DJI、ドローン空撮を一人称視点で体験できるゴーグル「DJI Goggles」などを発表
DJIは、ドローンにおける空撮の眺めを一人称視点で体験できるFirst Person View(FPV)ゴーグル「DJI Goggles」、空撮や手持ち映像機器を最大限に活かす高輝度モニター「CrystalSky」を発表した。
●DJI Goggles
・出荷時期:5月20日以降
・価格:5万7800円(税込)
・使用時間:フル充電時 約6時間
超高品質の大型ペアスクリーン、長距離で低遅延なワイヤレス伝送、写真や映像撮影を調整できるコントロール機能を組み合わせたゴーグル。「Mavic Pro」や「Phantom 4」シリーズのユーザーは、バイザーの側面にあるタッチパッドから、多彩なインテリジェントフライト機能を活用できる。
ビームスプリッターを使用することで、両目の前に映像を表示し、偏光の特性を利用して左右の映像の重なりを防ぐ。両スクリーンともに、標準的な2Kディスプレイの2倍以上の画素数となる、フルHD(1920×1080)解像度を搭載。約3メートル先にある216インチのスクリーンを見ているのと同じ状態となる。
DJIのOcuSync伝送システムにより、最大2組の「DJI Goggles」と1台の「Mavic Pro」が接続できる。タイムラグを最小化するため、送信機を経由せずにドローンから直接映像データを受信。「Mavic Pro」で飛行している場合、720p/60fpsの映像伝送と1080p/30fpsの短距離伝送において、最小遅延110msの映像を提供する。
内蔵タッチパッドでは、メニューシステムのナビゲーションがシンプルになり、アクティブトラック、タップフライ、地形フォローモード、シネマティックモード、トライポッドモードといった主要なインテリジェントフライト機能へのアクセスが容易になっている。また「固定翼モード」を使えばまったく新しい飛行方法も可能だ。このモードでは、実際の固定翼機により近い飛行をシミュレートするために、機体は前方へ飛行し、旋回する時は大きな弧を描くように飛行。AR軌道予測機能によって、複雑な環境下でも安全に使用できる。
ヘッドトラッキング機能で、自分の頭の動きによって機体のヨーとカメラのチルト両方を操作できる。頭を左右に傾けると機体も左右に旋回し、頭を正面にすると旋回が停止。また、それ以外のオプションとして、操縦者が送信機で機体を操縦している際に、カメラジンバルの操作も行える。
バランスよく装着できるヘッドバンドが採用されているため、顔への圧力を最小限に抑え、長時間装着しても快適さが保たれる。また、わずか数秒で一人称視点と三人称視点をフリックできるほか、眼鏡をしている上からの装着も可能だ。バイザーを上げるだけで一人称視点モードを終了できるので、機体や周囲の状況を自分の目ですぐに確認できる。スクリーンとヘッドバンドは持ち運びや保管のため、取り外しも可能となっている。
さまざまなインターフェイスを内蔵することで、多数の機器に対応。「Mavic Pro」とOcuSync伝送システム経由の同期のほか、「Phantom 4」「Phantom 4 Advanced」「Phantom 4 Pro」「Inspire 2」は、送信機のUSBポートから接続可能。内蔵のmicroSDカードで、機体からDJI Gogglesにファイルをダウンロードしたり、その場で動画ファイルを確認したりすることができる。HDMI出力で映像機器と接続し、映像を観たり、ゲームを楽しんだりすることも可能だ。
尚、一人称視点飛行を行う場合は、操縦者は各国の法律や規制に常に従い、周囲の空域をモニターする補助者と一緒に飛行することが推奨される。日本国内の場合は、操縦者がゴーグルを使用して飛行する行為は、目視外飛行となり、国土交通省への申請が必要となる。操縦者以外がゴーグルを装着して映像を楽しむ分には特に問題はない。
●CrystalSky
・5.5インチ(1000cd/m2):6万800円(税込) 5月中旬出荷予定
・7.85インチ(1000cd/m2):9万600円(税込) 5月中旬出荷予定
・7.85インチ(2000cd/m2):12万9000円(税込) 6月上旬出荷予定
・動作環境温度:-20度~40度
・動作時間:約6時間(外付け補助バッテリー使用時)
安定した映像を必要とするパイロットや写真家、映像制作者に、スマートフォンやタブレットに比べ、より明るく、より信頼性の高いスクリーンを提供する。最大輝度2000cd/m2の場合、標準的なスマートフォンやタブレットと比べて4倍の明るさとなるため、真昼の直射日光の下でも、はっきりとスクリーンを確認できる。
5.5インチと7.85インチの2サイズをラインナップ。新しいCendence送信機に直接取り付けることができ、そのほかのDJI送信機には、専用のマウンティング・ブラケットを使用して取り付け可能だ。
●関連リンク
・DJI Goggles 製品ページ
・CrystalSky 製品ページ