ローランド、VT-4の技術を使用したボイチェン機能を搭載したAVミキサー「VR-1HD」発表 3月発売
ローランドは、YouTuberなどの個人での動画配信者等が、出演者自身で映像や音響を操作できるAVストリーミング・ミキサー「VR-1HD」を、2019年3月下旬に発売することを発表した。
価格はオープン価格、初年度販売台数は、国内・海外合計で5000台となっている。
▲VR-1HD プロモーション映像
「VR-1HD」は、映像や音響を操作するスタッフがいなくても、YouTuber、Podcasterなどのパフォーマーやパーソナリティー自身が思い通りに音と映像を演出し、ライブ配信をより楽しい内容にできるように設計されたAVストリーミング・ミキサー。
カメラ、スマートフォン、パソコンなどを接続して最大3つの映像を切り替えたり、ボタン一つであらかじめ設定した構成に即座に変更したりすることが可能。メイン映像に別の映像を子画面で挿入したり、左右/上下に画面を分割するなど、複数の映像を組み合わせた画面構成にすることもできる。
さらに、新たに搭載した「オート・スイッチング機能」によって、対談などトーク番組の出演者の声や、音楽のビート、あるいは予め設定した時間に合わせて映像を自動的に切り替えることも可能となっている。
●「オート・スイッチング機能」の種類
・「Video Follows Audioモード」
出演者の声の音量を感知し、その出演者のカメラ映像に自動的に切り替え。二人で会話をしているときや入力音声を感知しないときは、ワイドショットのカメラ映像に自動的に切り替わる。
※マイク入力数は最大2チャンネル。
・「Beat Syncモード」
入力される演奏や音楽などの音声のビートに合わせてに合わせて、効果的にカメラ入力を切り替え。
・「Auto Scanモード」
入力やシーンごとに予め設定した時間に合わせて、自動的に順次またはランダムに切り替え。
また本製品では、同社のボイス・トランスフォーマー「VTシリーズ」の技術を用いた「ボイス・チェンジャー機能」を搭載している。
そのためライブ配信中にリアルタイムで自分の声をロボット・ボイスに変化させたり、声質や音高を変えて男性から女性の声に変化させたり、さらに残響を加えたりするなど、ユニークな演出が可能だ。
また、USBメモリーに保存した好きな曲やジングル、拍手などの効果音を、ボタン1つで呼び出し、番組を楽しく演出することもできる。
さらに本製品は、音声バランスを自動で調整する機能も搭載している。対談やディスカッションなど2本のマイクを利用する場合、本製品の「オート・ミキシング機能」を使うと、音声入力の有無や音量を感知し、各音声チャネルの音量調整を自動で行ってくれる。
通常、音量の調節は各チャンネルのフェーダーの上げ下げにより行うが、この機能を使うことで、そうした調整が不要となる。
上記の映像の自動切り替え機能と合わせ、配信時の一部操作を自動化してくれる機能を搭載していることで、出演者は映像のスイッチングや演出に専念することができるというのが特徴である。
また、音声の周波数帯域のバランスを調整する「イコライザー」や、大きな音量変化を押さえ聞こえやすくする「コンプレッサー」などを搭載しているのも特徴となっている。
「VR-1HD」は、トーク番組や演奏、ゲーム実況など、魅力的なライブ配信を行いたい個人や、イベントや講義などをライブ配信し、社内外のコミュニケーションやビジネスに活用したい企業や学校などにおすすめの製品とのこと。
ボイスチェンジャーを搭載していることで、昨今話題の「バ美肉」にも活用できそうだ。興味のある人は、ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。
●製品概要
品名/品番:AVストリーミング・ミキサー『VR-1HD』
価格:オープン価格
発売時期:2019年3月下旬
初年度販売台数(国内/海外計):5000台
(文 高橋佑司/編集 花茂未来)
●関連リンク
・ローランド
お詫びと訂正……VT-4とまったく同じ事ができるという誤解を招く表現であったため、初出タイトルから一部文言を変更いたしました。読者ならびに関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。(2018年1月9日13:50)