWN」など、SIE WWS内製タイトル並みの待遇といえるだろう。
さらにVRならではの体験を引き上げるには、ゲームコントローラーの「DualShock 4」やモーションコントローラーの「PlayStation Move」(PS Move)単体では不可能、と考えたのか、VR専用のガンコントローラ「PlayStation VR Aim Controller」を新たに用意。
PS3世代のPS Move対応タイトル向けには、このMoveとナビゲーションコントローラをはめ込んで使うライフルタイプのユニット「PlayStation Move Sharp Shooter」もリリースされていた(日本未発売)が、今回のAim Controlerでは、アタッチメントなしに振動付きを実現する「一体型」に再構築された。
と、長ったらしい前置きはそろそろ終えて、実際のプレイをレポートしていこう。砂漠のような惑星に不時着したプレイヤーは他のクルーを探し出し、この惑星から脱出することが目的となる。惑星には攻撃的な原住生物が多数存在し、それを倒しながら進んでいく。
移動はコントローラ後部のアナログスティックで行い、プレイヤーの目線にそって進むような感じだ。そのため、大きな旋回は難しい。ある程度進むとクモのような原住生物の幼体らしきものがやってきた。こいつらは飛びかかって攻撃してくるので狙いをつけて攻撃をする。
今までのゲームだと大抵は左トリガーでズームして撃つというやり方だったが、このゲームでは銃のスコープを実際に覗くことで狙いを定められる。この感覚が気持ちよくて、まさに「仮想世界での現実体験」と感じた!
シーンが進むとクモの成体らしき個体が登場し、毒液を吐きかけて攻撃する。これらは左右移動でかわしながら狙いを定めて撃って対処する。さらに進むと足場のほとんどない崖にそって移動するシーンがあり、谷底が見えない崖を慎重に渡る、と上からクモが降ってくるのでそれを撃ち倒して先に進む。
洞窟の中にはクモの卵が多数あり、そこでクルーの映像が現れた。これを手掛かりとしてクルーを助け出す、あるいは行く末を知る必要がある、ということだ。大型のクモの猛攻を乗り越えて巨大な洞窟の前に来たプレイヤーだったが、そこに待ち受けるのは超巨大なクモの親玉! そいつを攻撃するところで今回のデモは終了した。
FPSというと、VRでは酔いが心配される鬼門のコンテンツだが、基本的に前にしか進まない(=意図しない横方向の視界移動などがない)ため気分よくプレーできた。もっとも、このへん筆者が酔いにくい体質が関係しているのかもしれないが。
現時点では日本での発売は未定なものの、SIE WWSプレジデント兼VRおじさんとして知られる吉田修平氏が、PANORAを含む日本のメディアにお勧めしていたので、そう遠くない時期にはアナウンスがあると筆者は信じている。あ、あと試遊台ではみんな立ってプレイしていたが、実際には座っていても遊べるので大丈夫。
(TEXT by Shogo Iwai)
●関連リンク
・PlayStation Blogの当該記事(英語)
・PlayStation VR