深度センサー無しのWEBカメラでモーションキャプチャーできるシステム「VisionPose」が法人向け販売開始
ネクストシステムは、WEBカメラのみで人間の骨格を検出し、モーションキャプチャーできるシステム「VisionPose(ビジョンポーズ)」を、11月19日から法人向けに販売することを発表した。
通常、カメラでのモーショントラッキングには、赤外線の反射などを利用する「深度センサー」を搭載した特別なカメラが必要となる。しかしVisionPoseは、AIによる画像認識技術を応用し、深度センサー付きカメラを利用せず、普通のWEBカメラのみで人間の骨格を検出することができるシステムだ。
▲「VisionPose(ビジョンポーズ)」PV
従来の赤外線センサー付きカメラでは、正面からのボーンしか認識できず、背面を認識すると正面として認識したり、正面から背面へ切り替わる真横からの視点でボーンが乱れたりといったことがあった。
また、障害物と人との区別がつきづらいため、体の一部が隠れたりモノを持つ動作に弱かったり、赤外線のため屋外の認識が難しい・赤外線を吸収する服装などに弱いなどのデメリットもある。本製品は、赤外線センサー付きカメラを利用しないため、こうしたデメリットを解消しているとのこと。
▲骨格検出個所 イメージ
さらに、リアルタイム計測でかつ、2Dと3D(深度測定)の骨格検出に対応しており、また複数人の骨格検出が可能な点などもVisionPoseの特徴。
体の各部位の関節(25箇所)と顔パーツ(5箇所)を検出可能で、相談次第では新たに測定箇所の追加も可能であるとしている。
用途としては、スポーツ分野のフォームチェックや、リハビリやヘルスケア分野の姿勢評価のほか、バーチャルYouTuber、MMD制作などのエンタメ分野での利用も想定している。将来的には、Cloud上やスマートフォン上での利用を可能にすることも目指している。
▲利用シーンのイメージ
VisionPoseはC#のSDKとして提供を行う(Unityからの利用は近日提供予定)。また、用途制限はなく買い切りでの提供となる。なお、個人の顧客向けの製品や、無償で利用できる評価版を準備中とのことだ。そちらは準備が出来次第、再度告知を行うとしている。
価格の相談や製品の詳細、導入手順については、公式サイトの連絡先より、問い合わせを行ってほしい。
(TEXT by 高橋佑司)
●関連リンク
・VisionPose 公式ページ
・ネクストシステム