HTC LINKを体験レポ!最大3m四方のルームスケールに対応【au発表会 2017 Summer】
KDDIは5月30日、今夏発売の新製品やサービスをお披露目する「au発表会 2017 Summer」を開催。auオリジナルモデル4機種を含む9機種のスマートフォンおよびケータイ、新サービスの「au HOME」などを発表した。
同発表会ではタッチ&トライ会場も用意。VR関連では25日に発表したVRゴーグル「LINK」(関連記事)や、その対応端末である新型スマホ「HTC U11」、予約購入で専用コントローラー付きスマホ向けVRゴーグル「Galaxy Gear VR with Controller」がもらえると話題の「Galaxy S8/S8+」に触れることができた(関連記事)。
LINK体験中の様子。
LINKはスマートフォンを利用するVRゴーグル。ディスプレーを備えているため、Gear VRやDaydream Viewのようにスマホをセットしてディスプレー代わりにするのではなく、USB Type-Cで有線接続して演算処理を任せるのが特徴だ。
そのため、体験時はVRゴーグルから伸びるUSB Type-Cをスマホにつなぎ、「スマホは胸ポケットなどに収納するスタイル」(ブース担当者)となる。
もうひとつの特徴は、ルームスケールにも対応していること。上の写真で手前の三脚に設置しているのは光学式のステレオカメラで、両手のコントローラーおよびVRゴーグルについているLEDライトを判別することで実現している。
今回は体験コンテンツとして「Fracture(フラクチャー)」というゲームを用意していた。
Fractureは、左手のコントローラーでボールを吸い寄せ、右手のバットをスイングすることでボールをブロックに打ち込んで破壊し、スコアを競うというゲーム。なお、こちらの画像はVIVE版。
こちらがLINKのVRゴーグルと専用コントローラー。VRゴーグルの前方部分から伸びるのはオーディオケーブルで、ヘッドフォンに音声を出力するためのもの。
VRゴーグル内部から伸びる黒いケーブルはUSB Type-Cケーブル。先は二叉に分かれていて、片方をスマホ、もう片方はVRゴーグル内蔵バッテリーの充電用となっている。
VRゴーグル内側。クッションに囲われた部分に比較的ゆったりとしたスペースを設けていて、「メガネ着用でのVR体験にも対応」(同担当者)しているのはうれしいポイント。
ステレオカメラ。文字通り本体左右に2つカメラを備えている。これを体験者の正面になるように設置する。ブース担当者によれば、設置する高さは基本的に体験者の目線程度が好ましいが、プレイエリアを見渡せる位置であれば何処でも問題ないという。
ちなみにステレオカメラには、三脚に固定するためのアタッチメント(写真右)も付属している。これらのVRゴーグル、コントローラー、ステレオカメラ、アタッチメントがLINKの主なパッケージ内容となる。
ステレオカメラの裏面に接続部分があるので、ここにアタッチメントをカチッと装着。アタッチメントにはカメラの三脚や雲台に固定するためのねじ穴を設けている。
実際にLINKでFractureをプレイしてみると、後述のGalaxy S8/S8+を用いたGear VRと同様に、見ている方向や頭の傾きに対する映像の追従はキビキビ動作。頭をぶんぶん左右に振ってもきちんとついてきた。
ルームスケールの精度に関しては、左右の移動はあまり違和感を感じないが、上下に屈伸運動をした場合は、若干ふわふわとした印象だ。ただ、体験会ゆえ万人向けの設定なので、きちんとセッティングすれば解消できるかもしれない。ルームスケールの範囲は、最小範囲であり最適値が縦2.2×横2.2メートル。最大で3メートル四方まで拡張できるが、このあたりは「アプリが対応しているかどうかも影響する」(同担当者)。
HTC U11は見る角度で色味が変化
現段階でLINKに正式対応しているスマホの「HTC U11」。カラーはサファイアブルー(右)と、ブリリアントブラック(左)の2色を展開する。本端末は光の当たる角度に応じて、色合いが変化するのだが、特にブリリアントブラックの変化が顕著で、斜めから眺めると若干グリーンを帯びた風合いになる。
色味はガラスに鉱物を混ぜることで着色し、オーロラのような変化を楽しめるように作ってあるとのこと。背面全体はガラス製で上下左右すべての縁がエッジレスなデザインとなっているのも特徴だ。
また本体の左右側面には感圧センサーを内蔵。「エッジ・センス」という機能名を付けていて、本体をギュッと握るとシャッターを切ったり、長く握り混むことでインカメラとアウトカメラを切り替えるといった操作を可能にしている。
Galaxy S8のVRは文字くっきり
6月8日に発売予定の「Galaxy S8/S8+」。インフィニティディスプレイという、ベゼル部分を大胆に廃したデザインを採用していて、端末正面いっぱいに広がるディスプレイ部分と高精細な有機ELディスプレイにより、まるで端末に写真でも貼り付けているようにくっきり綺麗。これはモックでは? と本当に勘違いしそうになる。
エッジ部分はすべて丸みを帯びたデザイン。
「Galaxy Gear VR with Controller」に同端末を装着した様子。見ている方向や頭の傾きに応じた映像の追従はばっちりで、LINKと同様頭を左右にぶんぶん振っても映像が乱れたり、ついてこないということはなかった。
間近で見る有機ELディスプレーも美しく、ゲーム中の文字はプリントアウトしたようにくっきり読みやすかったのが印象的。コントローラーの精度も比較的良好で、体験したゾンビシューティングゲームでは、ヘッドショットを積極的に狙えた。
以上が「au発表会 2017 Summer」に登場したVR関連の製品。気になるのは7月下旬に発売を控えているLINKの価格だが、現段階では未定とのこと。
ただ、KDDIでは、オンラインショップの「au +1 collection」など同社ネット通販を中心に販売を行う予定だという。
●関連リンク
・KDDI
・HTC
・Galaxy S8/S8+
「Fracture」および「Arcade Saga」は、HTC Corporationの商標です。