横浜DeNAベイスターズが日本初の「VR始球式」開催!! ノーバンの裏にはまさかのドラマがあった
既報の通り、横浜DeNAベイスターズは今年3月より「360ベイスターズ」としてオンラインで360度動画のコンテンツを提供し始め、その映像を横浜スタジアムにてモバイル向けVRゴーグル「Gear VR」で視聴できるようにしてる。
さらに6月25日には、サムスン電子のスマートフォン「Galaxy」シリーズが、横浜DeNA vs 読売ジャイアンツ戦を「Galaxy Day」としてスポンサード。抽選で選ばれたファン1名がマウンドに立ち、Gear VRをかぶって360度映像を見て、DeNAの選手にバーチャルレクチャーされてから投げるという、前代未聞の「VR始球式」が開催された。見出しに「日本初」と入れてしまったが、世界でも前例がないのではないだろうか? 現地からのレポートをお届けしよう。
Gear VRで選手からレクチャーを受ける
土曜日ということもあって満員御礼状態。観客は試合前でもスタメンが呼び上げられると声を張り上げて応援しており、テンションの高さが伝わってきます。
そんな中、抽選で選ばれたラッキーな方がマウンドに上がります。渡されたGear VRをおもむろにかぶり……
360度映像を見ながらDeNAの石田健大選手と井納翔一選手から投げ方をレクチャーされます。ちなみに同時にマウンドでも別途キャンペーンに応募した約60名の方がGear VRを装着して、同じタイミングで同じ映像を見ていたとのこと。
レクチャーが終了してGear VRを外すと……
キャッチャーの髙城俊人選手が目の前に現れてびっくり! ボールを渡してくれます。
そしておおきく振りかぶって。
レクチャーの成果があったのか、きちんと重心が移動している見事な投球フォーム&ノーバウンド(ノーバン)で始球式を決めました!
ちなみに始球式の模様は、サムスン電子が扱う国内未発売の360度カメラ「Gear 360」でも撮影していました。
筆者も撮影しながら「やたらとフォームがいいなぁ」と驚いていたが、さらにびっくりしたのが、この始球式に選ばれた方のストーリーだ。
もともと高校、大学とずっと野球をやってきて、プロの世界を目指していたが、途中で諦めてしまってサラリーマンの道に進むことに。今ではたまに同期の仲間や、高校のOB会で楽しむぐらいだったが、「もう一度マウンドに立てるチャンスがあるなら」と応募したところ、偶然選ばれたという。ちなみにチームでキャプテンを務めているときの後輩に、DeNAの倉本寿彦選手がいたこともあったとか。
VRについては、SNSなどで360度映像を見たことはあったが、VRゴーグルをつけて見るのは初めてだった。VRレクチャーについては、「今までテレビで見た場合、1人対多数という感じ方だったが、VRなら本当に選手が自分ひとりに教えてくれるように感じられた。今まで以上に教えてもらうことが頭に入ってくるイメージ」とコメント。
さらに経験者らしく、「VRについて、どんどん周りに広めていきたい。自分の場合、雑誌やテレビの映像で、好きな選手のいいところを見て盗んでいたけど、どうしても見られる範囲が限られてしまう。例えばバーチャルの映像なら、守りたいポジションなどをずっと見ていられる。もっと野球がうまくなりたい方も活用できる新しい指導の形なのかなと思いました。私の時にあればよかった」と熱弁していた。
DeNAの関係者によれば、今回のVR始球式は「できるだけ多くの人にVRを知ってもらいたいし、野球のレクチャーのような新しい使い方も知ってほしい」という意図で企画したとのこと。今回の投球練習の映像は後日、360ベイスターズで公開予定なので、ぜひチェックしてみてはいかがだろう。
「Galaxy S7」ナンバーのオリジナルユニフォームが面白い!